見出し画像

OBIHIRO Spring Cup 2020プレビュー!

8月22〜23日の2日間、北海道帯広市のカールプレックスおびひろにて、「OBIHIRO Spring Cup 2020」が開催される。
大会名が示すとおり、春に行われる大会だったが、コロナ禍の影響により大会が延期となり、真夏の時期にようやく開催される運びとなった。
本来ならばWorld Curling Tourの大会として開催されるはずだったのだが、本年度はオープン大会としての開催となる。
当初は3日間で12チームが参加して行われるミックスダブルスの大会だったが、延期されたことでスケジュールが合わなかったりして参加を見合わせるチームが出て、出場受諾は5チーム。さらに追加募集で1チーム増えて6チームによる大会となった。
出場チームの顔ぶれや、大会が行われるカールプレックスおびひろについて書いてみたい。

🥌出場6チームの顔ぶれ

★チーム藤崎・辻村
辻村 梨紗(帯広協会)、藤崎素之(北見協会)
辻村選手は、一昨年7月にメンバーを再編成し、新しいチームとしてスタートした4人制の「チームとかち」メンバー。20代の選手が多いチームは2019年の北海道選手権で5位に入るなど力をつけてきている。
藤崎選手は、帯広畜産大学時代に全日本大学選手権に出場した経験を持つ。2014年度はカーリング部の部長を務めた。現在は北見協会の所属となっている。辻村選手とは2016年の道MD選手権に出場したのをはじめ、コンビ歴は長い。
昨年のMDの大会第7回SMG杯では決勝でチームNと対戦して準優勝どまり。そのリベンジ成るか。

★オルカ
本田良美(札幌協会)、小澤拓実(札幌協会)
本田選手は、北見市の藤女子高校チームで北海道選手権に出場したことがある。また、全道高校選手権に北見選抜のメンバーで出場した経験もある。高校卒業後は札幌に拠点を移してプレーを続けている。
小澤選手は、まだあまり大会には出ていないようだが、昨年の北海道MD選手権札幌地区予選に本田選手と組んで出場している。さらに、今年1月のNayoro Mixed Doubles Spiel 2020 に出場、成績としては10チーム中最下位だったが準優勝チームに勝ち、爪跡を残した。
今大会も大物食いに期待したい。

★晩成カーリングクラブ
竹田智子(名寄協会)、竹田直将(名寄協会)
実績ナンバー1のおしどり夫婦ペア。MD日本選手権では第3回優勝、第6回は晩成CCとして準優勝など多くの実績を誇る。今年2〜3月に無観客で実施された第13回日本MD選手権も北海道代表として出場、予選リーグで3勝3敗にとどまり決勝トーナメント進出はならなかった。
しかし、今年1月に地元で開催されたNayoro Mixed Doubles Spiel 2020ではベテランらしいテクニックを存分に見せつけて初代チャンピオンに輝いた。直将選手は4人制の大会でも活躍している。やはり今大会の優勝候補筆頭と思われるが、どんなプレーを見せてくれるだろうか。

★ラマぴん
米田絵梨(札幌協会)、米田知広(札幌協会)
今年2月の関東MD選手権には東京ラマぴんというチーム名で東京都のチームとして大会に出場していたが、今大会は札幌協会所属となっている。2015WWCC札幌大会メモリアルMD大会にも出場記録があるので、チームとしてはかなり熟成しているだろう。
2018年度東京都MD選手権では6位で関東選手権出場を逃したが、翌2019年の同選手権では地区代表決定戦に進み、強豪の藤澤・小野寺ペアを破って関東選手権出場を果たした。関東選手権は12チーム中8位に終わったが、札幌協会所属となって初の大会でどこまで実力を発揮するか注目。

★藤森山本
藤森美帆(帯広協会)、山本友稀(札幌協会)
「Dangerous Heart」とも名乗る帯広畜産大学ペア。昨年の北海道MD選手権で優勝し、日本MD選手権出場。Bブロックで4勝2敗の3位だったが、決勝トーナメント進出は成らなかった。連覇を狙った今年の北海道MD選手権は準々決勝で敗退した。
藤森選手は4人制でも活躍していて、第25回ジュニア選手権に出場した経歴がある。また、山本選手も同じく4人制の第6回全日本大学選手権で準優勝した実績がある。
昨秋には活動資金調達のためクラウドファウンディングを行い、目標額を超える金額を集めた。ファンの期待度の高さがわかる。

★チームN
宿谷奈苗(札幌協会)、似里浩志(妹背牛協会)
宿谷選手は、TM軽井沢の宿谷涼太郎選手の姉。札幌国際大学時代には、2017年の4人制の全日本大学選手権で優勝、また2018年の4人制日本選手権にも出場。2017年の北海道MD選手権を全勝優勝し、日本MD選手権にも出場した。
似里選手は、2018年に宿谷涼太郎選手とともにteamIWAIに加わり、日本選手権で優勝。世界選手権の舞台でもプレーした。MDでは2014年に三浦好子選手と組んで日本MD選手権に出場し準優勝。昨年も同大会に出場している。
経験値はかなりのものがあり、当然優勝争いに加わってくるチームだろう。

🥌大会概要

・期日 2020年8月21日(金)〜23日(日) ※21日は公式練習のみ
・会場 カールプレックスおびひろ(帯広市)
・大会方式 6チームの1回総当たり

🥌対戦カード

●競技1 (22日10時〜)
チーム藤崎・辻村×オルカ
晩成カーリングクラブ×ラマぴん🖥
藤森山本×チームN

●競技2 (22日14時〜)
オルカ×チームN🖥
チーム藤崎・辻村×晩成カーリングクラブ
藤森山本×ラマぴん

●競技3 (22日18時〜)
ラマぴん×オルカ
晩成カーリングクラブ×藤森山本🖥
チームN×チーム藤崎・辻村

●競技4 (23日10時〜)
チームN×晩成カーリングクラブ
チーム藤崎・辻村×ラマぴん🖥
オルカ×藤森山本

●競技5 (23日14時〜)
藤森山本×チーム藤崎・辻村🖥
ラマぴん×チームN
晩成カーリングクラブ×オルカ

🖥マークを付したカードは、YouTubeでライブ配信される。
Obihiro Curling Club - YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCIXJypPZUDF3tGuzIvX3O6w

今大会は残念ながら無観客での開催だが、原則としてBシートの試合がライブ配信される(Bシートを使わない競技5のみAシートの試合)。

🥌カールプレックスおびひろとは

最後に、大会会場のカールプレックスおびひろについて少し紹介したい。帯広市清流東2丁目にあり、帯広市の中心街より南に位置する。帯広駅から車で10分程度だ。とかち帯広空港からでも車で20分程度。通年利用できる施設としては日本初で、今年で13年目を迎える。

画像1

かまぼこ型の建物が2つ見えるが、それぞれに2シートずつあり、両方の建物は通路でつながっている。タイトルの写真は新しいAシートとBシートのほうで、Aシートは北海道がデザインされた独創的なハウスだ。

画像2

古いほうのCシートとDシート。こちらは黄色と白、青のカラーリングのハウスだ。この色づかいも、日本ではあまり見かけないように思う。

画像3

観客席は2階にあり、こんな感じでブルーの椅子が2列に並んでいる。隣の建物の試合がじかに観られないのがウィークポイントだが、そんな時は通路を使って移動だ。

自然冷熱を利用した空調システムによる世界有数の省エネ型カーリングホールとして知られている。冬季の気候を利用して製氷を行い、夏季にその冷熱を活用するアイスシェルターの技術を導入していて、250㌧の氷を貯蔵し除湿・冷房・換気に利用することで環境にやさしくコストを抑えた運営を実現しているそうだ。民間だからこそできる取り組みといえる。

画像4

Bシートには、その技術を提供した土谷特殊農機具製作所のTSUCHIYAの文字がハウスに入っている。

画像5

昨年訪れた時、許可をいただいて扉を開けて中で練習しているところを撮影したのだが、その時たまたまハウスにいたのが今大会に出場する山本友稀選手だった。ここでプレーした時間がもっとも長いと思われる藤森山本ペアが、地の利を生かせるかどうか。

🥌熱戦を期待!

先述したように今大会は無観客での試合となるが、YouTube映像を通じて声援を送りたい。このご時世だけに、大会関係者や選手の皆さんは試合だけでなく感染予防にも気を配らねばならずご苦労はひとしおと思うが、大会の無事と成功を祈りたい。

地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。