AV電話事件

高校2年生から、レンタルショップでアルバイトを始めた。田舎町にポツンと佇むチェーン店で、客層は地元のじいちゃんばあちゃん、学校帰りの学生達。
ドラッグストアのバイト面接に落ち、ヤケクソになって選んだアルバイトだったが、従業員はゲーマー、アニオタなど全員オタクだったので、2年間頑張って働いた。(休憩の時に覗いた店長のパ○ドラ絶対課金してる)

従業員も個性が豊かな人たちばかりだったが、それをはるかに超えるお客たち。中でも一番記憶に残るお客さんがいた。俺はこの出来事を

「AV電話事件」と呼んでいる。


アルバイトを始めて1年が経った。後輩スタッフとDVDの返却処理をしていると 一本の電話が入った。大抵は商品の在庫確認や買取価格を聞かれるのだが、今回は違った。レジを後輩に任せ、受話器を取る。

「お電話ありがとうございます。○○○店のhasseでございます」


「あの…女性ってアダルトコーナーに入れるんですか?」




ん?????




こんな相談 誰が予想しただろうか。
「この作品探して欲しいんですけど…」でもない。「このスマホっていくらで買い取ってもらえますか?」でもない。

「アダルトコーナーに女性は入れるのか?」

とんでもない電話に出てしまった…

声からして おそらく中年男性。からかっているのか、本当に聞いているのか…
店長に押し付けようか迷ったが、斜め上の質問に好奇心が負けてしまった。

「女性ですか…制限はないので入れると思いますが…上の者に確認しましょうか?」

「いや!それは大丈夫です!」

えぇ…めっちゃ拒んでくる…
受話器越しのお客さんは事情を語り出した。


「僕の部下に女性社員がいるんですよ。その子が飲み会でね、酔っ払いながら『私はAVに出た!』って言い出したんですよ」

突然のカミングアウト

「僕たちもね『いや〜それはないでしょう』って言ったんですよ!そしたら女性社員がものすごーく怒っちゃって。『私が出てるAVは○○○店にあった!!!』って」

嘘でしょ ねえ嘘だと言って
確かにAVは取り扱っているけど…


「その女性社員が『そこまで信じないなら自分で借りてくる!』って言っちゃって。今度 職場の人たちとAVの鑑賞会をすることになったんですよ」

なぜ止めない


それ店に電話する前に女性社員を止めろよ!!

このままだと長電話になりそうだったので、早めに終わらせることにした。

「すみません…私まだ未成年なので」(当時17歳)

「ええ!?ああーごめんなさい!こんな話…」

「その…女性社員の方が出演されているビデオが、本当に当店にあるのか…」

「4枚あるみたいです」


嘘だろオイ



流石にこれは自分1人では対応しきれない。
店長にバトンタッチする前に、一番気になっていたことを聞いた。

「あの…女性社員の方は止めなかったのですか?もしかしたら お酒の勢いで言ってしまったのかと…」

「止めました!女性社員の兄弟にも頼んだんですよ!」

身内 登場した
あーでも 兄弟なら止めてくれそ…

「兄弟もAV鑑賞するみたいです」

な ん で だ よ ! ! ! ! !


止 め ろ よ 兄 弟 ! ! ! ! !


「特に弟は女性社員のカラダに興味があったようで…鑑賞会を楽しみにしてるんです」


もうやだ こいつら

「あの…先程も伝えた通り、まだ未成年なので…女性がアダルトコーナーに入れるのか、上の者に確認してきまs」

「いや!大丈夫!ただ聞いてほしかっただけ!!」


このやろう 時間返せ


こんなやりとりが10分ほど続いた…

お客さんの妄想だったのか、本当に起きた出来事なのか。真相は未だ謎に包まれたままである。


その半年後、AVを4枚レジに持ってきた女性客が来たらしい。まさかとは思うが…

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hasse

雪国出身の社会人。ツイッターに載せていた四コマ日記をまとめてます。波瀾万丈かーちゃん、枯れ専オタク、天然ギャル、毒舌美女の女家族。

まともな人間どこ行った

まともな人間がいない女4人家族の四コマ日記
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