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1行のブランディング。

ブランディングとは「ブランド」になること。
「ブランド」とはじぶんが属しているカテゴリーの中で唯一無二の存在になること。唯一無二の存在とは、競争相手たちとは明らかに違った見え方をしていることである。つまり競争相手たちにはないオリジナリティのあるイメージを持っていることにほかならない。

そのためには競争相手たちの中で明らかな差異化力(識別力と言っても良いでしょう)を持つことが必要だ。差異化力とは「わたしはあなたと違います」とハッキリ見えていること、言えること。誰が見ても、そう見え亭ることが肝心だ。そのためには、イメージを醸成していくことしかない。そこでまず、オリジナリティのあるイメージ(コアイメージとも言えるもの)を掲げる必要がある。オリジナリティのないところに差異化力はないからだ。

そのコアイメージを、できるだけいろんな場所でターゲットと出会えるようにしていくことでイメージは積み重なっていく。
いろんな場所とはコンタクトポイントという言葉で言い換えることができる。コンタクトポイントは“ターゲットのイメージに影響を与える接触機会”のことだ。ターゲットとの接触機会には、さまざまなものがある。マス媒体を使った広告、カタログなどの販促物、SNSやhpなどのオウンドメディアだけではなく、じつにいろんなものがある。
別な言い方を借りれば、いろんなものがメディアになりえるということだ。ここでいうメディアとは、“情報を載せて走る乗り物”と考えるとわかりやすい。コアイメージを乗せることで名刺だって、ペーパーバッグだって、ノベルティだって、みんなメディアになりえる。
いろんなものをメディアとして機能させて、手を繋ぐようにひとつのイメージを広げていけば、イメージはどんどん広がり積み重なっていく。選挙キャンペーンや新曲キャンペーンを思い浮かべるとわかりやすいだろう。これは広告の発想のひとつである「キャンペーン」の手法だ。

キャンペーン効果を考えるにあたり、ブランドイメージというものは「いろんなところで出会ったイメージの総体」と定義すると、その理由が理解できるだろう。

キャンペーンがひとつのフレーズやビジュアル(ときにはカラーも)でいろんなメディア(おもにテレビCMなどのマスメディア)を連動させていくのと考え方は同じだ。だが、その手法だと予算が潤沢に使える大きな広告主にしかできないものだった。現代のキャンペーンはSNSやweb、ノベルティや名刺のようなものも巻き込むことでキャンペーンのような効果を創出できれば、小さな広告主にも可能な発想であると、あるときから気づいて実践してきた。
このやり方を「コンタクトポイントをリンクさせる」とじぶんでは呼んでいる。

いろんなところで実践して成功してきたが、今回、大栗紙工さんで実践した。
まず、基本になる「コアメッセージ」をつくる。
そして、その言葉をどう見せるかという「コアアイデア(見え方)」をつくる。

大栗紙工さんのブランド「OGUNO」のキャッチフレーズと基本デザイン+カラー。


その見え方をいろんなコンタクトポイントをリンクさせて、コアイメージを醸成していく。まさにいま、はじめたところだ。

名刺の裏に大きく宣言している。


展示会で活躍したペーパーバッグ。


会社の「荷捌き場」にも大きく掲げられている。


ブランドの想いをブランドブックという一冊にまとめて配布している。

CD+C:田中有史 AD+D:大友貴之(山添)

これから、このイメージをさらに強固なものにし、揺るぎのないものにしていくのは、日々のブレない活動だ。
だからブランディングは「Brand+ing」と綴る。

「Branding」は永遠の現在進行形。
手を抜くと一瞬に崩れることもあるくらいだ。
でも、うまく使うと小さな企業でもうまく広告(イメージをより多くの人に知らせる)することができる。

うちは広告なんかしないから、と言っている広告主も多いと思う。
でもね、よーく考えてみましょう。
マス広告は不要かもしれないけど、広告効果は欲しいでしょ。

SNSもwebもInstagramも、じつは広告効果を求めてやっていませんか。



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