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食事だけで15kg痩せたけど、色々なことに疑問を持ち、自分の頭で考えるようになった話

カロリー制限のみで、1年半かけて、15kg痩せました。
食事を変えることで気づいたことと、健康について真剣に考えるうちに価値観が変わった話をしたいと思います。

痩せるのは無理だと思っていた

数年前、体調を崩して会社を辞めたときに「このままじゃダメだ」と思い、自分の棚卸しをしようと必死にいろいろやってきました。

棚卸しをするために自分の醜い部分と向き合う必要があったんですが、見た目なんかは特に最悪で、色々と課題が山積みでした。

私はぶっちゃけ太っていました。
今も太っていますが、全盛期はもっとヤバかったです。

半分ボケた祖母には会うたびに「お前、よう太ったね」と言われ、旦那の実家の法事では妊婦と間違えられ、果てはお義父さんにまで「相撲取りみたいだな」と言われるレベルでした。(いくらなんでもひどい)

そして実の父にも「(元々太っている)母親よりも太った」と言われ、かなりショックを受けました。

元々不登校+薬の副作用でぽっちゃり気味でしたが、デスクワークになってもっと増えました。転職のストレスで更に増大したんでしょうね。

ちなみに隠していても仕方がないので言ってしまいますと、人生で最高に太っていた時期(開始当時)は、75kgありました。ちなみに身長153cmです。
運動はほとんどしないので、体脂肪率も40%近くありました。

でも、その当時は自分の体型に向き合うことが何故かとても怖かったです。
運動もそんなに好きじゃないし。意志薄弱だし。痩せるのは無理だと思っていました。

栄養管理アプリに出会い、ダイエットを始める

仕事をやめて一年後、栄養管理アプリに出会ったことがきっかけで、ダイエットをはじめました。

食べたものを入力すると栄養バランスや摂取カロリーが自動で表示されるというやつです。栄養バランスを点数で評価され、それを他の人に公開もできます。

外食もある程度データになっていて、入力も楽だし、しばらく続けよう!と思い、とりあえずやってみることにしました。

ちなみに、何故始めようという気になったかというと、自分と同じような境遇の、情緒不安定なオタクの人のブログを読んでいたら、たまたまその人が「このアプリ便利!!すごい痩せた!!」と言っているのを見たからです。

私も痩せられるなら痩せたい……!!!と思いました。

アプリを始めてからは、それなりのペースで痩せていきました。

食事のみで運動はそこまでしなくても、最初の1ヶ月は3~4kg落とすことができました。食生活がガラリと変わったおかげか、これまで溜め込んでいた老廃物や水分が抜けたんでしょうか。

必要なビタミン量を満たそうと思うと、果物や野菜をたくさん摂る必要があるので、自然と食卓に野菜が増える。習慣的に果物を食べるようになる。

エンゲル係数は上がりましたが、1ヶ月1~2kgペースで、少しずつ痩せていきました。

食べ物を変えると、思考も変わる

ダイエットを始めて一番驚いたのは、内面に変化があったことでした。

痩せて自信がついたか、と言われるとそうではないです。でも明らかに、気持ちが前向きになることが増えたし、落ち込むことも減りました。

これまでずっと、心の問題を心だけで解決しようとしてきた自分にとって、これはすごく新鮮な経験でした。

「自分の悩みなんて、大したことないんじゃないか?」
「今まで自分の性格が悪いと思っていたけど、そうじゃなかった」

そう思えて、心が軽くなり、とてもいい経験になったと思っています。

そして、理性なんてものは実は結構あやふやなもので、考え方なんて簡単に変わるんじゃないかとも感じました。

他にも、はじめはPMSやアレルギーが一時的に軽減したし、肌のハリもよくなったりと、いいことづくめ、とその時は思っていました。

健康と美容、そして心も、それぞれつながっている

正直、ダイエットを始める前は、体調が悪いのが慢性化していましたから、「一生付き合っていくべき体質」とまで思っていました。

しかし、体調の変化があったことで、次第に「痩せる」から「健康になる」ことが目的になっていきました。

そして当時、痩せたことで服の選択肢が増えて、おしゃれしたい欲も湧いてきて、お出かけする機会も増えました。

美容にも以前より前向きに関心を持ちました。メイクで色々塗るのは苦手だったので、だったら素肌から綺麗になろうと思いました。

そして、色々調べるうちに、健康な人は肌もきれいだったり、「体にいい」と言われている食べ物や栄養は、だいたい「美容にもいい」ともされていることに気付いたんです。

こんなこと、世の中の人には常識なのかもしれないし、何を今さらと言われるかもしれませんが、本当に、美容に全く関心がなかった(というか怖かった)ので、本当に私にとっては新鮮な驚きだったんです。

そして極端かもしれませんが、「世の中の病気はだいたい、食事や栄養でなんとかなるのでは?」とも思いました。

実際、風邪を引いた時には意識的にビタミンを増やしたりすることで治したので、ダイエット中は病院に行くことはありませんでした。

15kg減量成功、身体は軽くなったけど…

ダイエット開始から一年半で15kg落ちました。現在60kgです。

しかし、15kgも落ちると、そろそろカロリーコントロールだけでは限界になってきました。

そして、いいこともたくさんありましたが、問題もありました。

・体調や気分にムラがあるのは変わらず、料理が苦痛なときもある
・我慢できなくて、暴食をしてしまい、暴食した自分をさらに追い詰める
・栄養バランス・カロリーにこだわりすぎて食べるのがイヤになる

もうこれは自分の気質の問題なんですけど、栄養状態を頑張って整えようとしても、無理だった。

しかし、気質関係なく起こり、とにかくきつかったのがひどい肌荒れです。

原因は色々あるのですが、主に乾燥だと思います。真冬に発症したので。

顔中、皮向け、かゆみがやばかった。無意識に顔をかいてしまい、気付くと皮だったものがそこらじゅうにポロポロと…。

おまけにただの水がしみるからお風呂も苦痛。メイクもできない。

外出するときは「自分がかわいそうだと思うから辛いんだ、周りの人はそこまで気にしてない」と暗示をかけないと無理なレベル。

しかし、自分の体の苦しみよりも、会う人みんなに心配されることのほうがきつかった。

表面上は「大丈夫だよ」と言いますけど、内心は「そんなにひどいのか…」と落ち込んでいましたし、先の自己暗示がグラグラ揺るがされました。

じゃあ、そのときのアプリの点数は悪かったかというとそうではなかった。
むしろ100点を連発しているレベルで、かなり頑張っている方でした。

健康になるはずの栄養バランスで食べていたのに、「ひどい肌荒れ」をしたんです。

急激な体重減少で肌荒れするとか体調壊すって話ありますけど、1ヶ月1~2kgは言うほど急激か?と思います。肌荒れひどくなった時期にペースを落としましたが、変わりませんでした。

肌に優しいと謳っているコスメを買い漁ったり、セラミド足りないからってこんにゃく食べまくったり。肌の構造について学んだり、化粧品の成分の毒性について必死に調べました。

しかし、あっちとこっちで言っていることは違うし、頭の中は複雑になるばかりで、解決の糸口はなかなか見つかりませんでした…。

何が正しいかわからなくなる

これってダイエットあるあるだと思うんですけど、人によって言ってることが違うんですよね。だから、何を信じていいかわからなくなります。

私はかなりの検索魔で知識収集魔なので、調べだしたら止まらなくなるタイプなんですが、以前はその情報を鵜呑みにするだけで、自分で考えるということをしませんでした。

鵜呑みにしているから、全く違う、真逆の情報が出てきた時に混乱してしまいます。これではダメだと思いました。

「本当に正しいことを言っているのはどちらなのか」を自分で判断できなければ、情報に振り回されるだけだなと。

それに気付くまで、かなりいろんなものに振り回されてきました。
盲信して人に押し付けたりもしたし、だいぶ面倒くさいやつです。

情報に振り回されることに疲れた私は、思考停止しそうにもなりましたが、もやもやしたままでは余計にストレスが溜まります。

本当に正しいとある程度確証が持てず、自分で試すこともできない臆病な私は、結局、納得が行くまで調べ続けました。

そうすると、「業界の裏側」みたいな記事がたくさん出てくるんですよね。
美容しかり、医療しかり、食品しかり。

名のある大企業やお偉いさんが、堂々と不正を行っているという事実に、最初は驚きました。しかし、どこかで納得感もありました。

既成概念を疑うようになった

話が少し飛びますが、お付き合いください。

小学生の頃、ローカル番組の企画で、TV局が学校に来たことがありました。その番組を見ていた私は、自分もTVに出れる!とワクワクしたものです。しかし実際は、台本ありきの進行や「ヤラセ」に、ショックを受けました。

また、高校生時代、地元で劇団に入っていたので、エキストラや声などでCMの制作に関わる機会もあり、いろいろな実際を目にしました。

専門学校ではグラフィックデザインを学んでいたので、雑誌の写真がそのままじゃないことも知っています。広告代理店に努めていた知り合いが広告業界の汚い話を話していたり。

そして、実際自分の勤めていた会社だって、都合の悪い事実を上手く隠し、耳触りの良いキャッチコピーでお客さんを釣るような商売をしていました。

そういう現場をたくさん見てきたので、裏事情について知った時、自分の中で色々つながりました。

そこで改めて、大企業やメディアがまことしやかに主張していることが必ずしも正しいとは限らない、ということに気付きました。(やっとか)
逆に言えば、個人レベルの発信者や、小さな会社の人が、有意な情報を発信していることもあります。

そして、ダイエットにおいて一番大きな既成概念は、肌が荒れたことで壊れました。

いわゆる「健康的な栄養バランス」に疑問を持ったんです。

あくまで仮説ですが、「ひとりひとりに合った栄養バランスがあるんじゃないか…?」と。

なぜなら、「今日は肌が楽だな」と思った日は、こんにゃくでも豆乳でもなく、アプリでは少なくしろと言われている「脂質」をたくさん摂ったときだったからです。

肌荒れだけじゃないです。

毎日100点近い点数を上げているのに、うつ気味になるときはなるし、しんどいのも、不眠も変わらない。
最初のうちはよかったけど、だんだん症状はまた重くなってきました。

健康的な食事をしていて、体重も減っているはずなのに、健康ではなかったんです。

ダイエットやめました。けどリバウンドはなし

結局そのアプリはしんどくなって、食事の記録も一旦やめてしまいました。

しかし、その後も自己流ですが、健康的な生活・自分に合った食事を必死に考え続けていました。

「食事で思考が変わる」というのもわかっていたし、「腸脳相関」といって腸内の微生物や菌によって体調や脳の動きが左右されるということを知ったので、腸内環境をよくしようとしていました。

正直、おうちゃくものの私は「これだけ食べてればOK」みたいな食材が見つかれば楽なのになあ。とずっと考え続け、毎日納豆や豆乳、季節の果物を食べてみたりしました。

暴飲暴食といっても昔ほど食べなくなったし、味の好みも薄味に落ち着いて、砂糖が苦手になったのもあり、幸いリバウンドはありませんでした。

それでも、食事自体がめんどくさくて一日一食になったり、自炊を頑張っても続かなかったり、落ち込んだり色々してしまいました。

ちなみに、肌荒れは肌断食の成果もあってか、治りました。脂質もそこまで我慢していません。

ちなみにリバウンドはなかったけど、痩せることもありませんでした。

このダイエットで得られたもの

結局「自分に合った栄養バランス」の答えはまだ出ていません。
現在進行系で実験中ではありますが)

ですが、このためにいろいろやった経験を通して、健康も美容も、精神の安定もつながっているということに気づけたのは自分にとっては大きいです。

そして何より、知識を得たら、自分で根拠を確認するようになりました。
とにかく、疑うことから入ります。話半分です。本当にそうなの?って。

偉い先生だから。大企業だから。プロだから。
立場・肩書きと正しさは関係ない事のほうが多いです。ちゃんと勉強している人でさえ、その情報が古いこともあるかもしれない。

TVで言っていたから、雑誌に、本に書いてあったから。
メディアが流すのは、正しいことではなく、お金をくれる人にとって都合のいいことのときもあります。

数字もしっかり確認したほうがいい。
数字のインパクトはすごいですが、その数字が何に基づくものなのか確認する必要があります。異なる条件のデータを比較して、間違った結果をもっともらしく提示している可能性もありますから。

余談ですが、広告デザインでは数字を強調しろとしきりに言われました。

大きいところでは、歴史も日々修正されています。
国が定めていることすら、本当に正しいとは限らないんです。

たとえば、少し前ですが、コレステロールの誤解が解けて卵の摂取上限が撤廃されたりしましたよね。

結局何がいいたいかと言うと、「常識」が正しいとは限らないということ。ちなみに私は、「常識とは、十八歳までに身に着けた偏見のコレクションである」ってアインシュタインの言葉が結構好きです。

全員が全員、悪意があってやっているわけではないです。

誰しも人間なんで、間違います。信じるものを間違える、間違った情報を正しいと信じる。間違ったまま、発信してしまうこともあると思います。
全部が間違っているわけじゃなく、一部だけ間違っていたりすることも。

私だって個人の見解を述べているだけのただの一般人にすぎないです。

でも間違っているとわかっていても、自分の利益のために、立場を悪用し、誤った情報を広めている人も確実にいます。

だからせめて、自己防衛策として自分が納得行くまでは調べたいなと思うんです。

「考えすぎ」でもいいじゃない

こんな性分なもので、昔からよく「考えすぎ」と言われました。
「まじめだね」「もっと楽に生きればいいのに」とか。
ひどいときは「行動力がないね」とまで。

以前は、実際考えすぎて苦しくなることもありましたし、考えすぎな自分はおかしい、まじめで遊びがない自分はつまらないと思っていました。

でも今は正直「考えすぎで何が悪い」と思っています。もう、私は自分の納得のいかないことでは動けない性分なんですよ。それに気付いてしまった。

それに、「考えすぎ」よりも、問題の本質に気付かず、自分よりずる賢いやつにコントロールされる方が、ずっとずっとイヤだと思いませんか?

私はめっちゃくちゃイヤです。超不愉快。ムカつく。笑

……だからその分、自分が正しいと感じることや、疑問に思ったことに対して、知識をつけたり経験をしようと前向きに考えられるようになりました。

というか、もうすぐ30歳なのに、いまさら、知識を吸収して知らない世界が広がっていくのが今は楽しくて仕方ないです。

そして、納得行くまで調べるようになってたびたび「面白いな」と思うことがあります。

たとえば、全く違う分野の本や研究が、最終的に同じ答えにたどり着くこともある。違う分野の人が、それぞれのアプローチで試した結果を照らし合わせると、実は繋がっていたりする、ということがよくあって、とても興味深いんです。

今は少し臆病さがなくなって、調べる+自分で試すのが楽しくなってきています。また、健康な食生活について、自分で試した結果が出たらまた記事にしたいと思っています。

◆食事・栄養療法関連は、こちらのマガジンに記事を入れています。


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