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月極駐車場が秘める大いなる可能性とは?

株式会社ハッチ・ワークの代表取締役社長、増田です。

今日は「月極駐車場が秘める大いなる可能性」について書いていきます。

「なぜ月極駐車場というニッチな領域に踏み込んでいったのか?」

これは「1台の月極駐車場探しが私の人生を180度変えた!」と題し、別の記事でまとめていますので、よろしければご覧ください。

月極駐車場が可能性に満ちていると確信している理由は、大きく3つありますので、順番にまとめてみたいと思います。


①デジタル化の余白が大きい

まず1つ目は「デジタル化の余白が大きい」ことです。

実は、不動産業界そのものが他の業界に比較してデジタル化の遅れが目立っていました。要因は様々あると思います。産業としての歴史の深さや、高額取引であるがゆえの法令順守、根強い慣習、従事する方々の高齢化…。しかし、近年加速するDX(デジタルトランスフォーメーション)の波によって、重要事項説明がオンラインで対応できるようになるなど、業界全体が確実に変化してきています。

呼応するように現在不動産会社各社は、様々なシステムやツールを導入し、利用者の利便性向上と業務効率化に取り組んでおられます。ただしこれは「住戸を中心に」です。

以前の記事で詳しく書きましたが、お部屋探しの中心が既にインターネットに移行していて、ホテルの予約もオンラインが当たり前だった頃に月極駐車場は検索サイトすらありませんでした。これが今もなお、尾を引いています。

住戸やビル、店舗に対して、月極駐車場は手数料・管理料が見込めませんから、おのずと優先順位が低くなってしまうことがその理由です。つまり、デジタル化も後回しということですね。改めてですが、月極駐車場は、管理する不動産会社にとって「実入りのわりに負担が大きいが、オーナーとの関係づくりにおいて捨て置けない」という、悩ましい性質を持っています。

さて、そんな月極駐車場ですが、ここ10年あまりで多くの検索サイトが立ち上がったとは言え、「集客は看板が中心」という不動産管理会社も多くいらっしゃいます。また、電話での問い合わせに応対し、申込から契約締結までを、対面または書類の郵送で行う手続きが一般的であり、さらに過去からの慣習で署名・押印が必要とされる場合が多く、利用者、不動産管理会社ともに、煩雑で手間がかかります。

「だったら、住戸やビルなどと同じようにオンラインにしてしまえばいいのでは?」と考えるかと思いますが、そう簡単にはいきません。なにしろ、手数料・管理料が見込めませんから、インターネットに広告を出す、オンライン手続きのツールを導入するといったコストが捻出できないわけです。

あらゆる要因によって、デジタル化が遅れている月極駐車場という領域だからこそ、そのぶん余白が大きい。誰もやってこなかったこの課題を解決することで、土地オーナー、不動産管理会社、利用者といった各ステークホルダーに多くのメリットが生まれます。そして、私たちにはそれができるノウハウがあります。


月極駐車場プラットフォームによるデジタル化

②居住地周辺にあるという性質を活かした利活用のバリエーションの多さ

さて、2つ目は「月極駐車場が居住地周辺にあるという性質を活かした利活用のバリエーションの多さ」です。

コロナ禍を経て、私たちの生活スタイルには大きな変化がありました。就業環境や中食が代表的です。コロナ禍以前は、私たち自身が移動して仕事場へ行き、食事をするためにお店に行っていました。しかし、「移動が制限される」という異常事態を経て、自宅で仕事をする、サービスを受ける、といったことが普通になりました。ウーバーイーツなどのインターネットを使ったデリバリーの普及は身近なところでしょう。

一方で、自宅ではどうしても受けられないサービスが一定数あります。特殊な設備が必要であったり、防犯面の懸念がある場合などです。そんな時、駅と自宅の間にある「最適なスペース」を思い浮かべてみます。そう、月極駐車場です。

今さらながら、月極駐車場の利用者の多くは、「クルマを所有(または購入予定)していて、自宅に駐車スペースがない方」です。住んでいるアパートやマンションに付いている駐車場が満車であったり、そもそも付いてなかったり。戸建て住まいの方でも、2台目、3台目のクルマが自宅前に駐車できない場合は、月極駐車場の利用者になります。いずれにしても、自宅から近いということは駐車場選びにおける最重要条件であり、ニーズがあるということですから、必然的に住宅地周辺には月極駐車場が多いということになります。

この性質を活かすことで、例えば月極駐車場の一角や空いている区画に移動販売車が来れば、駅まで足を延ばさなくとも、自宅付近で手軽にサービスを受けることができると思いませんか。

コロナ禍をきっかけに、フードトラック(キッチンカー)は移動販売車のなかでもひと際目立った存在です。これに限らず、あらゆる事業者が移動販売車に活路を見出そうと取り組みを進めています。でも、駐車する場所は?

実は、商業施設や公園の一角、またはビル、マンションのアプローチで移動販売車を見かけることはあっても、住宅街は駐車スペース確保の問題によって、普及してきていません。ここを解決できる可能性が、月極駐車場のデータ化にあると考えています。もちろん、小商圏の物流ハブ(荷捌きなど)としての役割にも期待が持てます。

このように、生活スタイルが変化した今、月極駐車場が居住地周辺に多くあるという性質は、人々の暮らしを豊かにする可能性を秘めていると、私は考えています。

移動販売車のイメージ

③モビリティ革命が迫っている

そして3つ目は、自動運転などのモビリティ革命が迫っていることです。

月極駐車場を、単なるクルマを置いておくスペースと捉えずに、移動というキーワードまで解釈を広げていきます。

話題の次世代移動サービスMaaS(マース:Mobility as a Service)や、自動車の進化のキーワードCASE(ケース:Connected(コネクティッド)、Autonomous(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化))はご存じでしょうか。

Mobility as a Service(モビリティ・アズ・ア・サービス、MaaS〈マース〉)とは、ICT(情報通信技術)を活用して交通をクラウド化し、公共交通か否か、またその運営主体にかかわらず、自家用車以外の全ての交通手段による移動を1つのサービスとして捉え、シームレスにつなぐ新たな『移動』の概念です。

CASEとは、Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動運転)、Shared & Services(カーシェアリングとサービス/シェアリングのみを指す場合もある)、Electric(電気自動車)の頭文字をとった造語です。

私はこれらが月極駐車場と密接な関係にあると考えています。上記したとおり、居住地周辺にあるということも、その裏付けです。

例えば、自動運転が進化した先、日常的な移動手段となった未来を想像してみましょう。自動運転といえど、必ず乗り降りは発生します。渋滞の懸念から、そこら中好き勝手に駐停車するわけにはいきませんので、相応しいスペースが必要です。

それからシェアカーやレンタカーがもっと使いやすくなる未来。目的地付近で気軽に乗り捨てることができたら、これは便利ですね。ただし、こちらも最適なスペースが必要です。

いずれのシーンでも、月極駐車場に活路を見い出せます。

MaaSで考えてみるとどうでしょう。スマホで自宅付近の月極駐車場に自動運転車を呼び寄せて仕事をしながら駅まで移動、電車に乗り、目的地までのラストワンマイルをシェアカーで移動して月極駐車場に乗り捨てる。支払いはアプリでおしまい。そんなことを考えると、イメージがしやすいのではないでしょうか。

そう。迫りくるモビリティ革命によって、月極駐車場は私たちの移動における「ステーション」という新たな役割を持つという可能性を秘めています。

当社のコーポレートサイトから抜粋

まとめ

いかがでしょうか。月極駐車場が大いなる可能性を秘めていること、感じ取っていただけたら幸いです。

もちろん、これらの実現には月極駐車場のデジタルデータ化が必要不可欠ですが、私たちは「アットパーキング」を中心にその見通しを立てることができました。

シェアリングカーの普及や少子高齢化が進み、車両保有台数が減ることで、月極駐車場のオーナーや不動産管理会社が目下懸念しているのは、余剰が生まれることによる遊休化です。

月極駐車場の利活用は、当然ながらオーナーや管理会社の課題解決にもなります。引き続き、大志を持って取り組んでいきます。