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続・私が夢女だった頃(あるいは嫌われ夢女の顛末)

※こちらは以前書いた以下の記事の続きというか、書ききれなかったり今更思い出したりしたエピソードの覚書です。一読していただけると理解がスムーズかと思われます……というか読まないと多分話がわからないのでぜひ。

夢女、BL同人誌を出す

さらに話をややこしくしているのは、私が腐女子でもあったということだ。最初の方で言っているが、Aと推しには浅からぬ関係があり、当時の推しCPはA×推しだった。
(中略)
でも私は夢女なのだ。しかも同担拒否の夢女だ。
(中略)
私は推しCPの受け(しかも推し)にAを奪われた。だから推しCPが地雷だった。

https://note.com/hatz0_0show/n/n32bc80751158

とか言っていたが、実は私はもの書くおたくでもあった。そして、推しCPはA×推しであった。となればどうなるか。
そう、本を出すのだ。推しCPの。そして、地雷CPの。
…というわけで、3冊出した。推しであり地雷CPの小説本を3冊出した。

「A×推しのポスターを遠目に見るくらいで体調を崩す奴がそんなことをして平気なのか?」と思われるかもしれない。が、これがなぜだか平気なのだ。理由はわからない。わからないが、推しと自分を重ねていたということは決してない。断言できる。だって推しはかわいくて賢くて強くてかわいくて…兎も角、こんな無芸な一介のおたくが自己投影していい存在ではないのだ。もしも私がカウチに寝かされていて、訳知り顔の精神科医がははあ、それは防衛機制の…みたいなことを言い出したあかつきには言い終わる前に殴る。全力で殴る。お前に推しと私の何がわかるのだ。

ちなみに自分の出した本は余裕で読める、どころか名作だと思っている(私は元々自分で書いたものが大好きなタイプのおたくなのである)。今も何もすることがない休日などに読み返してええもん書いたな〜とニヤニヤしたりする。なぜ平気なのかはわかりません。

夢女、コスプレイヤーさんとあいまみえる

上述の本の一冊目はジャンルのオンリーイベントで発行したのだが、そのイベントはコスプレ参加もあるものだった。ああレイヤーさん素敵だなあ、とぼんやり眺めつつもさして忙しくない自分のスペースの面倒を見ていた時、居た。ほんで来た。Aのコスをしたレイヤーさんが。

端的に言って、めっちゃいい意味で無理だった。
私のスペースに立ち寄ってくれたということは、とりもなおさず私のしたためた本をご所望だということだ。スペースの主として応対しなければならない。でも無理だよ。すっごい左斜め下向いてた。ずっと向いてた。目合わせらんないもん、乙女だもん。本当にすみませんでした。

夢女、はべらせる

冒頭に書いた前回のnoteの末尾ではた迷惑なLINEを送信した相手は私の親友で、相方で、おたく友達でもある。なんやかや15年以上の付き合いがある彼女に、当時の私は言った。オンリーで売り子をしろ、そしてAのコスプレをしろ、と。

友人はノリのいいやつであり、またおたくの悲鳴を面白がる悪いおたくでもある(これはお互い様だ)。ので、めちゃくちゃ快諾されてしまった。して、私はどうしたか。Aと並ぶにあたり、平時の自分でいられるわけもない。
そしてやった。Aが原作中で読んでいたラノベのヒロインのコスプレを。

Amazonで衣装が手に入るわけもないので自作である。ただでさえ画質が良いとは言えない原作漫画のたった一コマに描かれた小説の表紙イラストをガン見しながら型紙を作った。もちろんモノクロなので色は全て想像である。リボンなのか猫耳なのか判然としない頭部パーツと格闘し、衣装を仕上げ、ウィッグを作り、私は自分のスペースでAと並ぶことに成功した。そんでその姿で同人誌をさばいた。

ちなみに友人というのが女性ながら割とガタイのいい人間であるので、Aの衣装(無論自腹だ)はメンズサイズであった。ので、その後ワイシャツは私が彼シャツごっこに活用したし、今も部屋に吊るしてある。

ちなみに(2度目)、私がモノクロのちっっっこい絵と格闘したその後、リファインされたカラー絵が公開されたのでこれは本当にキレてます。

夢女、夢を(まあまあ)叶える

上述の話から約9年が経った2022年、それは訪れた。
コスプレ繋がりの友人が、Aのコスをしてくれるという。しかもスタジオを使った撮影等ではない、いわゆる街イベでだ。コスプレのまま市街地で遊んでいいよ、というやつ。

それはもう、やるしかないじゃん?

ということで、全力で「連載当時の女子高生っぽい」、「Aの架空の彼女」のコスプレをしてきた。ソックスはふくらはぎ丈の、いわゆるビビリ染めの。プリクラも撮った。だって女子高生(32)だから。誕生日を過ぎたばかりだったので、友人は「Aが贈りそうなピアス」を選んでくれた。腕組んでくれた。死んだ。ありがとう。死んだけど生きてる。まだ生きてるよ私。あとやっぱり目は合わせられなかったです。

まあ「架空の彼女」のコスプレであって私じゃないんだけどさ…

10年目もこんな感じです

先述の通りこんな感じで9年もやってきたらしい。とんでもねえな。乳児だって小学校高学年に差し掛かろうというだけの年月が過ぎている。でもなんだかまだ鎮火しない予定なので、なにか面白げな続きがあったらnoteでも書きます。ではまた。

お小遣いください。アイス買います。