「一年あっという間」に感じるのは、1月が始まりを告げたのもつかの間、年度明けの4月がそれを上塗りしていくからだという持論がある。つまり、事実として1〜12月の12ヶ月を生きながらも、我々は4〜12月の9ヶ月をもって1年だと錯覚をしているのだ。それなら、「あっという間」と感じるのも無理はない。
 平成はまだ終わらない。あと数ヶ月続く。世間は自分を急かしてくるけれど、その手には乗らない。そんなことを言いながらも、しっかり、なにかそわそわしてしまうのはどうしてなんだろう。

 成長とはなにか自分の土台にものを積み上げていくようなイメージではなく、土壁のように薄く薄く自分を塗り固めていくようなものであると気付いた。それでも、1年前の自分ができなかったことができている、1年前の自分が辿り着けなかったところにこれている、というようなやり方で、自分の成長がなんとか実感できている。それを思い安堵しながら、一方で未来を思うとき、黒いモヤのような不安が立ち込めてきたりもする。

 自分の憧れる先人たちは、おそらくそんなモヤの中でも自分を見失わず、信じ続けて、進み続けている人たち。そこに行きたいし、自分がそう思われるような存在でありたい。そこを目指して歩き続ける。

 大好きな漫画、『医龍』から心に響いた一節を紹介する。

 腕ってやつは、上がってると感じてなきゃダメなんだよ。
 維持してると思ってんなら、落ち始めてるってことだ。

 現状に甘んじることなく、常に日々現状に不満足であり続け、さらに上に上にと登っていきたいと思う。
 2018年、ありがとうございました。今後ともhatchをよろしくお願いします。

#短文 #年末のご挨拶

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