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あの日の空

夫が一泊の検査入院中
今夜は
久しぶりにひとり静かに
過ごしています。



「ご主人、急性心筋梗塞で
当院にいらっしゃいました」


5年前
9月後半の土曜日
私は美容院のあと、
街をぶらぶらして帰路へ
ちょうど電車の中でした。

携帯に
着信履歴が2件
あることに気が付きます。

一件は夫から。
もうひとつは見慣れない番号。
どちらも同じような時間です。
いずれも1時間ぐらい前に
かかっていたようです。

不思議だったのは
夫からの連絡が
LINEではなく電話だったってこと。
しかも、
普段夫からはほとんど連絡が
来ることはないので
なんで?と不思議でした。


「なんかあったんだ」

取り急ぎ、
次の駅で降りてホームで
すぐに電話、しました
が、
、、、出てくれません。

そのあとすぐに
もうひとつの着信の番号に
リダイヤルしました。
市外局番からして
赴任先の金沢です。

すると、とある病院につながりました。
こちらの名前を名乗ると、
受付の方から看護師さんに
変わって
「今、処置中なのでのちほど
医師から説明があります。
終わりましたら
連絡します」
と告げられました。

なんで病院なの?
なんの処置なの?
なんの説明なの?

普段接していた患者さんには
よくしていた話なのに
直に接すると
整理するのに時間かかりますね。


急いで帰宅、
しばらくして
担当医から電話がありました。

状況がよくわからないまま
説明を聞いていたのですが、
要は、
心筋梗塞の疑いで受診
カテーテル検査の結果、
冠動脈の一本に狭窄があり処置
ステント留置は無事完了


とのことでした。

普段接していた患者さんには
よくしていた話なのに
直に接すると
整理するのに時間かかりますね。


このあと電話は
夫に変わり、
無事を確認しました。

夫は以前から
どうすると胸の苦しさがあり、
その度に循環器内科で検査するものの
異常が見つからず
ずっと経過観察の状態でした。

この電話では、
実は詳しい検査を受けるべく
負荷試験を前日に受けていて
その結果と紹介状を持って
週明けにも病院に罹る予定だったと。

その負荷試験の翌日
この土曜日の朝、
起きた時から
調子が悪く、呼吸するのも
なんとなく苦しい
このままではやばいなと思って、
自ら病院に連絡して
自分で運転して受診したとの
ことでした。
(タクシーも救急車もあるのにー)

しかも、もしかしたらと
入院に対応できるように
必要なものも持って来ているので、
急いで来なくても大丈夫だから
と夫はいいます。



取り急ぎ、
金沢に向かいました。

「どうして、
もう少し前に詳しく話してくれなかったんー」
とか
「ああ、そうだったー。
時々しんどいって言ってたよなー
なんでもっとしっかり見てなかったのー」
自分のことで精一杯になってた私。
不甲斐なさを感じつつ、、、。



しばらく滞在したのち
経過が良いことを確認して
私は戻るのですが、
おかげさまで
2週間の加療、リハビリで
退院となりました。

その後も
体調には留意しつつ
仕事を続けていましたが
やはり健康面を考慮してと、
半年後の人事では降格に。
会社側としては、、、、そうなりますよね。
いい部下に恵まれてるって
意気揚々とした様子だったので
かなりの落胆が見えました。


私もそんな様子を見て
なんて声かけようか困りましたが、
「そんなことより、ゆっくりできて
いいんじゃないの?」

声をかけるのがやっと。

激務を離れたお陰で
毎月予定通りに
帰ってきてくれていたし
私も余裕をもって
夫のところへ遊びに行けました。


今回の検査は
石灰化が気になると
言われていたみたいですが、
問題なく終わったとのこと。
安心。


と、いうわけで今夜は
話し相手はいないけど
私は久しぶりの一人きりの時間を
満喫しています。笑

白魔術?
を使えなかった私だけど
夫のことは
スーパーマンだと
思ってマス😂
(飛行能力とか透視能力とか
怪力はないけど)

今、与えられている時間を
大事にしたいと思います。



あの日の空 写真が残ってました
九月の空って幻想的




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