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演劇という「空間」をご提供致します

演劇は常に一期一会。
いなせな男優が繰り広げる快刀乱麻の活躍も、花も恥じらう女優の紡ぐこの世を禊ぐような歌声も、幕が降りればもう二度と相見えることはない。

そんな当たり前を覆す試みこそ、今回のお芝居「星の数ほどの彼女」です。

今回のお芝居の形式、「立体保存演劇」についてざっくり説明しますと
・VR空間上に演劇舞台を設置
・ボタンを押すことで何度でも再生可能
・観劇後、ユーザーは観たお芝居を「舞台ごと」Boothで購入可能
・購入したユーザーは、自分のコンテンツに購入した舞台を配置可能
という形になります。

つまり、気に入ったお芝居を劇場ごと買って
自分の居場所に飾ることができるのです。


VRに最適化した演劇「aeon」

VRの持つポテンシャル、それは「空間の提供」にあると私は考えています。
遥か空の彼方、深い海の底は勿論のこと。
ちょっとした劇場さえも、HMDを被ればすぐに辿り着けるのですから。

そしてそれは、そう遠くない将来に「自分の理想的な居場所」を作る為の世界へと発展していくことでしょう。
そしてその為に最適化した演劇の形式こそが、
立体保存演劇「aeon(アイオーン)」なのです。

アイオーンとは古代ギリシア語において「ある期間」や「時代」を指し、
哲学者プラトンはこの言葉を「永遠」として用いました。
グノーシス主義においては、これを偽りと悪の現し世から人々を救い出す御使いであると指したりもします。
このような仰々しい言葉を何故当てはめたかと言えば、この形式は字の如く、演劇という空間を保存し、再生するためにあるためです。

想像してください。
貴方はふと、去年に観たお芝居を思い出し、懐かしみます。
そうしてHMDを被り、電子世界の自宅の扉を開くのです。
そこには去年、貴方が観て、満足感と共に買い上げた「名演の記録」が、
色褪せぬままに遺っているのです。
この試みは、そんな「ありふれた日常」を手にするきっかけなのです。

これが盛んになれば、演劇はもっと自由になるかもしれません。
千両役者の大舞台も、新興劇団の旗揚げ公演も、
その空間がBoothやUnityAssetStore、或いはAmazonなどで販売され、多くの人々が自宅で所有します。
隅々まで眺める観客のため、演技はもっと立体的に、或いは繊細になっていくでしょう。
そうして観客の皆々様は、重い身体を遠方まで引きずることなく、新鮮な「その時、その瞬間の演劇」を楽しめる……そんな世の中が来るかもしれません。

「星の数ほどの彼女」のもうひとつの試み

さて、今回の「星の数ほどの彼女」にはもうひとつの試みがあります。
それは「3Dモデルに物語の価値を与えること」です。

今でこそBoothで販売された品質もよく、権利もクリーンな3D  モデルを買い漁ることができますが、つい一年も前まではまだ、既存の版権キャラクターの姿を纏う人々も少なくはありませんでした。
その時にふと「アバターになることが前提の版権キャラクターが現れた時、人はそれを受け容れるのか?」という疑問に至ったのです。
「星の数ほどの彼女」はその疑問を検証するためにも作られました。

この物語は最終的に「貴方の手に渡ること」をふまえて作られました。
物語を追うことで、結果に抱く想いはどうであれ、主人公テラスは貴方の手に委ねられます。
その先で貴方、貴方たち、観客の皆々様はどうされるのか。
それを知るための試みなのです。

これが好意的に受け容れられるようであれば、もしかしたら3Dモデルの販売もまた、新たな形を得るのかもしれません。
それこそIPを持て余す企業が、そのIPをアバターとして販売する為につじつまを合わせる為に、「aeon」を採択することもあるのかも。

結果はどうなるかわからないが故に、我々が挑む価値があります。
もしその道行を皆様が肯定したいのであれば、どうか少しだけ、財布の紐を緩めて頂ければ幸いです。

立体保存演劇「星の数ほどの彼女」
・希望販売価格:¥7,500(予定)
・内容:aeon全12話(UnityPackage)、3Dモデル6体同梱
まぼろし座Boothにて販売

この試みが、ゆめまぼろしの我が全て、それらが水底から求めた「救い手」であることを、私は強く願います。

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