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Weekly AR Review vol. 2|ファッショナブルなARデバイスと未来のARデバイス

前回に引き続き、『Weekly AR Review』の2本目です!

全然Weeklyでないのですが、書き溜めていた記事を公開したい意味も込めまして、これを機に連続で表に出したいと思います。(ちなみにもう一本眠っているので、vol. 3で公開します!)

今回は、2019年8月に報道されたARニュースの中から、個人的に気になったARグラスに関する記事を集めてみました。

8月にはいくつもグラス型ARデバイスの発表があり、ARグラスは今最もホットなARトピックと言えるでしょう!

それでは早速始めます!

スナップチャット、3D撮影可能なARグラス「Spectacles 3」を発表

「Snapchat」を運営するSnapが提供するサングラス型デバイスSpectaclesの第三世代「Spectacles 3」が発表されました。

サングラスのレンズ近くに2つのHDカメラが搭載されており、3D写真や3D動画を撮影可能。撮影した写真・動画はスナップチャットのアプリで加工できる仕様になっています。Spectacles 3の価格は380ドル(約4万円)、2019年秋の出荷が予定されています。(*僕も是非ほしいところです!)

Source: Spectacles/Youtube

Spectacles 3では搭載された2つのカメラによって、深度が測れるようになっています。つまり、視差のある3D写真が撮影でARエフェクトを本格的に追加することが可能です。スクリーンの2次元から、3次元的な表現が可能になったことで、演出・エフェクトの幅も大幅に広がると考えられます。
つまり、より『ARらしい』表現が可能になったとも言えます!

また、SnapchatのARプラットフォーム「Lens Studio」のアップデートも報道されました。

以前から実装されていた「Landmarkers」の対象となる建物も14箇所に増え、エフェクトも新しく追加されました。また、今回から説明機能が実装されたことで、初心者にも使いやすくなりました。

今、『AR×アート』の分野は目覚しい成長を遂げています。現状ではARアートは限られたごく少数の人しか作れませんが、Snapのように初心者向けの門戸を広げることで、一般にも普及してくると考えられます。

Snapの強みはその時にアート作品の受け皿になるべきプラットフォームを持っていることです。つまり、ARアート用のプラットフォームとしても今後成長を期待できます。

Snapは独自のARプラットフォームを構築しつつあり、ARアート制作環境とそれを楽しむARグラス開発の両面から事業を拡大しつつあります。

MAD Gaze、75gの軽量MRグラス「GLOW」を発表

香港に拠点を置くARデバイスのスタートアップMAD Gazeからもグラス型ARデバイスの発表がありました。

このデバイスにはSLAMが搭載されており、HoloLensやMagic Leap Oneと同様、空間認識を行えます。MAD GazeがリリースするARグラスははGLOWとGLOW Plusの二点があり,重量は同じ(75g)ですが視野角・発売予定日が異なります。今回ニュースに上がったものはGLOW Plus。販売予定価格は399ドルとなっています。

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Source: Mad Gaze

近年、軽量化されたグラス型ARデバイスが多く発表されています。GLOW Plusの他にも、nrealがリリースするNreal Lightも軽量型かつファッショナブルなデバイスとして注目を集めています。Nreal Lightが約85gであることと比較して、GLOWは75gで、僅差ではあるがより軽量となっています。

こういったARグラスの開発競争が活発になることはAR業界全体にとって良い兆しです。今まで、スマートフォンベースであったARが、グラスの登場によってより身近な存在になってくると思われます。Spectacles 3同様、GLOWやnreal lightはデザインが日常使いを意識したものとなっており、スマートフォン同様に数年で一般にも浸透してくるのでは、と思っています。

サムスン、スマートコンタクトレンズに関する特許を取得

ARグラスの開発競争が起こっている一方で、ARグラスの次の形の模索もすでに行われています。2019年8月6日に報道された、サムスンが申請していた特許はまさにそれ。

サムスンが“スマートコンタクトレンズ”と思われるデバイスの特許を取得したことが判明しました。これは同社が米国特許商標庁に出願していたものです。

サムスンは以前からARに投資しており、ARグラスも独自に開発をしています。

サムスンはグラス型デバイスにも投資をしつつ、次の段階であるスマートコンタクトレンズに初期から投資をしていく模様です。

少しだけ“スマートコンタクトレンズ”が実現した世界を考えてみます。

当たり前のことながら、その時にはグラス型デバイスを経て“スマートコンタクトレンズ”が実現しているでしょう。グラス型デバイスが普及したタイミングで、ARクラウドは実現しており、空間を通して直接情報にアクセスすることが可能になっていると考えられます。グラス型デバイスの問題点は「外観で一発でわかってしまう点」であり、ファッションの観点から見ても好ましいとは言えません。つまり、“スマートコンタクトレンズ”が普及した社会ではファッションと同様のレベルでARというものが相当社会に浸透している。そして、ARクラウドが社会のインフラレベルで実現している。のかもしれません。

グラス型の登場が待ち遠しい!

今後、AppleもこのARグラス開発競争に加わってきて、競争はさらに加熱すると思います。ARグラス開発に使われている技術は様々で、各社とも別々のアプローチをとっています。これからグラスごとにニッチなマーケットを狙って開発が加速しそうな気がします。

それだけでなく、ARグラスの次の形「スマートコンタクトレンズ」にも次第に注目が集まっています。まだまだ先のことになるとは思いますが、この分野にも目が離せません。

ARの普及の鍵を握っているだけに、一般に普及するグラス型ARデバイスの登場が待たれるところです。

最後まで読んで頂きありがとうございます!

数日後にアップロード予定の『Weekly AR Review vol. 3』も宜しくお願いします。


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