来世ジャッジメント④

どうもどうも。
今日は少し長めに載せますね。
脚本を読んでいて、やっぱり実際に本番でやったのとは違いがある部分が多いな、と感じますね。

僕は演出脳が全く無いので、演出家の皆さんのことを本当に尊敬しています。

今日載せる部分からキャストの方も多く出演して、ストーリーが動き出す感じですね。
ちょっと文字だけではイメージしづらい面もあると思います。ご了承下さい。
それではどうぞ♪

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○彷徨いの場所

暗闇の中微かな光
静香 目覚める 軽く胸に手をあてる

静香 「ここは…?」

彷徨い案内人ミゲル 暗闇からふわっと現れる

ミゲル「お目覚めですか」
静香 「は?!」
ミゲル「驚かせてすいません」
静香 「あなたは…?」
ミゲル「僕はあなたの行く末案内人のミゲルと申します」
静香 「ミゲルさん?行く末案内人…?」
ミゲル「しばらくの間あなと行動を共にさせていただきます」
静香 「え?どういうことですか?」
ミゲル「今はまだ状況が把握できていないでしょう。これからゆっくり順を追ってご説明いたします。まずあなたは…」
静香 「私は死んだんですか?!」
ミゲル「ですから、そのあたりも含めましてこれから順を追ってご説明いたします。えーまずあなたは…」
静香 「ここはどこですか?!」
ミゲル「いやですから、今それをご説明しようとしているのです。ね、少々僕の話をお聞き下さい。よろしいですね」
静香 「(頷く)」
ミゲル「まずあなたは…(静香を見る)」
静香 「(何か言いたいのをこらえる)」
ミゲル「(そうそうそれでいい、という感じに頷いて)死んだわけでは…」
静香 「(何か言いたいのをこらえる)」
ミゲル「(まだだよ、という感じに頷いて)ございません(OK大丈夫だなという感じで)で、ここはあなたの…」
静香 「あなた誰?!ここどこ?!助けてー!!」
ミゲル「話を聞けいー!!今からちゃんと説明しますから」
静香 「私は死んだんですか?!」
ミゲル「だから」
静香 「ここはどこなんですか?!」
ミゲル「だから」
静香 「あなた何か知ってるんでしょ!ちゃんと説明しなさいよ!」
ミゲル「だから説明しようとしてるでしょ!なのにあなたが全然聞いてくれないから!」
静香 「すみません動揺してしまって」
ミゲル「まあ、それも無理はないでしょう。誰だってそうです。ただ落ち着いて話を聞いていただければご自身が今置かれてる状況が見えてきます」
静香 「はぁ…」
ミゲル「まず大前提といたしまして、あなたは死んではいません」
静香 「死んでない…(少し安堵)」
ミゲル「まだ死んではいない、と言った方がいいかもしれませんね」
静香 「まだ…?」
ミゲル「はい。あなたは先ほど現世において解離性大動脈瘤で意識を失い病院に運ばれました。それは覚えていますか?」
静香 「解離性、大動脈瘤…。胸がすごく苦しくなって道に蹲ったところまでは何となく…。私は…」
ミゲル「あなたは今、生死の境を彷徨っている状態です」
静香 「生死を、彷徨ってる…?」
ミゲル「ええ。そしてここは生死を彷徨う人が訪れる場所。その名も…。『彷徨いの場所』!」
静香 「そのままですね」
ミゲル「つまりあなたの本来の肉体は現世の病院のベッドの上で、今ここに存在しているあなたは言わば魂が人物化した状態というところです」
静香 「はぁ…」
ミゲル「聞いたことはありませんか、生命の危機に直面しそこから生還した人が生死を彷徨った体験談を」
静香 「…三途の川、とか?」
ミゲル「まあそういうイメージがあるでしょうね」
静香 「あ、ここがそれってこと?真っ暗でいかにもあの世の手前って感じ…」
ミゲル「真っ暗で、あの世の手前?ふふふ。すみません電気つけますね」
静香 「電気?」

案内人ミゲル 電気をつける
電気が点き明るくなる 異様な雰囲気はあるがどことなく会議室のような場所

静香 「え?何ここ?」
ミゲル「ここが現世と来世の境目です」
静香 「あの…、何か、会議室みたいな感じですね」
ミゲル「その通り。ここでは日々会議が行われます」
静香 「会議?何の?」
ミゲル「あなたを生かすか殺すか、とか」
静香 「え?!」
ミゲル「ふふふ」
静香 「…」

審議委員6人登場

審議A「何だミゲルもう来てたのか」
ミゲル「先ほど着いたところです」
審議B「ちゃっちゃと始めよ~」
審議C「はーぁ(あくび)かったりーなー」
審議D「そんな事を言うなら帰れ」
審議E「今帰られたら困りますよ」
審議F「そもそも帰る場所なんてないでしょ」
静香 「この方々は…?」
ミゲル「ここで会議を行う、行く末審議委員の皆さんです」
静香 「行く末、審議、委員?」
審議B「え~もしかしてまだ何も話してないの~?」
ミゲル「一応さわりだけは」
審議B「さわりだけって~?」
ミゲル「とりあえず、あなたはまだ死んでません、と」
審議B「それだけ?」
ミゲル「あと、ここで会議が行われますと」
審議B「で?」
ミゲル「まあ、そんなところです」
審議B「ちゃんと仕事しなさいよ」
ミゲル「すみません」
審議A「まあいいだろう。ではぼちぼち始るか。行く末審査会議を」
静香 「行く末審査会議?」
審議B「ほらあんたが伝えてないから」
案内人「すみません」
審議A「どうせこれからわかることだ」
静香 「あ、あの」
審議A「何だ?」
静香 「つかぬことをお伺いしますが、皆さんは人間ですか?」
審議A「我々は人間か?よしその質問にはベジ太郎が答えろ」
静香 「ベジ太郎?名前?」
審議B「OK~」
静香 「しかも女性?ベジ太郎さん?」
審議B「私たちは人間かってことよね?」
静香 「はい…」
審議B「じゃあ説明するよ~」

ホワイトボードを出してそれに書きながら

審議B「まずこれが人間だとするでしょ。そして動物、植物、物質、細胞、粒子と細分化されて、その上にはあなた達人間が考えるところの神様がいて、その周りに天使がいて対極に悪魔がいて、それとはまた一線を画した存在である宇宙人異星人的なものがいてそれぞれがそれぞれの…」
静香 「あ、あの」
審議B「へ?」
静香 「いやーそんな複雑なことではなくて、私の質問は皆さんが人間かどうか、ってことなんですけど…」
審議B「そうなの~?じゃあその質問にはミスピーチウィンクが答えるわ」
静香 「いやさっきと同じ質問なんですけど」
審議D「ではお答えしよう」
静香 「ミスピーチウィンクさん?皆さん名前がミスマッチですね」
審議D「我々が人間かどうか、ですよね…」
静香 「はい…」

審議D 険しい顔で会議室をゆっくり歩き回る
たっぷり間を使って

審議D「違います」
静香 「何ですかこの間は。人間じゃないなら皆さんはいったい何なんですか?」
審議D「その質問には(周りを見る)」
静香 「質問ごとに答える人が変わるんですね」
審議D「僕がお答えしよう」
静香 「まぎらわしいですね」
審議D「我々は人間ではなく…、エジプト人です」
静香 「はい?いやいろいろおかしいですよね。エジプト人も人間ですし、見た感じ日本人っぽいし」
審議C「ごめんなさいねー今のはジョークですよジョーク。ちょっと面白さが足りなかったけど」
審議D「自信あったんだけどな」
審議E「今のはエジプト人ではなくセネガル人の方が面白かったのではないか、私はそう考えます」
審議C「いや国の問題じゃないっしょ」
審議F「フリは良かったと思うわよ、緊張感も出てたし」
審議D「ではもう一度」
審議C「何回やっても同じっしょー」
審議D「今回は自信がある」
審議B「さっきも自信作だったんでしょ~」
審議D「前作を遙かにしのぐ超大作だ」
審議F「ハリウッド映画の続編の常套句みたい」
審議E「しかし結局のところ大半は前作を大きく下回る結果になりますよね」
審議D「大丈夫だ。ほらエイリアンは2の方が面白いだろ」
審議B「ダイハードも2が面白いよ~」
審議F「ターミネーター2を忘れちゃダメよ」
審議A「2と言えば家なき子2だろ」
審議C「それってドラマっすよねー。しかも微妙なやつじゃないっすか」

審議委員達 映画談義で盛り上がる

静香 「あの、すみませんすみません!」
審議D「ん?何ですか?」
静香 「だいぶ私の質問から離れていってるような気がするんですけど…」
全員 「すみません」
審議D「それは失礼。えーっとあなたの質問は大根を美味しく煮込む方法でしたよね?」
静香 「全然違います。というかやっぱり皆さん人間ですよね」
審議A「よし、その質問にはベジ太郎が答えろ」
静香 「いや今のは質問じゃないです」
審議B「OK~(ホワイトボードを出そうとする)」
静香 「ベジ太郎さん結構です!」
ミゲル「僕がきちんと説明しなかったせいで混乱させて申し訳ございません。信じられないかもしれませんが私たちは本当に人間ではないんです」
静香 「信じられないと言いますか、何がなんだかわかりませんけどこれって結局夢かなんかですよね?」
ミゲル「夢ですか?まあそれに近いかもしれませんね。その認識で問題ないと思われます」
静香 「夢なら別に皆さんが何なのかもどうでもいい気がしますし」
審議A「よし、雑談はこれぐらいにしてさっそく始めるぞ。準備をしろ」

審議委員達 会議の準備をする
中央に機械のようなもの

静香 「会議が始まるんですか?私を生かすか殺すかの…?」
ミゲル「他の選択肢も存在します」
静香 「他?」
ミゲル「あとになればわかりますよ」
静香 「…私はどうすれば?」
ミゲル「会議に参加してもらいます。ただ、その前に私と一緒にある場所に行ってもらいます」
静香 「ある場所?」
ミゲル「すみませんちょっと行ってきます」
審議A「そうかそれもこれからか」
審議C「いってらっしゃーい」
ミゲル「ではこちらへ」
静香 「はい…」

案内人ミゲル 歩き出す 静香もついて行く

審議A「よし、ミゲル達が帰って来るまでしばし待ちだ。自由にしてていいが会議室からは出ないように、わかったな!」
審議全「はい!」

審議委員 BCDEF 速攻会議室から出る

審議A「うん、やっぱりベタは面白いよねー」

ー・ー・ー・ー・ー・ー
というところまでお届けしました。
もっと長く載せても問題ない感じですかね?
そんな気がしますね。
明日はもう少し長めに載せてみます。

皆さん物語の雰囲気つかめてますかね?
ちなみに会議室のような場所とありますが、実際本番では全くそうではありませんでした。
もっとストーリーとマッチしたセットでした。
皆さんそれぞれで想像して下さいね笑

それではまた明日♪

サポートエリア?についても何もわかっておりませんm(_ _)m 感謝を申し上げればいいのでしょうか?当然そうですよね。ありがとうございます!!勉強します!!