Hindemith Violin Concerto Movt.2

ヒンデミットのヴァイオリン・コンチェルトの第二楽章の途中である。どうでもいい話だが、このソロヴァイオリンのパートも覚えにくそうだなぁ(笑)この部分はちょっとだけ、ヒンデミットの手のうちが見えるように思うので取り上げてみた。

ソロヴァイオリンのb moll を思わせるフレーズで入ってきて、弦の伴奏はいきなりF#mである。第一バイオリンがC# ヴィオラがF#で固定された中を、第二バイオリンが A A# B B#(C) Bと半音で動くことで和音が継続して変わっていく。譜例の3小節目からあとは他のパートも動くが、基本的には半音ずつ動いていく。音はこちら

譜例の5小節目2拍目からは、チェロと第二バイオリンが完全5度で平行移動していく。この部分では絃楽器はほとんど半音で移動しているのだが、7小節目の矢印の部分のチェロだけ、F#からEに全音で移動している。ここをFにしてしまうと前後のつじつまが合わなくなるのであろうな。

譜例10小節目の第二バイオリンとチェロがオクターブになるのが少々気になるが、第二バイオリンはきれいに半音で降りてきているから、それほど問題ではないのかもしれない。譜例の11小節目では弦楽合奏は、9度音を除いたminor 11th になって並行移動していく。ソロヴァイオリンは、伴奏に対して合っているような合っていないような絶妙の距離感をとりながら下降してくる。

YouTubeにあるオイストラッフの演奏(絶妙)では、上の譜例の部分は12'49"あたりから始まる。

https://youtu.be/VgOPVG-8cv8

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