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ミックスダブルスは三つ巴の戦い!

先週の女子代表決定戦は最終戦までもつれこむ大熱戦で、最後までどちらが勝つかわからない展開だった。ハイレベルな戦いを繰りひろげたLOCO SOLARE、北海道銀行フォルティウスどちらも代表にしたいくらいだったが、紙一重の差でLOCO SOLAREが勝ち抜いた。12月の世界最終予選に向けて、しっかりピーキングを。北海道銀行は惜しかったが、その次を見据えてより強いチームをつくってほしい。

その熱気も冷めやらぬ北海道稚内市みどりスポーツパークで、今度は17日(金)から20日(月・祝)の日程で(17日は公式練習のみ)、ミックスダブルスの日本代表決定戦が始まる。男子はコンサドーレが日本選手権を連覇したためストレートで日本代表に決まり、女子は今年と昨年の日本選手権覇者チームが対戦したが、ミックスダブルスは3組のペアが出場する。今年と昨年の日本選手権優勝ペアに加えて、2021年1月1日時点でのワールドカーリングツアー(WCT)ランキング最上位ペアが出場できるからである。では、その3組のペアを紹介する。

勢いか、テクニックか、経験か

🥌吉田・松村 [第14回 全農 日本ミックスダブルスカーリング選手権大会 優勝]
Female / 吉田 夕梨花(ヨシダ ユリカ)
Male / 松村 雄太(マツムラ ユウタ)
Coach / 吉田 知那美(ヨシダ チナミ)
Coach / 両角 友佑(モロズミ ユウスケ)

カーリング協会が、ミックスダブルス強化を目的として、2017年の第10回日本ミックスダブルスカーリング選手権大会から、4人制の大会で実績があるチームの選手をピックアップしてコンビを組ませて強化委員会推薦として大会に出場させてきた。そのはしりの1人が、北海道銀行フォルティウスの吉村紗也香選手とのペアで出場した松村雄太選手(北海道コンサドーレ札幌・スキップ)だった。
「チーム松村」は予選Aブロックを6勝1敗で1位通過したが、 準決勝で「チーム阿部(阿部晋也・小笠原歩ペア)」に惜敗。3位決定戦で「苫米地(苫米地賢司・美智子夫妻)」からエキストラエンドでスチールして勝ち、3位となった。

当時、私はアドヴィックス常呂カーリングホールに観戦に出かけていて、表彰式の写真を撮影していた。右端が「チーム松村」。
2018年の第11回大会には、松村選手は出場しなかったが、吉田夕梨花選手(LOCO SOLARE)が今回の代表決定戦ではコーチを引き受けた両角友佑選手とのペアで「チーム吉田・両角 」として強化委員会推薦で出場。予選Cブロックで4勝2敗で3位となり予選で敗退となった。
2020年の第13回大会に初めて強化委員会推薦で2人がペアとなり、「吉田・松村」として出場。Cブロックで4勝2敗で2位となり準々決勝に進出したが、藤澤五月選手と山口剛史選手の「藤澤山口」に7-10で敗れた。
2020年の第14回大会にも2年連続で強化委員会推薦で出場。Cブロックで4勝2敗で3位となったが、プレーオフでAブロック3位の「北澤・両角(北澤育恵選手と両角友佑選手のペア)」を8-6で破って決勝トーナメントに滑り込むと、そこから快進撃。
準々決勝で前年敗れた「藤澤山口」に7-6で勝ってリベンジを果たすと、準決勝で「チーム栁澤(栁澤実知選手と小泉聡選手のペア)」にも7-6で競り勝ち決勝へ。
決勝では、連覇を狙っていた「松村・谷田(松村千秋選手と谷田康真選手のペア)」に3エンドまでに8-0とする猛攻を見せ、10-2(6エンドでコンシード)で大勝し、初優勝を飾った。松村選手としては兄妹対決を制して頂点に立った形となった。

吉田夕梨花選手は、LOCO SOLAREでリードとして活躍し、女子の代表決定戦を制したばかりでその勢いを駆っての出場。しかも、両角友佑選手とともに姉の知那美選手もコーチ登録。また、藤澤五月選手と鈴木夕湖選手もサポート役で帯同。LOCO SOLAREが一体となって、バックアップするのは心強い。

🥌松村・谷田 [第13回 全農 日本ミックスダブルスカーリング選手権大会 優勝]
Female / 松村 千秋(マツムラ チアキ)
Male / 谷田 康真(タニダ ヤスマサ)
Coach / 阿部 晋也(アベ シンヤ)

北海道コンサドーレ札幌のセカンドと、中部電力カーリング部のサードのペア。谷田選手は、2017年の第10回大会に強化委員会推薦で出場。北海道銀行の小野寺佳歩選手と組んで「チーム谷田」として戦い、予選リーグはAブロックで5勝2敗となり「苫米地」と並び2位タイとなったが、タイブレークで敗れて3位となり、決勝トーナメント進出はならなかった。
2018年の第11回大会は、前回優勝の「チーム阿部」、同準優勝の「チーム青木」がともに出場を辞退したため、強化委員会が2チーム追加推薦し、そのうちの1組が松村千秋選手と清水芳郎選手(2018年男子日本選手権3位の軽井沢CC所属)の「松村・清水」ペアだった。
「松村・清水」はAブロックで4勝2敗で2位ながら、他のブロックとの関係で決勝トーナメント進出とはならず、またプレーオフにも進むことはできず、惜しくも予選敗退となった。
2020年の第13回大会の強化委員会推薦チームとして、初めて「松村・谷田」が結成された。予選Cブロックでは「吉田・松村」に7-1で快勝するなど6戦全勝で1位通過。準々決勝で「鈴木・平田(鈴木夕湖選手と平田洸介選手のペア)」、準決勝で「吉田清水(吉田知那美選手と清水徹郎選手のペア)」を下して決勝に進出した。
決勝では3連覇を狙っていた「藤澤山口」に2度スチールするなどで7-4で競り勝ち初優勝を飾った。

予選リーグで吉田夕梨花選手のペアに勝ち、さらに準々決勝から決勝まで鈴木夕湖選手⇒吉田知那美選手⇒藤澤五月選手と、LOCO SOLAREの選手のペアを4人制での投げる順番に全て撃破しての優勝であった。
この年の4月にカナダで行われる予定だった世界選手権が、新型コロナウィルス感染拡大の影響で中止になったのは残念だった。
2021年の第14回大会には前年度優勝チームとして出場。予選Cブロックでは「小穴・青木(小穴桃里選手と青木豪選手のペア)」に敗れたものの、5勝1敗で2位通過。
準々決勝で「中嶋・宿谷(中嶋星奈選手と宿谷涼太郎選手のペア)」を下し、準決勝で「小穴・青木」を7-6で破って2年連続決勝に勝ち進んだ。しかし、決勝で前述の通り「吉田・松村」に2-10と6エンドコンシードで敗れて準優勝に終わった。

今回の代表決定戦は、連覇を阻止された「吉田・松村」へのリベンジの場ともなる。4人制では松村千秋選手が所属する中部電力カーリング部のコーチである両角友佑選手がライバルのコーチとなるが、谷田選手のコンサドーレでのチームメイトでありかつてチーム青森を率いた阿部晋也選手がコーチとなる。テクニックに磨きをかけて、日本代表の座を狙う。

🥌竹田・竹田 [2021年1月1日時点WCTランキング最上位]
Female / 竹田 智子(タケダ トモコ)
Male / 竹田 直将(タケダ ナオマサ)

日本のミックスダブルスカーリングの草分け的存在の夫婦ペア。直将選手は2007年の第1回大会に澤田優嗣子選手とのペアで「青森県協会」として出場。この時はBブロックで4勝4敗の5位で予選敗退。
翌2008年の第2回大会で智子選手とのペアで「竹田」として出場し、Yellowブロックで6勝1敗で1位通過。しかし、3位以内には入れなかった。
2009年の第3回大会には「弘前保健所・合浦CC」として夫婦で出場。Bブロックを7戦全勝で1位通過し、決勝で苫米地夫妻の「チーム岩手」を下して初優勝を飾った。ちなみに、この大会の3位は「Team Matsumura(松村保選手と松村なぎさ選手のペア=松村兄妹のご両親)」で、夫婦ペアが上位独占となった。
2010年の第4回大会には「青森市保健所・合浦CC」として出場。チームの所属が東北となっているが、前年度優勝チームとして出ていなかったのかは不明。予選Bブロックでは「チーム藤澤(藤澤充昌選手と藤澤尚子選手のペア=藤澤五月選手のご両親)」に敗れるなど6勝2敗で2位通過。準決勝で敗れたが、3位となった。
2011年の第5回大会では「合浦CC」として出場し、予選Bブロックを6勝2敗で勝ち上がったが、準決勝で「チーム岩手」に敗れ、3位決定戦も「士別(佐々木憲也選手と佐々木ミカ選手のペア)」に苦杯を喫して4位に終わった。
2012年の第6回大会から所属が北海道となり、「晩成カーリングクラブ」として出場。Aブロックを7戦全勝で1位通過したものの、決勝で「チーム浅間(柏木寛昭選手と佐藤由美子=現姓柏木=選手のペア)」に敗れて準優勝となった。
2014年の第8回大会に2年ぶりに出場。この大会では「チーム竹田」を名乗り、Bブロックを5勝2敗で2位通過。準決勝で「チーム岩手」に敗れたものの、3位決定戦で「名寄(藤井恭介選手と藤井晶美選手のペア)」に大勝して3位となった。
さらに2016年の第10回大会では「タケダ」というチーム名で出場。Bブロックで4勝3敗の3位にとどまり、予選敗退に終わった。
2017年の第11回大会から現在と同じ「竹田・竹田」を名乗っている。Bブロックで5勝1敗の好成績だったが、同じ勝敗で3チームが並び、また直接対決の結果も3すくみだったため、DSCの数値で順位が決まり、3位となって予選敗退となった。
2018年の第12回大会は、予選Aブロックで4勝2敗だったが、またも同じ勝敗で3チームが並び、直接対決も3すくみでDSCの差で4位となり決勝トーナメント進出を逃した。
2019年の第13回大会では、予選Aブロックで3勝3敗だったが、同じ勝敗だった「倉光・荻原(倉光杏佳選手と荻原諒選手のペア)」に直接対決で勝っていたためプレーオフに進出。しかし、「鈴木・平田(鈴木夕湖選手と平田洸介選手のペア)」に1エンドで3点スチールを許すなどして敗れ、決勝トーナメント進出は果たせなかった。
北海道選手権を連覇して臨んだ2020年の第14回大会は、「小穴・青木」「松村・谷田」「吉田・松村」と強豪が揃った予選Cブロックで3勝3敗の4位で、予選敗退となった。

過去14回の日本選手権で、じつに12回も出場しており、経験と実力は折り紙付き。即席ペアと違い、長年組んでいる夫婦ペアだけに連係は安定感抜群。唯一コーチが付いていないが、それだけ夫婦の息が合っており、2人ですべて決められるということだろう。
大会直前、大野福公選手(SC軽井沢クラブ、第2回大会で松田敦子選手とのペアで優勝)のYouTubeチャンネルでインタビューに答えているのでご紹介しよう。

カーリング ミックスダブルス「北京五輪 日本代表決定戦」【独占インタビュー】竹田竹田 (前編) https://youtu.be/kjILwhHjuNA

カーリング ミックスダブルス「北京五輪 日本代表決定戦」【独占インタビュー】竹田竹田 (後編) https://youtu.be/qJjq4U95UpM

女子代表決定戦とは少し違う決定方法

先週の女子代表決定戦は、2チームが直接対決し、5戦して先に3勝したチームが勝者という規定だった。ご承知の通り、北海道銀行フォルティウスが2連勝した後LOCO SOLAREが3連勝して代表の座を勝ち取ったが、ミックスダブルスは3チーム出場するため、同じ「5戦して先に3勝したチームが勝者」でもルールが少し違う。
まず、3チームが2回総当たりで予選を戦い(競技1〜6)、成績上位2チームが決定戦に進む(競技7〜9)。決定戦は最大3試合。つまり、予選の勝敗込みで最大5試合なわけで、例えばいずれかのチームが決定戦で戦う相手に予選で連勝していれば、その時点で王手をかけていることになる。1勝1敗であれば、決定戦で2勝したほうが勝ちとなる。

大会日程と中継予定

大会日程は次の通り。(大会ホームページより)

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中継予定は次の通り。

※18日(土曜日)
競技1 吉田・松村×竹田・竹田 NHKBS1
【解説】山口剛史【解説】小穴桃里【アナウンサー】田中秀樹
競技2 竹田・竹田×松村・谷田 YouTube https://youtu.be/pXTDf4k6quY
競技3 松村・谷田×吉田・松村 YouTube
https://youtu.be/1t3QN97avTQ

※19日(日曜日)
競技4 竹田・竹田×吉田・松村 YouTube
https://youtu.be/CrYIzOjnG4w
競技5 松村・谷田×竹田・竹田 YouTube
https://youtu.be/EXDw4P0pjps
競技6 吉田・松村×松村・谷田 NHKBS1
【解説】山口剛史【解説】小穴桃里【アナウンサー】佐々生佳典

※20日(月曜日)
競技7〜9はいずれもNHKBS1で中継
【解説】山口剛史【解説】小穴桃里
【アナウンサー】競技7、9 田中秀樹 競技8 佐々生佳典

勝者は12月の世界最終予選へ

大会ホームページには「勝者チームの選手を北京冬季オリンピック最終予選(2021年12月、開催地未定)および北京冬季オリンピック競技大会(2022年2月4日~20日中華人民共和国・北京市)に日本代表チームとして派遣する」とあるが、まず12月の世界最終予選で出場権を勝ち取らないことには北京に派遣できない。
女子代表決定戦同様に、ハイレベルな戦いでファンを魅了し、12月に期待を抱かせる大会にしてほしい。3チームの健闘を祈りたい。

最後に、女子代表決定戦と同じく、Kanaさんのファンアートをご紹介して締め括りたい。


地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。