見えない力を信じているよ

2019年8月13日 11:43

「蘇州夜曲」をカバーしました。

演奏できたら素敵だろうなと思いながらも、難しそうな曲だから無理だろうと諦めていた曲。
でも、チャレンジできて、時間がかかったけどこうして映像に残せてとても幸せ。

この映像は私にとって、とても大切な映像作品になりました。

なぜかというと、こうしてこの曲を形にできたのは、亡き父親の取り計らいのようなものを感じたからです。

ちょうどお盆なので、父のことを思い出しながらそのことを書きます。

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今年の5月の初めに、いつもお世話になっている写真家、heliopause.photoの片岡氏（デジタル写真集「私をおそばに連れてって」撮影）が連絡をくれました。

「個展を開催するんだけど、畑中さんの写真飾っていいですか？」って。

「もちろんです！」ってお返事して、その写真展を観に行ったんです。その場所が、今回のロケ地となった骨董品店＆ギャラリー。

店内には骨董家具や古いオルガンが所狭しと並んでいて「何この場所、おもしろーーーい！！」ってワクワクした。同時に、ああ、ここで映像撮れたら面白いかもなって思ったんです。

写真展（素敵だった！私の写真飾ってもらえて光栄）を見てから、骨董の紅茶カップと一輪挿しを購入。その時に私、店主に自分のことを話したんです。

「私、今ギャラリーに自分の写真を飾ってもらっていて、普段はシンガーソングライターをやっているものです」って。

たまたま自分のチラシを持っていたので、それを渡して帰って来ました。

それから少しして、ふと「蘇州夜曲」演奏したい！あの店で撮影したい！！って思いついたんです。何かがバチってはまった気がした。

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そこから「蘇州夜曲」の練習を頑張りました。「撮影したい！」という目標がなかったら、途中で諦めてたかもしれない。でも練習していくうちに、だんだん楽しくなってきて、結果的にはすごく良い時間を過ごしました。
（それについてはここに書きました）

そして、「この曲私にも演奏できそう！！」ってなった時点で、ドキドキしながらお店に電話をしました。

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「先日お邪魔したシンガーソングライターのものですが、お店でMVを撮影させていただけませんか？」って。

そしたら、

「あー、畑中さんね。ちょうど連絡したかったんだよ、あなた、Y君の娘さんなんだって？私、Y君の同級生なんだよ。お父さん大変だったね。あなたのチラシをお店に貼っておいたら、昨日たまたま店に来た同級生が教えてくれたんだよ、この子Y君の娘さんだよって。」

Y君というの1年前に急に亡くなった父のことです。店主と父は小学校が同じで、近所に住んでいたそうです。

店主と少しだけ父の話をして、撮影についても快く了承をいただいて、私は電話を切りました。

お父さんが「蘇州夜曲歌いなよ。」って言ってくれてるように感じて涙が出ました。

片岡氏に、「私をそばに連れてって」の撮影を依頼して良かった。
写真展を観に行って良かった。
あの日、自分のチラシを店主に渡して良かった。
蘇州夜曲、あきらめずに練習頑張って良かった。

そして、素敵な映像として残すことができて、本当に良かった。

こういう風に偶然が重なって物事が進んだり形になったりする時、「いつも見ているよ」って父が笑顔で伝えてくれてるように感じます。

この映像を見るたび、私はそのことを思い出すと思う。ささやかですがこれが、私がこの映像作品を特別に感じる理由です。

撮影にご協力くださった、ギャラリー店主、映像クリエーターの鈴木研一郎さん、そして何より、写真家の片岡知行さん、本当にありがとうございました。

最後に、私が去年のお盆に父のことを書いたエッセイと、父のことを歌った曲のリンクを貼らせてもらいます。

そういえば、初めてnoteで有料記事というものを書いたのは、この時でした。いろんな挑戦を見ててくれるお父さん、ありがとう。

すごく個人的な記事を最後まで読んで下さり、ありがとうございます。

素敵なアイディアをひらめいたら、偶然が重なったら、それは誰かがあなたを見守っていてくれて、見えないところでお手伝いをしてくれているサインかもしれないですね。

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【畑中摩美】

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