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SCSKがスタートアップを支援する理由

HAX Tokyoは住友商事、SCSK、SOSVの三社で共同運営するアクセラレーションプログラムです。

本記事ではシステムインテグレーターであるSCSKからHAX Tokyoの運営に参画する担当者へのインタビューを通じて、同社がアクセラレーションプログラムを通じてスタートアップに提供できる価値や実績、そして参画する背景について紹介します。

インタビュー参加者プロフィール

SCSK株式会社 事業投資推進本部 事業投資推進課
中原 丈晴(写真右)
2010年入社。放送・通信業界向けのシステム開発やPMを経て、2018年から2021年まで米国シリコンバレー拠点に赴任。帰国後に現職に就き、自社のオープンイノベーション活動に従事。

下川路 兼一(写真中央)
2001年入社。金融機関向けのシステム開発や経営企画部門を経て、2020年から現職。オープンイノベーションの推進業務や、出資先企業の支援に携わる。
今西 瑞樹(写真左)
2016年入社。ネットワーク機器やセキュリティ製品のプリセールスなどを経験した後に、2023年4月から現職。

ーーSCSKがHAX Tokyoを通じて、スタートアップ支援に取り組む背景を教えてください。

下川路:SCSKグループには1万2000人を超えるエンジニア在籍しており、これまで積極的にイノベーションに関わる活動に取り組んでまいりました。具体的には国内外のスタートアップ企業及び、弊社のお客様含めた大手企業と、新しいビジネスの創出や協業を行ってきました。

また、スタートアップの製品を大企業が採用する際には、弊社が第三者的な立場から技術評価を行うケースや、導入にあたって不足している周辺機能を当社が開発するなどのコラボレーションも行っています。

HAX Tokyoでは国内のハードウェア・スタートアップと弊社のお客様企業、そしてシステム開発に強みを持つ当社の三者が協力することで、新しいサービスやビジネスモデルを共に作り上げることを目指しています。
 
中原:当社は、米国シリコンバレーに拠点を置く住友商事のCVCであるPresidio Venturesと25年以上に渡って活動を共にしています。Presidio Venturesのポートフォリオ企業のストラテジックパートナーとして、日本市場向けに、これまでに数十社以上に及ぶスタートアップと協業してきた経緯があります。

今西:当社は、販売網を通じてネットワーク機器などのハードウェアの販売を行っていますが、ハードウェアのメンテナンスサービスも提供しています。また、お客様の規模によって、求められる要求仕様や品質が異なることが多く、必要に応じて、インテグレーションや運用を、お客様ごとに異なるご要求に対応しています。多くのスタートアップにとっては、リソースが限られており、自分たちだけでは、これらの対応ができないこともあるかと思います。当社の多面的なサポートを通じて、新しい製品・サービスを展開するお手伝いをしたいと考えています。

――国内外のスタートアップと日本企業をつなぐ立場として、意識している点はありますか?

中原:スタートアップは、ステージによっては製品が成熟していないケースがあります。大企業の中には、そのような背景は理解しつつも、プロダクトやサービスに対して要求レベルが高く、一方その要求に対応するリソースが用意できないスタートアップとのギャップが発生することもあります。大企業、スタートアップ双方の期待値を理解し、当社のスタートアップ協業の経験やIT技術力を通じ、そのようなギャップをできるだけ埋め、スタートアップ、お客様、当社が共創できるような取り進めを意識しています。

下川路:私たちが所属している事業投資推進本部は、全社横断の組織であり、実際にお客様と相対している各事業部門と合同で、オープンイノベーションの推進に取り組んでいます。各事業部門が担当する企業や業界のニーズを収集し、課題解決につながるスタートアップとの協業が進むよう、幅広く情報収集と、社内共有を行っています。

―SCSKはソフトウェアのイメージが強いですが、ハードウェア・スタートアップに対してどのような印象を持たれていますか?

今西:サイバーとフィジカルの融合が進む現代において、ハードウェアとソフトウェアが連携し、組み合わさることで、大きな価値を創造できると考えています。従い、ソフトウェアの技術集団である当社のような会社と、ハードウェア・スタートアップが協業することで、画期的な製品やサービスを生み出せると感じています。私たちもハードウェア・スタートアップの信頼を得られるよう、スタートアップ製品の市場展開を支援する強固な基盤を作っていきたいと考えています。

下川路:多くのお客様が、新しいデジタル社会を向かえるにあたり、DXによる大きな変革を迫られています。当社もお客様のニーズにこたえるべく、新しい事業や、新しい技術を開発し続けてきましたが、目覚ましく発展する技術に自社だけでは対応できないと考え、「先進性」「スピード」、「柔軟性」を持つスタートアップとの共創が欠かせないと感じています。

中原:私は、技術力やスピード感だけでなく、スタートアップの方々の持つビジネス創出、社会課題解決へのパッションや、リスクをとって挑戦する姿勢に日々刺激を受け、尊敬の念を抱いています。日本の経済振興も、今後はスタートアップの方々が立役者となっていくと感じています。HAX Tokyoの運営を通し、そのようなスタートアップの方々と巡り合い、並走していきたいと考えています。

スタートアップからの相談にこたえるオフサイトイベントを開催しています

HAX Tokyoでは起業予定の方や既にスタートアップとして活動されている方、ハードウェア・スタートアップとの事業開発に興味がある大企業の皆様向けに、カジュアルな相談会を実施しています。

相談会ではHAX Tokyoでスタートアップをメンタリングするディレクターやメンター、大企業とスタートアップをつなぐHAX Tokyoスタッフが聞き手となり、大企業との連携のコツや試作開発の進め方、創業期の事業開発など、さまざまな相談をお受けします。

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