見出し画像

お金がなくても前向きに独立できる人・お金があっても不安を抱える人

アントレ独立おたすけサービスに相談が来てくださる方で、本格的に準備を始めている人にはよく、「今お手元にある、事業に使える自己資金の金額はいくらですか?」と聞いています。資金がないと始まらないことが多いからです。潤沢に用意している方もいれば、ほぼ手元に用意していない方もいるなど、本当に幅広いです。と同時に、資金が豊富だから自信がある、と言う訳ではないんだなと気づくことも結構あります。お金は重要な要素だからこそ、この心の持ちようは大事だなと感じたので、記事にまとめてみました。

自己資金が3000万円あっても不安がぬぐえずに独立した人もいる

関西でお店を開こうと思ったAさんがいます。年齢は35歳。なかなかの資金持ちですよね。当然、資金力を背景に色々順調にお店の準備を進めていました。融資がある方はよくあるのですが、融資を受けずに自己資金のみで賄っていました。フランチャイズの加盟金・テナントの取得費用・内装費用・人件費などを払っていたら、あっという間に手元資金は1000万円を切ってしまいました。最初は余裕だったAさんですが、この頃から段々不安な表情や発言が目立つようになり、オープン直前で手元資金が500万円に近づくころには顔面は蒼白。不安だらけの門出となってしまいました。。

手元資金が30万円しかなくても、明るくスタートを切った方もいる。

同じくお店を持ちたい夢を持ち、おたすけサービスに相談に来たBさん。開業に必要なお金はざっと800万円ほど。手元の自己資金を聞くと、なんと30万円ほどしかありません。さすがに、これでは融資を受けるのはかなり厳しい状況で、本人にははっきりとお伝えいたしました(こういうことは、期待を持たせるのが一番の悪なので、はっきり伝えるようにしています)。

ただBさん、ここからがすごかった。無理であることを伝えると大半の方が意気消沈して終わってしまうですが、Bさんは「今から僕ができることはなんですか?」と明るく聞いてきました。私は、「信用力は貯めた金額はもちろんですが、一生懸命貯めた期間も審査対象になります。今できることはBさん、お金を貯めてください。800万円必要なら、200万円を自分で貯めれられたら世界が変わります。金融機関からの見え方も変わってくるでしょう。」Bさんはすっかり切り替えて、そこから頑張って仕事を増やし、アルバイト掛け持ちしながら、半年かけて170万円を貯めました。そして、融資を申請し、見事800万円を調達することに成功しました。長年構想を温めて、貯金を半年かけてしてきた夢のスタートを切りました。

===

はたから見たら、オープン準備をしても500万円残っているAさんと、何も始めなくても30万円しかなかったBさん、どちらが有利な状態か明らかです。やれることが多いのもおそらくAさんでしょう。
ただ、私達から見て、不幸そうに見えるのは明らかにAさんでした。元からあったものが減っていったAさんと、短期間でも資金を積み上げてオープンまでこぎつけたBさんの過程の違いはもちろんありますが、はっきりいって着の持ちようが一番でしょう。

お金があったから余裕で進められるわけではないし、お金がないから手詰まりになる訳でも、ひとつの例として捉えてほしいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?