本が100冊できるまで 作家・中村慎太郎 創刊号(2016/04)

表紙は我が家の猫、たまもちゃんです。適当な表紙が思いつかない時は、彼女に登場してもらおうと思います。初めましての方は初めまして、中村慎太郎と申します。

この企画は、作家中村慎太郎が100冊の本を出版するまでの過程を綴るものです。

100種類も本を出すのは非常に大変な仕事ですが、1つの具体的な目標として100冊という数字を掲げながら、作家活動をしていこうと思います。

本を1冊出すのも決して簡単なことではありませんが、2冊、3冊と次の本を書いていくほうがはるかに難しいことです。今、それを強く実感しています。しかし、作家と名乗ったからには、作品を形にし続けて行くのが本道だと思っています。少しでも目標に近づけるように努力します。

100冊といっても、単著の本だけで100種となると、数十年はかかってしまいます。そのため、編集作業や寄稿などを通じて関わった書籍も数に加えるつもりです。

この企画は、noteを通じて発表していこうと思います。更新頻度はおおよそ月に1~2回程度を予定しています。noteでは、有料の記事を配信することが出来ます。この企画では、記事の半分程度を無料とし、残りを100円の有料記事にするつもりです(全体の字数は2000~4000字ほどを想定)。

こんな方にオススメです!
・慎太郎の仕事の進捗がどうなっているのか気になる方
・本が出来るまでのプロセスに興味がある方
・一緒に本を作っている気持ちになりたい方
・Jリーグを初めとした日本のサッカーが好きな方

作家生活は、自由で気楽な一方で、重々しく息苦しいところもあります。「ぼくはフリーランスになって、文章で飯を食うんだ!!」と息巻いて大学院を飛び出してきたぼくですが、今は強くこう思います。

「作家なんかやるものじゃないよ、どこかの会社に入って毎月給料をもらえる暮らしはなんと幸せなものだろうか」

これが現実です。作家になりたいという人がぼくのところに相談に来たら、絶対にやめろと強く勧めます。

それでも「絶対に作家になりたい。それ以外の道はありえない。誰が反対しようが絶対に自分の道を貫く!!」と言い切れるようなら、ようやくスタートラインです。

ぼくは最初はフリーランスライターと名乗って仕事を始めたのですが「自由すぎて自由が怖い」と感じていたのをよく覚えています。誰も行き先を示してくれないのは本当に不安なことなのです。

今でも少なからずそんな気持ちはあります。だからこそ「100冊の本を作る」という具体的な目標に向かって突っ走っていく必要があります。

「夢の印税暮らし」なんて言葉がありますが、100冊くらい本を書いた大作家になって初めて、その境地に到達できるという噂もあります。10冊、20冊書いた程度では、「何とか食っていける」というレベルを脱することは出来ません。

そして、うまく書けなくなって、本を出せなくなったり、あるいは出しても売れなくなってしまったら、ボロ切れのように見捨てられてしまいます。

自由の代償は、将来の不安です。価値がなくなった作家の面倒を見てくれる人はいません。そうならないように、魂を込めて、価値あるものを生み出していこうと思います。それしか方法はないし、それ以外にやりたいこともありません。

作家、中村慎太郎の主な執筆ジャンルは、現在だとスポーツ、サッカー、Jリーグですが、ぼくはスポーツの競技自体にそれほど詳しいわけではありません。

写真は、今はもうない国立競技場に差し込んでいる夕日です。西日が強烈すぎて正直サッカーは見づらかったのですが、冬の静謐な空気と、響き渡る応援の太鼓と声、そして美しくオレンジに染まったスタジアムは、景観としても非常に素晴らしいものがありました。

テレビでサッカーを観戦していても中心の緑のピッチ、しかもその一部分しか見えません。しかし、スタジアムにいってみると、サッカーの試合以外の楽しみもたくさんみつかります。

競技そのものについて専門的な分析をするのは他の人に任せておいて、ぼくは、文化的な側面から気軽に楽しくスポーツと付き合いたいと思っています。なので、ぼくの書くスポーツの本は、難しい専門用語は出てこないし、前提知識もいらないように工夫しています。

もちろん個人の趣味としてはあれこれ分析して楽しむこともありますが、それは現状プロの仕事にはほど遠いので、スポーツスキの親父の小言の域を脱しません。

現在の著作は一冊。

『サポーターをめぐる冒険 Jリーグを初観戦した結果思わぬ事になった』(ころから)

この本はぼくがJリーグに出会い、その魅力に惹かれていく様子をセルフドキュメンタリーとして綴ったものです。すべては1つのBlog記事から初めまりました。

Jリーグを初観戦した結果、思わぬことになった。

この記事が2日で10万ヒットし、俗に言う「バズる」という状態になりました。ここから、ぼくの作家人生は始まったと言っても過言ではありません。そうぼくは、ブログから出発した作家なのです。どういう過程でブロガーから作家になったのかについても、この企画で綴っていこうと思います。

デビュー作の「サポめぐ」はJリーグの本ですが、Jリーグについて何も知らなくても読めるように工夫しています。

「サポーターのことをちゃんと書いてくれてありがとう!」と10年以上サポーターを続けている方から褒めて頂いたり、「サッカーのことは全然わからないけど、この本は面白かった。Jリーグを見に行きたくなった!」なんて言っていただけたりと嬉しい感想ばかり頂きました。

スポーツ以外の本、例えば「偏差値30からの東大受験体験記」みたいなものも書いていきたいのですが、この企画が続いていく中で、どこかで紹介できると思います。

さて……

本を書く人、作家になろうと決意したのは2013年の4月頃です。何かの本で、「どんな人でも本を一冊書けるくらいの内容は持っている」と読んで、自分はどんな内容の本が書けるだろうかと検討しました。

どこで読んだのだったか…… 確かこの本だったと思います。「出版で夢をつかむ方法 (中経出版) 吉江勝」

そんな言葉に触発されて、無理矢理ひねり出したものを含めて100冊分の企画を出しました。どう考えてもこれは無理だなというものを除外する必要がありますが、そのうち10冊分の企画は今でも懐に潜めています。

そして、2014年の6月には、デビュー作の『サポーターをめぐる冒険 Jリーグを初観戦した結果思わぬ事になった』(ころから)を出版することができました。その上、半年後には、「サッカー本大賞」を受賞することができました。

本を一冊出すだけでも大変なのに、受賞までできるとは!順風満帆の作家生活が待っている!

うすらぼんやりと、そう考えてしまったのは事実です。しかし、そこから先には、長く暗いトンネルが待っていました。書くべき材料は山ほどあるのに、どうしても先に進んでいきません。

うまく書けないため、身もだえて苦しむ毎日が待っていました。お酒やらコーヒーやらを飲み過ぎたり、チョコチップクッキーを食べ過ぎたりしているうちに、体重が増えたり、体調を崩したりしてしまい、さらに執筆速度が遅くなっていきます。

それでも、字数としては本2冊分くらいのものは既に書けているのです。しかし、何か大事な風味が足りません。

カルボナーラに粒胡椒を入れ忘れたような状態が近いような気がします。ほんのり塩味がついていて、クリーミーで優しい味わいが広がりますが、それだけだと食べているうちに飽きてくるわけです。胡椒がちゃんと効いていると、食べれば食べるほど美味しさが感じられてくるようになります。カルボナーラが美味しいのではなくて、胡椒が美味しいのだとすら思うほど、その風味は印象的です。

だから、ぼくは胡椒を探してキッチン中をひっくり返しました。間違えてバジルをいれると何ともミスマッチになってしまうし、一回試しにニンニクで香り付けをしてみたら、臭い臭い。異様なほどニンニクの臭気が際立って、とても食べられたものではありません。ペペロンチーノのときは完璧に機能するのにに、カルボナーラだと全く合わないわけですね。最も、ぼくの調理技術の問題でもあるかもしれませんが。

脱線したのでそのまま脱線を続けると、ぼくはカルボナーラは卵だけで作ることにしています。だって、生クリームを冷蔵庫にストックしておくのは面倒だからです。パスタの量にもよりますが、卵を多めにボールにといて、塩を加え、そこに粉チーズをドバッと入れて、グルグルと混ぜます。

そして、茹であがったパスタに卵を混ぜるわけですが、適度にパスタの温度を下げておかないと卵が固まってしまって酷いことになります。やっぱり、カルボナーラはドロっとしてないと美味しくないのです。

最後の方は本当に余計な話ですが、要するにぼくは、書籍原稿にどんな味付けをするべきなのかが決めきれず、作って味見しては、失望して作り直すという作業を続けていたわけです。

「なんでもいいからさっさと出せ!!」

これも1つの正論ではあります。だって、本を出さないことには収入が増えないわけですから、このまま猫と一緒に干物になってしまいます。実際、今、干物寸前です。

かといって、なんでもいいから出してしまうと、この出版不況の世の中では、作家人生なんて一瞬で終わってしまいます。瞬殺です。恐怖に近い感覚を持っています。

とはいえ、恐怖に打ち勝ち、滝壺に飛び込んでいくしか方法はありません。しかし、それはある程度勝算があるからこそできることです。勝てる見込みもないのに踏み込むことはなかなか出来ません。

これは第一作が自分の想像以上に評価して頂けたことの弊害とも言えるかもしれません。ある種の思い切りや勇気が失われ、恐怖や怯えが生じ、その結果迷いに迷ってカルボナーラ状態なわけです。

混迷に混迷を重ねている苦しい時間が続いていましたが、いくつかいいこともありました。自分の仕事の意義を深く理解し、信念を持つことが出来たことです。そこに辿り着くまでは様々な雑音が耳に入ることもあったし、自分が何のために書くのかわからなくなることもありました。

しかし、今は信念を持って書くことが出来るようになりました。この境地に至ったのは、偉大なるフットボール革命の指導者「ロック総統」(とオットナー参謀長)のおかげです。ロック総統というコスプレが大好きなおじさんで、ぼくの「押しかけ師匠」です。ここでは詳しく書きませんが、この企画や、ぼくの書籍の中の何処かで登場すると思います。

というわけで初回は長くなってしまったのでこのへんにしようと思います。投げ銭をぶつけてくれる心優しい方もいるかもしれないので、有料部分も作っておきます。

以下の有料部分では、投げ銭を頂いた縁で「作家業の懐事情」Project No.01『サポーターをめぐる冒険』が出来るまでの話を書こうと思います。

執筆の進捗状況については、今回は全く書けなかったので次号では「進捗状況」+「サポめぐが出来るまで」(有料部分)としたいと思います。

以上、無料記事、4474字。
以下、有料記事、4988字。 -100円-

内容
「作家業の懐事情」 1134字
100円の投げ銭にちなんで、印税と100円玉の話をしています。

「Project No.01『サポーターをめぐる冒険』が出来るまで -1-」3854字
この本を書き始めるずっと前に遡って大学院の研究時代から書いています。

無料記事はここまでです。お読みいただきありがとうございました!是非、100円玉を投入の上、以下の有料記事もご覧下さい。よろしくお願いします!


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本が100冊できるまで 作家・中村慎太郎 創刊号(2016/04)

中村慎太郎

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