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米国発 男性向けコンプレックス商材を扱うD2CブランドHimsについて

こんにちは、坡山里帆です。今回は、個人的に気になっているコンプレックス商材を扱うHimsについて調べていくことにしました。過去に米国の女性向けシューズ下着のD2Cについても書いているので興味のある方はぜひご覧ください。

Himsは、スキンケア、勃起不全、脱毛周りの製品を取り扱う男性向けのウェルネスブランドとしてスタートして注目を浴び、わずか2年でユニコーンカンパニーとなっています。直近で女性向けラインも立ち上げており、気になっていたのでまとめていきます。

■コンプレックス商材の市場規模

全世界におけるコンプレックス商材の市場規模
marketresearchfutureによると、脱毛症薬の世界市場は2016年時点で73.86億ドル(約8100億円)から、2023年時点にはCAGRが6.92%で118億ドル(約1.3兆円)に成長し、勃起不全薬の世界市場は、2016年時点で16億5000万ドル(約1800億円)から2023年時点にはCAGRが6.5%で29億5000万ドル(約3250億円)に達すると予測されています。これらを合算すると全世界のコンプレックス市場の概算は2016年時点で90億ドル(約1兆円)であり、2023年には145.5億ドル(約1.53兆円)まで成長していく見込みです。 

日本におけるコンプレックス商材の市場規模
日本においては、この記事によると2016年当時、国内のED治療薬の市場規模は約100億円程度と推定される。国内の脱毛症・睫毛貧毛症治療剤市場が富士経済の調査によると、2018年度は200億円が見込まれこのうち9割以上は脱毛症が占めているので脱毛症薬の市場規模を約190億円とおく。これらを合算すると国内のコンプレックス市場の概算は約290億円であり、シニア男性の需要増に伴いこれらの市場規模は拡大していくことが予想される。

■男性向け

Himsの誕生秘話
Himsは、Andrew Dudumによって2017年に設立されたサンフランシスコに拠点を置くスタートアップです。2016年、Andrewが24歳の時、彼の実の妹がAndrewに対して乾燥肌と吹き出物についての指摘をし、肌質改善のためのフランス製品をその場で購入させた。しかし、Andrewはその製品に300ドルかかったことに対して疑問を感じ、同じように悩みをもつ男性達のために科学的に裏付けされた製品を提供するため同年に起業を志した。

恥ずかしい悩みをオンラインで解決
男性向けのコンプレックス商材を販売しており、脱毛症や勃起不全などの男性特有の悩みに効果的な発毛剤、シャンプー、頭皮クリーム、サプリメントなどを病院の処方よりも安価に買うことが可能です。さらにオンラインで医師の診断を5ドルで受けることが可能であり、処方箋が必要な商品も購入できる。(処方箋を必要としないシャンプーなどの製品も取り扱いがあります。)人に中々言いづらい個人の悩みについて診察から商品の購入までオンラインで完結できることが同社の強みです。米国の脱毛協会によると、実際に男性型脱毛症の約25パーセントは、21歳になる前に症状が出るそうですが、このような悩みは、高額な費用面や実際に通院しなければいけないと言う心理的ハードルが原因で治療しない人も多かったのではないかと推測されます。

薬を安価提供できる秘訣
安価に販売できる秘密は、特許切れの医薬品を使用するためです。ブランド薬の特許が期限切れになった後に、その薬が販売される際には一般的に60%価格が下落すると言われています。特許切れ前の薬品でもジェネリック医薬品メーカーと契約を結んで価格を落としたケースもあります。バイアグラの特許は2020年まで失効しないが、数年前にジェネリック医薬品メーカーのテバ・ファーマシューティカルズと契約を結び製品を作りました。

資金調達に関して
同社は累計で197milUSD(約217億円)を資金調達しており、直近では2019年1月にシリーズ CでDCM Venturesとその他投資家からプレ1bilUSD(約1100億円)の評価額で100milUSD(約110億円)を調達しました。従業員は現在60名です。

売り上げに関して
売上に関しては同社によると、発売開始の1週間で1milUSD(約1.1億円)を売り上げた。さらに、2018年6月時点で年間の収益は20milUSD〜40milUSD(約22〜44億円)であり、2017年11月のローンチからわずか約8ヶ月という早さであった。Andrewは将来的に200万人に定常的に製品を購入してもらい10bilUSD(約1.1兆円)売り上げると述べている

実際に食べた感想
実際にHimsのクマ型のグミ(ビタミンB7として知られるビオチンが入っており抜け毛を防ぐのに効果的)食べてみた感想としては、お菓子のハリボーのグミの味に近しく美味しかったです。このような形で周囲の方に見られた際にも恥ずかしくなく、自分の悩みに効く成分を手軽に摂取できると自然と日常に溶け込んでいきそうだと思いました。


■女性向け

Hims誕生から1年後、同じ会社から主力の男性向けウェルネスブランドを女性向けにしたHersが誕生。Hersは3つのカテゴリーの製品を提供しています。セクシャルウェルネス、スキンケア、脱毛治療です。

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Hersの製品の特徴**
処方に基づく経口避妊薬と性的欲求障害のある女性に対する唯一のFDA承認薬や、一般的に男性に処方されている脱毛のためのトリートメントであるミノキシジルの販売も行なっています。性的欲求障害用者用のAddyiを除いて、製品は月額15ドルから75ドルの範囲です。

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実際に手に取った感想**
実際にHersの脱毛の悩みにアプローチするキットを手に取りましたが、開けた時のパッケージのデザインが洗練されていてワクワクしました。これなら家で化粧品と並べてもおしゃれで、部屋の雰囲気を崩すこともありません。


■日本でコンプレックス商材を購入するハードルについて

以下私が思うハードルについて3つ書いてみました。

1.診察のハードル
診察を受けに行くのが恥ずかしい、そもそもどこにいけばいいのか分からないので診察を受けない。

2.パッケージのハードル
日本におけるコンプレックス商材はそのパッケージが悩みに対してストレートに訴求されていることが多く、購入に対して心理的ハードルがある。(これは日本の生理用品のパッケージが、遠くから見て生理用品です!とすぐに分かることに対する恥ずかしさに近しいと思います。)

3.購入のハードル
処方箋がないと成分的に購入できない商品が多く、実際に病院に行く必要がある。又はドラッグストアで人目につく場で購入する必要がある。

■最後に

日本ではアレのスマルナさんが24時間オンライン診察(LINE@など)とピルのオンライン販売を行っており、最短1日でピルが届きます。こちらは医療関係者が多く所属するスタートアップで、ピルを普段から使っている女性達から便利だという声が上がっています。( #スマルナ で検索してみてください。)

日本でコンプレックス領域の企業が出てくるには、オンラインで診察から購入まで完了する形がセットのようにも思います。

ちなみに、海外ではD2Cのブランディングを担当する企業が伸びており、パッケージや広告などユーザーへの視覚的な訴求の重要性が高く評価されています。HimsやHers、男性用ひげ剃りブランドのハリーズ(Harry’s)などのクリエイティブを手がけたGin Laneは元々ステラ・マッカートニー(Stella McCartney)などの一流ブランドが顧客だったが、多くのD2Cブランドを手がけることでD2Cブランドの台頭と共に業績を伸ばしています。※D2Cのブランディングエージェンシーについては後日別記事でまとめます。

fin.

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嬉しまりまりです。
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はやまり。

(株)CyberAgent 社長室 投資戦略本部(通称:藤田ファンド) 海外のスタートアップ事例について調べます。Femtechに注目しています。

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