見出し画像

「結局、何も出来ない」と仰る方を目の前にして、どう関わる?

どうも。発達おじさんです。
ちなみに、口癖は「ネイチャーやなぁ」です。
(インスタでは挨拶ついでに「ネイチャー‼️\(^^)/」ってやってます。
 流れ関係無いですが)

支援現場に立っていて、特にピアサポーターだからこそ、
タイトルの一言を仰る方と多く接します。
何なら2年ぐらいずっと関わってきて、
ずっとこの言葉を言い続けている方も多いです。

因みに、このセリフの次、どう続くと思います?

その次のセリフは本題から逸れてしまうので、
また後日書きますが、思い当たる節のある方は
コメント欄で書いてくださるとボクが喜びます。

なお、タイトルの言葉を口にする方の多くは

「今すぐは難しいと思っているけど、働かなきゃいけない」

という深層心理が大抵背景にあります。

つまり、

「働かなきゃいけない」と言う理想



「でも働けなかった自分」という現実

この間で苦しんでらっしゃるんですね。

もうね。抱きしめてあげたいくらいめちゃ分かります。
だってですよ。
支援している側のボクからすると
本人がやろうと思ったことにチャレンジしようとしてしんどくなっている
そのプロセスを感じて、見て、知っていて。
何ならチャレンジする時に、よせば良いのに
自分からハードルをどんどん上げて行って、
自分で上げたハードルの高さにビビってしまって
下げりゃ良いのに高いハードルのままチャレンジしようとするものの、
あまりのハードルの高さを改めて目の前にするとビビッてしまって、
「あかん無理」ってなって、結果しんどくなって
精神的にしんどいから意欲もわかないから何も出来なくなって、
一周回って目標立てたは良いけれど何もしてない自分が嫌になるんです。
まぁボクにもそんな過去がありました。
なので、リアル過ぎるくらいその辛さや自分への傷付け方、
周りへの当たり散らし方まで過去の自分を見て知っています。
(時々ボクの体験をはるか斜め上から超える方もいるので、
あくまで根本的なところは分かるよ〜程度ですが)

さて、共感的理解は出来る。理解は出来るんだけど、ここからなんですよ。
理解出来て支援が終われば、これ程楽な稼業はございません。
福祉ってそんな生温くないんです。めっちゃ目の前がリアルなんです。
と言ってもこの共感的理解ですら中々難解ですし、それすらせずに
自分の概念の枠に嵌めて支援していた発達おじさんがネイチャー‼️\(^^)/

話戻します。
理解は出来たけど、さてここからどう関わりましょう。
勿論多種多様の価値観をお持ちの方が対象だと言うことは大前提にして。

これ正解無いと思います。と言うより正解があってたまるか笑
でもね、支援のリアルって、ここから説教するんです。しちゃうんです笑
どこが出来てないなのよ〜とか、
出来てないって決めているのはあなたじゃない〜とか。
そんな言葉を理由にやらない自分を責めても前に進めないよ~とか、
うわー、結構ボクも言うてた〜!!! 言うてしもてた~!!!
しかも言われた事もあったわ〜😭

言った経験も言われた立場も経験してますので、
言われて、辛かったけど一周して結果1番楽になれて嬉しかったのは、
まず否定も肯定もせずに「何がやりたかったんやったっけ?」とか
「○○をしたいって言っていた事であってる?」とか
原点回帰してくださった関わりです。
むしろ、この言葉を発しているときって、答え欲しくないんですよ。
弱音吐きたいんすよ。なんで出来ひんかったんやろって。
だから目線合わせとか、共通認識を持って接してくださると、
話す側としては落ち着くんですよね。
弱音吐いてもここまでは怒られてないので。
※あくまで発達おじさんの個人的意見であり、この対応が全ての対応を保証する限りではございません。

話す側としては改めて
「何がしたかったのか」、「何故それをしようと思っていたのか」、
そして特に「途中どんな変遷があったのか」が整理しやすくなりました。
やると言うたはええものの、環境面含め生活すると変化は付き纏いますから
その変化をどう受け止めていたのかも含めて整理出来ます。

整理がついてくると、大体3つに絞れます。

①「(家庭環境や体調的に)出来る環境になかった」

 命あっての人生ですし、体あっての命です。
 基礎体力トレーニングも覚束ないのに体が思うように動く方がおかしい。
 それが出来るならカープの選手は全員大谷選手だ。
 あ、菊池選手だけは菊池選手でお願いしますし、監督は新井監督でお願いします。

②「する為の情報・知識・経験・スキル・お金がなかった」

 これはおまけで「聞きたかったけど聞けなかった」がついてきます。
 このセリフ何度聞いたことやら・・・(あくまでボクの未熟さの象徴)
 なので利用者の苦悩の一端には支援する側の準備能力や段取り力の未熟さも大きな影響を与えるのです。
 ですから、支援者としては利用者の「分からない」をイメージ化や言語化
出来ると良いですね。

③「やるタイミングではなかった」

 このケースも地味に多いんですよ。特に親と共依存関係になっている
ケースで「親に負担を掛けたくないから、自分が無理してでもやらなきゃ」
ってなっている背景が非常に多いです。
もしくは、衝動性が強い方が生活リズムが整う前や社会ルールを知る前に
片道特攻したは良いものの面談でコテンパにされて再起不能になる
そんなパターンが多いですね。
とは言え、ボク③に関しては一定の評価をしますし、
何ならここは「ここまでは出来てるとボクは感じたけど、何か思い当たる
節でもあった?」とここでも情報整理役に努めます。

まぁいろんな事が見えてきます。

「結局出来なかった」

から

「出来なくて仕方なかったんだ」
(ほぼイコール「出来なくても良かったんだ」もしくは
「あれ、ここまで出来てんちゃう?」まで)

まではいけそう。
勿論、本人の障害受容度合いにも左右されますが。

言うて、説教したくなるのもそこも充分過ぎるぐらい分かりますので、
それはそれで「まぁ、説教の一つもしたくなるわな」でも
良いんじゃ無いですか?支援者だって人間ですやん。
で、案外トータルで振り返ってみると
その説教が実は本人に1番響いたなんてケースも
レアながらあったりするものですから支援って面白いし、
(まさにボクが大きく関わっていた方にはボクの説教でスタートで
本人にパラダイムシフトが起こったそうです。
ただ、面談のたびに「高橋さん、叱ってください」から入るの止めて笑
ボク叱るために働いているという訳ではないんだわ。

とまぁ、風呂敷広げましたが、結論。いろんな支援者がいて良いんです。

で、ここまで1600文字以上も費やして何言いたいねんと問われれば、
福祉職従事者は賃金の高い低い関係なく、純然たるプロ集団です。
「利用者本位の支援(最も効果的な関わり)」はプロとして当然意識して、
「利用者の所有権争い(私だけの利用者)は存在しないと当然理解して。
評価は利用者もするけど、当然指示命令系統や理念的な側面では
当然上司からの評価も必然だという社会常識も弁えたうえで。
そして好き嫌いでも得意下手だからでも無く、
最後は元気気合そして愛が最も有効的な支援の手段の分かれ目なのです。
だって、それがプロですから。
好き嫌いでやるやらないを言うてるレベルはプロじゃないです。
正直小学生レベルです。(出来る出来ないは正直仕方ない)

その上で、組織みんなが同じスキル・個性・金太郎あめみたいな
支援者だらけの事業所。
見学者から見れば、そりゃ「宗教団体みたい」と揶揄されますって。
支援者って人間でしょ? 違って当然じゃないですか。
出来る事、得意なこと、不得手なこと、命を顧みずに前に出れる人もいれば
命に代えてでも後方部隊や兵站を守ることに長ける人も必要。
そう考えればあなたの良さ・あなたがやりやすいように関わるのが
結局1番楽じゃないですか?
最初はぎこちないかも知れないけれど、いずれ慣れますって。

そしてあなたらしく関わりつつもギクシャクしてるなら
その前提を見つめ直すも良し、あなたらしさを棚卸しするも良し。

支援者はあくまで「人」で、
ピアサポーターならば、自分の障がいこそギフトですよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?