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3年ぶりのYOSAKOIソーランと二つの「ご縁」に関する益体もない話(前編)

今のうちに”本祭”を振り返っておこう

早いもので第31回YOSAKOIソーラン祭り(以下本祭)から一週間以上。
開催までが本当に長く、それでいてあっという間にお祭り期間が過ぎて、振り返ってみるともう遠い昔のようにも感じます。
2019年以来、3年ぶりの開催となった本祭、私はまったく異なる二つの「ご縁」をいただき、お祭りに参加をいたしました。
いまやっとかないと機会を逸するので個人的に振り返りをしておこうとおもいます。

古くからのお付き合い~GOGO’S&クワザワグループさん

25年にわたり北海道で活躍する実績のあるチームさんです。
本祭ファイナルや賞にも候補として名が挙がることも多いチームさんで、現役としては私の知る限り「北海道で三本の指に入るサイズ」の大旗を所有していらっしゃい居ます。
知人(最近だとスタッフとして)が所属しているご縁もあって古くから交流があり、フリーの「旗や」を名乗るようになってから一番多くイベント等でのお声がけをいただく等、何かとお世話になっているチームさんでもあります。
甚だ惜しいことに今シーズンで活動を終了なさるということで、本祭でのお手伝いのお声がけをいただいたときには一も二もなくお引き受けさせていただきました(私の都合により平日限定にさせていただきました)
ちなみに私、当初の予定では演出のスタッフ・裏方として、大道具類のお手伝いをさせていただくことになっていたのです。

チームさんで”中旗”と呼ばれる大旗。こちらなんかはよくお手伝いさていただいてました


そのお話は突然に

ところが、チームの旗士さんが本祭一発目の演舞に参加できないことがわかり、急遽、この一回に限り「代打」で前述の「北海道で三本の指に入るサイズ」の大旗を振らせていただくことが決定しました。
チームさんの大旗は私にとっても憧れの一振りであり、実は過去、様々なイベント参加時(チームの旗士さんが不在の時など)お声がけをいただいていました。しかし、それらのイベントのことごとくが天災・病禍などで流れ、実際にイベントで振らせていただけたのはわずか一度だけだったのです。
ですから、チームさんの活動休止もあいまって
「今後(大旗)を振れる機会はそうそうないだろう。ましてや本祭で自分がこの旗を振ることはない」
と思っていたのですが、突如の大任が舞い込んできたことになります。憧れの旗を大好きな舞台で揚げられる。個人的な感情からして嬉しくないわけがありません。しかもこの件、知人でもある運営スタッフさんが運営・プロデュース先に推薦してくださったらしく、これはお受けしてご恩返しをしないわけにはいきませんでした。

超「大旗」の難しさ

GOGO’Sさんの大旗クラスのサイズになると普段の自分のセオリーはあまり通用しません。言い方は悪いですがより強引で変則的なアプローチが必要です。また「揚げる」ことより「降ろす」ことの難易度が格段に上がります。
力と勢いにまかせて「揚げられる」としても、そのままでは竿と布の自重で旗が安定してしまいますから旗を「降ろす」ために力を加える事や適切な速度の制御が必要になります。
また、与えられたスペース内で旗の軌道や方向、、布の捌き、速度を考慮にいれ適切に降ろさなければ布が旗に絡んで無様なことになってしまいます(この大きさだと布が絡めばもはや収拾がつきません)し、何より演舞の「安全性」に悪影響を及ぼします。
長大・大質量の竿や布が踊り子・スタッフさんに接触するなどは「もってのほか」ですし、舞台の構造物や照明・音響機材に接触・引っ掛けることになれば旗布の損壊や機材や舞台の破損をまねくおそれもあります(素材がポンジだから照明に引っ掛けると布が溶けるおそれもある)当然、演舞当日が雨天では旗が水を吸って過重となり絶対にあがりませんし、強風であれば旗の制御ができず、うかつにあげれば極めて危険な状態になります。
本祭における一発目、最高のスタートダッシュをきめるべきときに大旗がしくじって演舞をぶち壊したりメンバーさんにケガをさせた・・などとなったらお詫びしてもお詫びしきれるものではありません。
憧れの一振りを握って大舞台にあがる。それも「後にも先にもこの一回が最初で最後」という機会に1人の旗の振り手として純粋な嬉しさを感じるとともに、考慮すべきことの多さやその難易度にぶっちゃけかなり緊張しました。

竿の高さ7m。体育館の天井に届てます。とにかくデカいんです。

だから「揚がった」し「振れた」

とはいえ、結果から言うと案ずるより産むが易しでした。
本祭当日は幸い天候も風も穏やかでまずはほっと胸をなでおろしました。
また、スタッフさんをはじめ踊り子さん達がご自分たちのこともあったり、何かとお忙しいにも関わらず旗の組立、運搬、搬入出、解体等において積極的にご助力をいただくことができました。
このクラスの大旗になると組み立てて運ぶだけで大仕事なのですが、チームさん全体のご協力とご助力のおかげで演舞で旗の大きさについて余計なストレスを感じることは全くありませんでした。
また、踊り子の配置や構成等の段階で旗を振るのに十分な広さを与えられたこともあり、先に上げた安全面に十分気を配ることができました。
大げさに言うなら「憧れの大旗」を「最高の舞台」において、のぞみうる「最高の支援体制」で務めさせていただくことができたのです。
たくさんの人達に文字通り支えられてとりあえず無事に一発目の演舞をつとめおえたときの安堵と高揚は今もはっきり覚えています。
最高の舞台で与えられた役割を全うできたのはチームさん全体のご助力があったからで「旗は一人では振れない。サイズがでかくなればなおさら」とあらためてその身をもって学ばせていただく貴重な一回でした。

「旗や」は「魂動ツアー」を応援しています。

私一人などほんのわずかな存在ですが、それでもチームさんの一員となって演舞の背中を押すお手伝いをする機会をいただけたこと本当に感謝しています。
ラストシーズン、「25周年感謝の魂動ツアー」がよりより時間になることを心からお祈りしたいです。
GOGO’S&クワザワグループさん、本祭、本当にありがとうございました!

動画は私が務めさせていただいた初回演舞の後日、チームの「本物の旗士」さんが舞台を務めているソーランナイト演舞です(私はこの時演出スタッフでお手伝いしてました)


・・・ああ、やっぱり長くなりましたね。とりあえずここでいったん締めましょう。次は第二のご縁。Aceさんのことをお話ししたいと思います。
まさか道外のチームさんのお手伝いをするとは思ってもいませんでしたというお話です。


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