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人を動かすための原則|一気にご紹介

対人スキルを鍛えたい私とあなたのために、

この本からの学びについて、これまで、30原則を1つずつ、あなたとも共有してきました。
人間関係にお困りの私とあなたのお役に少しでも立てれば幸いですが、いかがだったでしょうか。

この本では、対人スキルを鍛える方法が

1.人を動かす3原則
2.人に好かれる6原則
3.人を説得する12原則
4.人を変える9原則

太字は「人を動かす」D・カーネギー著 山口博訳 創元社 目次のページより

の30原則にまとめられています。
これまでの記事はここにまとめています。

前回で30原則すべてご紹介終わりましたので、今回はこれまでご紹介した原則を一気にご紹介して、このシリーズ最終回といたします。

各原則について、それぞれの記事のまとめの部分を抜粋して簡単に説明しています。また、記事のリンクも埋め込んでいますので、気になる原則があれば、そちらのリンクを踏んで見てくださいね。


1.人を動かす3原則

人を動かす

①批判も非難もしない。苦情も言わない
他人が失敗したり、望ましくない行動をしたとき、その人の行動を改めさせるのは、批判や非難ではありません。理解と寛容のみがその人を動かすのです。
その人がどんな感情や事情でその行動に至ったのか
そこに、同情や寛容、好意を寄せるまでになれば、相手に心を開かせ、私やあなたの願う行動を引き出すことができるでしょう。

②率直で、誠実な評価を与える
人を動かす、たった一つの、唯一の秘訣は、相手の「偉くなりたいという願望」、すなわち「自己重要感」を高めることでした。
そのためには、お世辞のような上部だけのほめ言葉ではなく、その人の長所をじっくり見極め、心からの賞賛を与えることが大切です。
そうすることで、相手に心を開かせ、私やあなたの願う行動を引き出すことができるでしょう。

③強い欲求を起こさせる
人が動くときには、何かを欲しがるという欲求が根底にあります。
ですから、人に動いてもらおうとするときには、その強い欲求を相手の心の中に生じさせることから始めなければなりません。
そのためには、相手の立場になって、考えてみること。そして、その欲求を満たすという行動と、こちらの願いをうまく結びつけることができれば、交渉成立。
人は気持ちよく動いてくれることでしょう。

2.人に好かれる6原則

好かれる

④誠実な関心を寄せる
対人スキルを向上させるための前提として、自分に対しての好意を持ってもらうことが大切です。
そのためには、
・まず先に、相手に心からの関心をもつこと
・その人のためにできることを考え、そのための時間と労力を惜しまないこと
それらは、何も心理学の本を読みあさる必要はありません。
私たちのそばにいる、犬たちの愛情から学ぶことでも、大切なことがわかります。そうすれば、人はきっと自分に好意をもってくれ、自分のためにも人肌脱いで動いてくれることでしょう。

⑤笑顔で接する
笑顔には、絶大なパワーがあります。
・周りに幸せな雰囲気な雰囲気をつくりだしてくれます。
・生じた問題の解決が容易になります。
幸せだから笑顔になるのは当たり前ですが、そうでない時にも意図的に笑顔を作っていくことで、自分も周りも幸せになっていく、そうしたパワーを笑顔はもっているのです。

⑥名前は、当人にとって、最も快い、最も大切な響きを持つ言葉であることを忘れない
人の名前を覚えることは、人に好かれるための一番簡単で大切な方法でした。
人にとって、自分の名前は特別なもので、それを大切に扱ってくれる人には、好意を抱くものです。

⑦聞き手にまわる
相手の話すことを、終始相手の身になって聞くことが、相手の関心を自分に寄せることができます。
それは、話を聞くことで相手の自己重要感を高めることができるからです。

⑧相手の関心を見抜いて話題にする
あなたが、相手に好意をもってもらいたい時、まずは相手の関心を見抜き、それを話題にしましょう。
そうすれば、きっとあなたは、その人の心をつかむことに成功し、交渉ごとであれば、きっとうまくいくでしょう。

⑨重要感を与えるー誠意を込めて
あなたが、相手に好意をもってもらいたいたければ、「あなたは重要な存在だ」というメッセージをのせて、相手の関心ごとにとびこんで、それに共感し、心からの賞賛をおくりましょう。
そうすれば、きっとあなたは、その人の心をつかむことに成功し、交渉ごとであれば、きっとうまくいくでしょう。

3.人を説得する12原則

説得する

⑩議論に勝つ唯一の方法として議論を避ける
人を説得するするための方法は、議論をふっかけ、その議論に勝利することではありません
勝つでも負けるでもなく、議論そのものを避けて、話題を変えること。
そして相手を賞賛し、その人の自己重要感を高めること。
そうすることで相手からの好意を得て、ようやく説得を始めることができるのです。

11 相手の意見に敬意を払い、誤りを指摘しない
相手が言っていることが間違っていると気がついた時、私たちがするべきことでは、それを指摘することではありませんでした。
「おそらく私の間違いでしょう」と切り出すことで、相手の自己重要感を低めることを避けることが大切でした。
少なくとも「なるほど、そういう場合もあるだろうけど、この場合はこうかもしれないね。」ぐらいの意見を述べるぐらいに留めておくことをお勧めします。

12 自分の誤りを直ちに快く認める
自分が間違っている、あるいは悪いことをしてしまったと知ったとしたら、素直に認めましょう。
そうすることで、
・相手の自己重要感を高め
・自分の満足度も上がる
相手にも自分にも良いことしかありません。

13 穏やかに話す
相手と口論になりかけた時には、穏やかに話すことで、問題を解決してみましょう。
お互いに攻撃的になり、口論がヒートアップしてしまっては、相手を説得することは難しくなります。
無理矢理に人の気持ちを変えることはできないからです。

14 相手が即座に"イエス"と答える問題を選ぶ
人を説得する時には、”No”ではなく、”Yes"と答えてしまう話から始めましょう。
人は、いったん”No"と言ってしまったことに固執する傾向にあります。
それを撤回させるには、かなりのエネルギーが必要です。
そのため、はじめに相手が"Yes"と答えられる質問を続けることが肝心です。
多くの"Yes"を引き出すことによって、心理的ハードルを下げ、最終的にはこちらの希望に対しても"Yes"を引き出すことができるでしょう。

15 相手にしゃべらせる
人を説得する時には、自分がしゃべるのではなく、相手に心ゆくまでしゃべってもらいましょう。
そうすることで、提案されたことの懸念を相手がひとりでに整理し、解決策にまで考えがおよぶようになり、結果、自分に説得されてしまうということが起こります。

16 相手に思いつかせる
人を説得するには、こちらの意見を押しつけるのではなく、相手がその意見を思つけるように仕向けましょう。
そうすることで、相手の自己重要感が高まり、自主的にその意見にそった行動を引き出すことができるでしょう。

17 人の身になる
人を説得するには、こちらの考えを相手に伝えることに懸命になっていて難しいでしょう。
相手の立場や思い、そしてその根底にある理由を探る必要があります。
そのためには、本当に相手の身になって考えてみることです。

18 相手の考えや希望に対して同情を寄せる
私たちは育った環境と、積んできた経験によって、その人となりが形成されます。それは、その人だけの責任ではないということです。
だから、その人の考え方が、自分にとって腹立たしかったり、残念なものであったりしても、相手を非難したり、責め立てたりしても仕方ありません。
それよりも、相手の立場になってみて、同情してみせることです。
そうすることで、こちらの感情にも寄り添って、話を聞いてくれることでしょう。

19 人の美しい心情に呼びかける
性善説に立てば、人は生まれ持って善い行いをする生き物であります。
根っからの悪人という人に、私は直接出会ったことはありませんから、今日の学びを素直に信じたいと思います(^^)
つまり、相手の正直で真っ当に振る舞いたいと願う心を信じ、その心に訴えかけるような言葉を語りかけることが大切なのですね。

20 演出を考える
ちょっぴりアクセントを効かせて、説得の後押しするためには、演出を考えることが大切です。
説得したいことをより効果的に見せることで、相手の心を動かしやすくなります。
映像効果のような大掛かりな演出もありますが、映像技術の進んだ現代では、かえってインパクトが小さいかもしれません。
それよりも、ちょっとした変化球を投げるような感じて、いつもと違う話し方、違った切り口で話してみるなど、簡単な演出方法でも説得の効果がありそうですね。

21 対抗意識を刺激する
同じようなことは、学校現場でもたくさんあります。
子どもたちの挑戦心にうまく火を灯すことができれば、子どもたちはおもしろがって、学習意欲をそそられることがあります。

4.人を変える9原則

人を変える

22 まずほめる
自分に都合が良いように、交渉を相手に持ちかける際には、策が必要です。
ストレートに言っても、うまくいかないばかりか、かえって相手の反感を買うおそれもあります。
そんな時には、まず、ほめ言葉から話し出してみませんか。
ほめることには、
相手の自己重要感を高めるパワーを秘めています。

23 遠まわしに注意を与える
人は、直接的な注意には、素直に聞き入れたがりません。
それは、自己重要感を下げることにつながり、場合によっては、反感を買うことにもなりかねません。
たとえ、「まず、ほめる」ことから始めたとしても、「しかし」という言葉が次に来ることで、ほめたことを帳消しにされてしまう効果があるのです。
相手に変わってもらいたければ、
①「まず、ほめる」
②「そして…」 と言う葉をつなぎに入れる
③遠回しな注意の言葉を語りかけてあげる

と良いでしょう。

24 まず自分の誤りを話したあと相手に注意する
他人から注意されると、自分の自己重要感を下げることにつながり、素直には自分を変えようとはしないものです。
ですから、 相手を変えようとするのなら、 まず自分の失敗談を話すことから 始めてみましょう。
そうすることで 相手の警戒心を解き、親近感を抱かせ、 こちらからの小言や注意も素直に受け入れやすくなり、すなわち相手を変える可能性が高くなります。

25 命令をせず、意見を求める
相手に変わって欲しいと思うことがあっても、 そのことを命令口調で伝えてしまうとません。
命令ではなく、質問の形に変えることで、相手にその解決方法を考えさせて実行→改善してもらうことで、「自分が考えて行動した」と相手の自己重要感を保つことができるでしょう。
目的は、相手を蔑むことではなく、命令して従わせてることでもなく、相手に変わってもらって、いい方向に進めようとすることなのですから。

26 顔を立てる
相手の顔つぶしてしまうことで、相手の自己評価を下げ、自尊心を傷つけるようなことがあっては、双方にとって大きな損害となります。
そうではなく、相手の顔を立てることで、自己評価を上げ、やる気とモチベーションを生み出すことで、その人が持つ力を発揮してもらうことができるのではないでしょうか。
私たちが目指すべきことは、相手にマウントをとることではなく、相手に変わってもらって、私たちにとっても相手にとってもいい方向に進めようとすることなのですから。

27 わずかなことでも惜しみなく心からほめる
この章の中でカーネギー氏は、「人を変えようとして、相手の心の中に隠された宝物の存在に気づかせることができたら、単にその人を変えるだけでなく、別人を誕生させることすらできる」と述べています。
つまり、当人でさえ気がついていない能力を、ほめることによって活性化させることで、その人の人生を大きく変えることになるかもしれない。
ほめ言葉の可能性を強く感じました。

28 期待をかける
この章の中でカーネギー氏は、期待をかけられたり、良い評価を与えられたことで、その人に良い変化を与え、人生すら変えてしまった例をいくつも示してくれています。
確かにこのことは、教育心理学においても、教師の中で広く認識されていることであり、また実際、全国の教室やスポーツ指導において実践、実証されていることでしょう。
私自身も職員室内でのリーダー的立場になった時や現在の教頭職においては、若手の先生たちに期待をかけて、その人のパフォーマンスをあげてきた覚えがあります。
そう単純なことではないでしょうが、
期待する→ほめる→更なる期待→・・・
というプラスのサイクル
に入れば、人はどんどん変わっていってくれることでしょう。

29 激励して、能力に自信を持たせる
人に変わって欲しいと思う場合、激励は非常に有効な手段です。
人は自己重要感を高め、モチベーションを向上させるために、他者からの激励やポジティブなフィードバックを必要としています
激励は、個人の自己成長を促進し、彼らが自信を持って新たなチャレンジに取り組むことを手助けしてくれることでしょう。
また、激励は個人やチームの成功に寄与するだけでなく、組織の結束力を高めることにも効果もあります。リーダーや上司がメンバーを励まし、成功を称賛することで、チームの協力関係や連帯感が生まれます
共通の目標に向かって進む意欲を高め、成果を共有する文化を醸成するのにもきっと役立ってくれることでしょう。

30 喜んで協力させる
人に変わって欲しいと思う場合、「喜んで協力させる」ことは、他人との関係をより良好にするための鍵となる部分です。
この原則を実践することで、相手が喜んで協力する関係を築くことができるでしょう。


この「人を動かす」から得た学びシリーズは、半年に渡って、少しずつ書いてきました。

1冊の本をここまで丁寧に、読書メモをとったのは、初めてです。
それだけ、この本が自分の、皆さんの人生にとって大きな影響を与えるものだと直感したからです。

最後までお読みいただき、大変ありがとうございました!

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
他にも、教育×○○をテーマにいろいろ書いています。
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