Webern 6 Orchstra Pieces No.4

シェーンベルク 5つの管弦楽曲(1909)

ウェーベルン 管弦楽のための6つの小品(1909)

       管弦楽のための5つの小品(1911)

ベルク    管弦楽のための3つの小品(1915)

 

あー、ややこしい。

ウェーベルンの6つの方の4曲目の冒頭部分を抜き出します。大太鼓のトレモロにのって、和音がでてきます。8-10小節目。

最初の和音はフルートとクラリネットのアンサンブルで、des fes c es となっていて、desとfes(e)が短3度、cとesが短3度、短3度が長7度で重なっています。次の和音はホルン4本でd f b des で、これもdとfが短3度、bとdesが短3度、短3度が短6度で重なっています。いずれも、新ウィーン楽派らしい、機能和声から離れた響きでありますが、短3度を二つ重ねるというところに注目して、長7度、短6度以外の音程で重ねられたらどうなるか。

下にcとesの短3度をおいて、上に短3度を重ねて半音ずつずらしてみます。同度を0として番号をつけていますが、3、5、6、7、9、10あたりは機能和声でも出てきそうな響き。ウェーベルンの上の例で出てきたのは最初の和音が11で、二番目が8にあたります。なるほどうまいこと選んであります。

余計な話ですが、4は短3度と長3度が共存しており、たとえば下の五線に書いたように配置すればポピュラーでいう#9っぽい響きになります(短10度という解釈も)

8番も同じ配置にすればAb(#9)みたいな感じです。それがどうした、と言われると困るのですが、この形の和音は結構多用させていただいているので(パクリともいう)敬意を表してみました。

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