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任意団体 注意したい勘定仕訳

 会社ですと、売上があり、取引先への支払があり、経費を支払う都度、伝票を起票し、勘定仕訳をします。
 任意団体でも同様ですが、ちょっと注意したほうがいい仕訳があります。以下に、事例を含めて、まとめましたので、参考にしていただければと思います。


預り金

 会員から現金を預かり、後日処理することは結構あります。
 例えば、任意団体で図書の斡旋をして、会員10名から代金を受け取り、任意団体でまとめて出版社に支払う場合などです。金庫に10名分を受け取るまで保管しておきますと、誰から受け取った分か失念してしまいません。
 その都度、伝票を起票し勘定処理し、現金有高に加えておくべきです。

・山田会員より、書籍代2,000円を受け取った。
(現金)2,000円   (預り金)2,000円
・書籍代10人分20,000円を、預金口座から出版社に振り込みした。
(預り金)20,000円    (預金)20,000円    

立替金

 関連団体から依頼があり、代金を立て替えておくことがあります。
 例えば、会員の親族がお亡くなりになられ、○○支部の香典代を立て替える場合です。

・会員の葬儀があり、○○支部の香典代5,000円を立て替えた。
(立替金)5,000円    (現金)5,000円
・後日、○○支部より、預金口座に立替分の5,000円が振り込まれた。
(預金)5,000円     (立替金)5,000円  

助成金の支払

 助成金は、特定の事業に充てるように支給される資金ですので、資金使途もその目的に沿ったものに限ります。
 例えば、無料相談会の開催費用として支給された助成金であれば、相談会の相談員の日当や食事代、会場費用等に充てられなくてはいけません。
 そこで、費用の勘定に「無料相談会管理費」を作成し、管理費が助成金の金額相当が使われたか、元帳管理していくといいです。

・助成金50,000円が預金口座に振り込まれた。
(預金)50,000円    (助成金)50,000円
・無料相談会の相談員に、日当として5,000円を振り込んだ。
(無料相談会管理費)5,000円 (預金)5,000円

懇親会費用の補助

 研修会等のあとに、参加した会員との懇親会を設ける機会は多いです。その際、懇親会の食事代を一部で任意団体で補助することもあるかと思います。
 任意団体は、会場となったホテル等に、会場費、飲食代等を支払いますので、参加会員より受け取った会費は、雑収入として処理します。支払いは研修会費から支払います。

・研修会の参加会員30名より会費5,000円(150,000円)を受け取った。
(雑収入)150,000円   (現金)150,000円
・参加会員30分の食費代7,000円(210,000円)と会場代50,000円を、ホテルのに振込んだ。
(研修会費)260,000円  (預金)260,000円

源泉税の支払

 事務長に毎月給与が支給されますが、源泉所得税の税務署への支払が必要です。

・給料150,000円を、源泉所得税〇円を差し引きし、給料振込した。
(職員給与)150,000円   (預金)148,640円
             (預り金)1,360円
・翌月に、源泉所得税1,360円を税務署に納付した。
 きをした。
(現金) 1,360 円    (預り金)1,360円

 任意団体では、会計ソフトを使っているかと思います。伝票を起票し、仕訳処理を打ち込むだけで、元帳処理をして、残高試算表を作成してくれるので、大変助かります。
 各勘定の元帳は、月末に仕訳相違や、残高確認し予算の進捗管理もでき、助かります。特に上記に勘定科目は、いつまでの残高があってはいけないのなので、特に注意して管理することが必要です。 



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