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みちのくファンのすゝめ(12月編)

12月15日後楽園ホール。東京の夜は生温かった。

生温かったというかめちゃくちゃ秋でしたね。東京は。雪の積もった岩手県から東京へ向かうと同じ国なのかと驚きます。
そして、剣舞選手が離脱した以来の後楽園ホールでの観戦でした。

来年は実体を観られるといいな

というわけで、年内最後のみちのくプロレス本戦の感想を書いて行こうと思います。
毎度伝えておきますが、ここからの感想はあくまで個人的なもので、みちのくプロレスファンがみんなそう思ってるっていうわけじゃないです。それだけ了承してもらえれば幸いです。

セミファイナル 30分1本勝負
○フジタ“Jr”ハヤト&新崎人生&義経(15分56秒、KID)MUSASHI&ディック東郷&OSO11⚫

今冷静になってこのカード見るとめちゃくちゃいいカードだな~。みちのくプロレスの過去、現在、未来が詰まっている。この試合にOSO11選手が入ってるのすごいな。表面だけ見たらバランス的にヘビー級入れなきゃなっていうことだろうなあとは思うけど、MUSASHI選手と東郷選手に肩を並べてトリオやって、挙句の果てにハヤト選手&人生選手&義経選手と対戦してんのよ。後楽園ホールのセミファイナルで。OSO11選手はヘビー級なこともあって、ハヤト選手の鋭いキックを受けるところを観ても安心感すらあるのがすごい。デカさは正義だ。
東郷選手の入場の時から観客の温度感が高くなったのを感じました。後楽園ホールはいつもはみちのく観ないひとが多く来てることを実感します。近くの席のお兄さんたちが東郷選手の入場で「かっけえ…かっけえ……」しか言わなくなってたのですごくニコニコしちゃった。語彙力を無くすかっこよさだよな。分かる。

そして新日に出た効果もあるのか、MUSASHI選手への声援も多かった。いつもはハヤト選手への声援に押されがちなイメージあるけど、MUSASHI選手を応援する声もすごくよく聞こえたね。試合としてはハヤト選手がOSO11選手にK.I.Dでギブアップ勝ちになりました。そして、ハヤト選手は時間をかけてゆっくりとマイクを持ちました。何度もマイクを口元に持って行っては、何かを考え込むようにマイクを離す。その繰り返しの行動を見て、私は引退か、と思いました。

今年、ハヤト選手は心配になるほどの活躍っぷりで、それは嬉しくもあり不安でもあります。試合が終わるごとに病院へ行き検査を受けている選手。そう分かっているのに、リングの上ではそんなことを一切感じさせないハヤト選手が好きです。いつ引退試合になってもおかしくない、いつ見られなくなるか分からない。ファンとして、その覚悟は持っていたつもりでした。

覚悟を決めたように、顔を上げたハヤト選手が口にしたのは、『ガンの再発』という事実。そして、1月に手術をするということ。観客からは「待ってるよ!」という言葉が飛び交いました。私も大きな声で言いたかった。でも、言えませんでした。
復帰直前からのハヤト選手のインタビュー記事を読むと、帰ってくることを期待することがハヤト選手にとっていいことなのか?という疑問がどうしても浮かんじゃうから。そして、私自身が期待されることが重荷に感じたことがあるから。個人的な話になりますが、私は他人から「あなたなら大丈夫」「きっとやれる」といった期待を背負って、背負って、背負い過ぎて、自分が壊れかけたことがあります。だから、期待することが全ていいことだとは反射的に思えなかった。さらに言えば、本人が頑張ってもどうにもならないこともある。頑張って努力して信じて真っすぐに生きていても、本人の力だけじゃどうにもならないことがあることを知っている。だから、手放しで「待ってる」「がんばれ」という言葉を本人に伝えていいのか分からなくなって、その場では声が出ませんでした。
治療に五年間耐えたハヤト選手が、念願だった復帰を果たして、リングの上に帰ってきた。並大抵の精神と肉体では耐えられることだとは思えない。ハヤト選手が五年間戦い抜いて、やっとリングに戻ってきたのに、また再発。ハヤト選手は「これが最後のみちのくプロレスの試合になるかもしれない」という覚悟を持っていたと言っていました。そんな覚悟を決めたひとに、「待ってる」って言ってよかったのか。これは私の中で今でも答えは出ていません。

それでも、どうしても「待ってる」って言いたい。だって、ハヤト選手がリングにいた方が楽しくて、熱くて、心が動いて、また明日からも生きてこうぜって思える。だから、私も待ってる。これはファンとしてのエゴです。リングで闘うハヤト選手を、観たい。ただ、それだけです。

これからもファンを熱狂させてくれ

メイン 宇宙大戦争18~オオタのうた(時間無制限1本勝負)
○ザ・グレート・サスケ&紫SHIKIBU1号&紫SHIKIBU2号&コバヤシ・ピグレット&イーサン・のはし(50分49秒、憐みの讃歌)バラモンシュウ&バラモンケイ&ヴァチカンの太田⚫&ユー・がいなくまさん&世界の平和を守る魔法少年・頂き男子あゆちゃん

カード見るだけでこんなにカロリー消費する試合もなかなか無いと思います。誰なんだこいつらは。
セミからの温度差で脳みそが焦げ付きそうです。

ハヤト選手もいつか高橋ヒロム選手を連れて宇宙大戦争に出たいと言っていたので、ぜひいつか…。ちなみにヒロム選手がサスケ選手側で、ハヤト選手がバラモン兄弟側でいいですか?いいですかね?(九龍的に)

途中で綱引きをなかなか始めないって下りやってたんですけど、これ8月の岩山パークランドからやってたのすごくないですか?伏線回収じゃん。
まあ内容について詳しく書くのも野暮というか概念としての垢バンが恐いので…。

毎年この時期になると何が起こるのかワクワクさせてもらえるっていうのはすごいですよね。そして時事ネタがぶち込まれるのでニュースをチェックする必要もあるのがおもしろい。
そしてタイトルや選手名からもあるように元ネタは映画のことが多いです。元ネタの映画を抑えていたほうがいいのかなあと思ってはいても観に行く時間がない。なので今回は『キリエの歌』の曲だけYouTubeで聞いたんですけど、サスケ選手の入場曲がまんまとそれで笑いました。アイナ・ジ・エンドさんのお陰で最初からクライマックスでした。

社会情勢だったり、ゴシップだったり、映画だったり、一年間の出来事を闇鍋にしたような試合。それが宇宙大戦争。理解できないこともたくさんあります。いや、理解する必要なんてないのでは…?そもそも『理解』とは………????
試合中はゲラゲラ笑って、終わったら楽しかったという充実感があるのに、時間が経つと何が起こったのか何も思い出せない。化かされたみたいな気持ち。本当にプロレスの感想なのかこれは。

というわけで後楽園大会のセミとメインの感想でした。これだけ書きたかったのよ。

そして個人的には12月23日、24日も道場プロレスを観に行き、年内のプロレス観戦は終わりました。ちなみに23日のMUSASHI選手のルチャ教室がすごく楽しかったので、もっとファンの方が参加するようになるといいな〜と思ってます。みんなおいでよ。


と、ここまで書き上げたんですが、12月30日のGLEATでのRIDET UWFのタイトルマッチが終わったのでそれの感想も…。無料でYouTube配信があるのってめちゃくちゃありがたいですね。

チャンピオンのハヤト選手に挑戦したのは田中稔選手。UWFルールはプロレスとは違ってロストポイント制なので、今のハヤト選手には通常ルールのプロレスよりもやりやすいのかな?なんて思いました。
7分弱という短い時間ですが(ルール的に仕方ないですが)、しっかりとハヤト選手のレスリング技術の高さや、一瞬の隙を見逃さない機転の効き方など、上手さをしっかり見せつけてくれたなという印象です。
防衛後のマイクで、SNSのDMでハヤト選手の元に心無いメッセージが届いたと話していました。もうね、メッセージを送ったひとは、どんな人生を歩んでいたらそんな人でなしなことができるんだよ、と聞きたいです。
覚悟を持ってリングに上がっている選手に、なぜそんなことを直接言う必要があるのか、と。欠場が決まってても、タイトルマッチで防衛するために闘うに決まってますよ。負けるためにリングに上がる選手なんていないでしょ。欠場が決まってても、ベルトの返上せずにタイトルマッチをする。そういうふうに選手と団体で決めたんだから。それだけですよ。もし自分に気に食わないことが起きたなら、もうその団体の方向性と自分の価値観が合わないってこと。ましてやベルトや試合の行く末をファンが決めようとするなんて、気に食わないことを直接本人にぶつけるなんて。
それに、病気だってケガだって、自分で好き好んでなるひとなんていないんですよ。ならないで済むならそうしたかったって本人が一番思ってるに決まってる。そんなことすら分かんないのか。

と、長文でプンスカしてしまいました。あんまりこういうこと書きたくないんですけどね。さすがに御本人が言ってたので触れちゃいました。
ハヤト選手には東北ジュニアとRIDETのベルト2本携えて手術に挑んでもらいたい。だって、どこに行ってても何をしてても、ハヤト選手は誇り高きチャンピオンなんだから。
あと復帰したらUWFルールの方は青木選手が興味を示してたのでぜひタイトルマッチしてほしいです。私は青木選手も好きなので……。

といったところで2023年も終わりの日を迎えてしまいました。こんなギリギリにアップする予定じゃなかったのに…。おかしいな…。
2022年から始めたこのnote。読んでくださってる方ありがとうございます。Xとかで反応してくださってる方もありがとうございます。
来年2024年も主にみちのくプロレスについて色々と書いていきたいなあと思います。
じゃあみんな、またみちのくプロレスの会場で会おうね!

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