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【2024 東京新聞杯(G3)】徹底的に攻略データ篇

*「日本文芸社の重賞競走データBOOK 2024年度版」よりほぼ抜粋。

<2023年のレース検証>

レースは、先手を取ったウインカーネリアン(4人気)が直線でも先頭をキープし、追い込んだナミュール(2人気)をアタマ差振り切って優勝。さらにクビ差の3着にプレサージュリフト(6人気)が入り、中波乱決着!?

昨年(23年)から斤量設定の変更で、実績馬は牡馬58㌔(牝馬56㌔)を背負わなければならない。そんな厳しい状況でありながら、参戦が多かったのは、春のG1戦線までのマイル重賞が少ないことに起因する。春のG1シリーズまで古馬重賞は東京新聞杯の後は3つしかない。よって、牡馬57㌔、牝馬55㌔ の賞金不足の馬は稼いでおきたい!? しかし、結果は1着が58㌔の牡馬、2着が56㌔の牝馬と実績馬同士の決着。賞金不足の馬たちは加算できず。1人気ジャスティンカフェも2着からクビ+クビの4着に敗退。


<中心は若い世代と牝馬!? 中でもエリザベス女王杯組は大注目!!>

[人 気]

1人気(2連対) [1-1-2-6] と2人気(1連対) [0-1-2-7] は共にアテにできず、3人気 [3-1-1-5] の方が勝率は高く、さらに5人気 [2-2-2-4] と好走確率は高めなので注目の存在といえる。

馬連平均配当 7,090円 と必然的に高く、3桁配当は過去10年で1度も出ていない。逆に万馬券は3回出ており、波乱含みの一戦と判断!?

(netkeiba.com 想定人気)
想定1人気 マスクトディーヴァ(牝4、栗東・辻野泰之)
想定2人気 ジャスティンカフェ(牡6、栗東・安田翔伍)
想定3人気 マテンロウスカイ(セ5、栗東・松永幹夫)
想定4人気 ウンブライル(牝4、美浦・木村哲也)
想定5人気 ウインカーネリアン(牡7、美浦・鹿戸雄一)

過去10年における東京新聞杯 人気別成績表

[ステップ]

トータルで前走重賞組 [6-6-9-70] の中でも特にエリザベス女王杯 [3-1-1-1] からの直行組の活躍ぶりが目立つ。一方、出走数が最も多い京都金杯組 [1-2-3-28] と軽くは扱えないが、18年以降は3着1回と近年は低迷している点が気になる。その代わりに台頭しているのが3勝クラス組で、19~22年に1・2・1・1着と続けて好走している。

前走重賞組 [6-6-9-70]
海外(米)G1BCM 11着 ウインカーネリアン(牡7、美浦・鹿戸雄一)
G1NHKマ 2着 ウンブライル(牝4、美浦・木村哲也)
G1NHKマ 5着 カルロヴェローチェ(牡4、栗東・須貝尚介)
G3ターコイズS10着 コナコースト(牝4、栗東・清水久詞)
G3ターコイズS15着 サウンドビバーチェ(牝5、栗東・高柳大輔)
G1マイルCS3着 ジャスティンカフェ(牡6、栗東・安田翔伍)
G3中日新聞杯12着 ホウオウビスケッツ(牡4、美浦・奥村武)
G1秋華賞2着 マスクトディーヴァ(牝4、栗東・辻野泰之)
G3ターコイズS5着 ライトクオンタイム(牝4、栗東・武幸四郎)
G1秋華賞11着 ラヴェル(牝4、栗東・矢作芳人)
G3ターコイズS11着 ルージュリナージュ(牝5、美浦・宗像義忠)
京都金杯組 [1-2-3-28]
4着 アヴェラーレ(牝6、美浦・木村哲也)
12着 サクラトゥジュール(牡7、美浦・堀宜行)
8着 ダノンタッチダウン(牡4、栗東・安田隆行)
3着 トゥードジボン(牡5、栗東・四位洋文)
18着 ドルチェモア(牡4、美浦・上原佑紀)
5着 フリームファクシ(牡4、栗東・須貝尚介)
3勝クラス組
セッタレダスト(牡5、美浦・嘉藤貴行)

過去10年における東京新聞杯 前走レース名別成績表

<攻略ポイント>

①3勝クラス組~2連勝以上の勢いのある馬に注意

エ女王杯組はベタ買いでもいい状況なので19~22年に4年連続で連対し、3勝クラス組 [4-1-0-8] を掘り下げてみる。勝利を挙げた4頭は共に2勝クラス→3勝クラス連勝の勢いでさらに連勝を重ねた。前走2走で勝利を収めた馬 [4-0-0-1] と勝率80%。

3勝クラス組 [4-1-0-8]
セッタレダスト(牡5、美浦・嘉藤貴行)

過去10年における東京新聞杯 前走クラス別成績表

②馬齢~若くなるほど好走確率がアップ

年齢別成績は4歳馬 [4-5-4-27]、5歳馬 [2-3-5-29]、6歳馬 [4-1-1-31]、7歳以上 [0-1-0-31] で、若い世代ほど好走確率が高いことは明白。しかも14~16年は5歳以上が上位を占めたが、17年以降は4・5歳馬の天下で6歳以上の3着以内は2頭のみ。

4歳馬 [4-5-4-27]
ウンブライル(牝4、美浦・木村哲也)
カルロヴェローチェ(牡4、栗東・須貝尚介)
コナコースト(牝4、栗東・清水久詞)
ダノンタッチダウン(牡4、栗東・安田隆行)
ドルチェモア(牡4、美浦・上原佑紀)
フリームファクシ(牡4、栗東・須貝尚介)
ホウオウビスケッツ(牡4、美浦・奥村武)
マスクトディーヴァ(牝4、栗東・辻野泰之)
ライトクオンタイム(牝4、栗東・武幸四郎)
ラヴェル(牝4、栗東・矢作芳人)
5歳馬 [2-3-5-29]
アスクコンナモンダ(牡5、栗東・中内田充正)
サウンドビバーチェ(牝5、栗東・高柳大輔)
セッタレダスト(牡5、美浦・嘉藤貴行)
トゥードジボン(牡5、栗東・四位洋文)
マテンロウスカイ(セ5、栗東・松永幹夫)
リューベック(牡5、栗東・須貝尚介)
ルージュリナージュ(牝5、美浦・宗像義忠)
6歳馬 [4-1-1-31]
アヴェラーレ(牝6、美浦・木村哲也)
ジャスティンカフェ(牡6、栗東・安田翔伍)
7歳以上 [0-1-0-31] 
ウインカーネリアン(牡7、美浦・鹿戸雄一)
カルリーノ(牡8、美浦・高橋裕)
サクラトゥジュール(牡7、美浦・堀宜行)

過去10年における東京新聞杯 馬齢別成績表

③性別~出走があれば毎年馬券に絡む牝馬

性別成績は牡・騙馬 [6-6-8-107] に対して、牝馬 [4-4-2-11] と好成績。牝馬は過去10年でも出走のなかった15、17年を除く8回で馬券に絡み、23年も3頭が出走して2・3着。なお、14年1着ホエールキャプチャ馬を除く9頭は1~6人気と評価も高かった。

牝馬 [4-4-2-11]
ウンブライル(牝4、美浦・木村哲也)
コナコースト(牝4、栗東・清水久詞)
マスクトディーヴァ(牝4、栗東・辻野泰之)
ライトクオンタイム(牝4、栗東・武幸四郎)
ラヴェル(牝4、栗東・矢作芳人)
サウンドビバーチェ(牝5、栗東・高柳大輔)
ルージュリナージュ(牝5、美浦・宗像義忠)
アヴェラーレ(牝6、美浦・木村哲也)

過去10年における東京新聞杯 性別・東西厩舎別成績表

④波乱の主役~5・6歳の関東馬

まず14~23年に6人気以下で馬券対象になった8頭のうと5頭は5・6歳馬。また、8人気以下で3着以内に入った4頭のうち3頭は関東馬。ちなみに8人気以下の4頭はすべて5・6歳馬で、大駆け候補を探すなら若駒よりもベテラン、そして西より東のイメージを持った方が良さそう。なお、6人気で3着以内に入った4歳馬2頭は共に牝馬だった。

5・6歳の関東馬
5歳馬 [2-3-5-29]
セッタレダスト(牡5、美浦・嘉藤貴行)
ルージュリナージュ(牝5、美浦・宗像義忠)
6歳馬 [4-1-1-31]
アヴェラーレ(牝6、美浦・木村哲也)

過去10年における東京新聞杯 馬体重別成績表

【戦術ポイント】

[軸馬の狙い方]

好成績が目立つ牝馬の中でもエリザベス女王杯組が出走していれば注目したい。23年は2頭が出走して2・8着なので絶対的な信頼は置けなくなったが、軸候補として有力なことに変わりはない。年齢的にも4歳馬が有力だが、こちらは3着も多いので、マルチ流しの軸と考えた方が良さそう。

過去10年における東京新聞杯 騎手別成績表

「相手馬の狙い方」

相手にも4歳馬と牝馬を中心に選びたいが、こちらは5~6歳馬の軽視は禁物。一方、7歳馬は割引で8歳以上は消し。OP特別組で前走3人気以下も同様。さらに中2週以内や単勝オッズが50倍以上の馬も好走例は稀。

過去10年における東京新聞杯 種牡馬別成績表

[注 意 点]

(8歳以上の高齢馬)

年齢別の成績を見ると7歳以上を評価しにくいことは一目瞭然だが、さらに8歳以上になると [0-0-0-10] と、完全に消せる対象に。好調な4歳勢と比べて、明暗はクッキリと分かれている。
8歳以上の高齢馬
カルリーノ(牡8、美浦・高橋裕)

過去10年における東京新聞杯 脚質別成績表

(前走・OP特別組で3人気以下の馬)

OP特別組の成績 [0-3-1-38] と地味だが、21年2着、22年3着と近年も健闘しており、無視はできない。ただ、好走した4頭はすべて前走が2人気以内で、3人気以下だと [0-0-0-27] と全滅。

前走・OP特別組で3人気以下の馬
4人気 アスクコンナモンダ(牡5、栗東・中内田充正)
15人気 カルリーノ(牡8、美浦・高橋裕)
3人気 マテンロウスカイ(セ5、栗東・松永幹夫)

過去10年における東京新聞杯 ローテーション別成績

(枠順)

23年は8枠が2・3着だが、全体的には内枠有利の傾向。勝ち馬に関しては、11番枠が最も外なのは特記事項。

過去10年における東京新聞杯 枠番別成績表
過去10年における東京新聞杯 馬番別成績表

[注 目 デ ー タ]

①4~6歳馬
②近2走以内に芝3勝クラス以上で1着or芝重賞で連対実績
③東京芝でメンバー中上がり3F1位1着経験
④前走9人気以内のノーザンFor社台Fの生産馬

ちなみに、4項目すべて該当したのは、ウンブライル1頭のみ。
*「モバイル サラブレの重賞のツボ」を参考に抜粋。


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