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煙で結果を知らせる!?ローマ教皇を決めるコンクラーベとは?🌈

バチカン市国にあるローマ教皇の公邸『バチカン宮殿』。

このバチカン宮殿内にあるシスティーナ礼拝堂で行われるのが、ローマ教皇を決める選挙『コンクラーベ』です。

コンクラーベの語源は、日本語に訳すと「鍵がかかった」という意味になるラテン語『conclave(コンクラーヴェ)』。

カトリック教会の最高司祭でもあるローマ教皇を、教皇の最高顧問である枢機卿(すうききょう)が、投票で選出するシステムです。

<枢機卿とは?>
ローマ教皇の最高顧問として教皇庁を支える高官。カトリック教会の中では、教皇に次ぐ聖職位の役職者で、赤い服を着て活動している。
主に、教会行政や教皇選出などに携わり、ローマ教皇の補佐を行う。

このシステムは、カトリック教会の中で、他国からの干渉を防止し秘密を保持するために、何世紀もかけて練り上げられてきたもの。

コンクラーベが行われる日は一体、どのような一日を過ごすのでしょうか?


選挙当日の朝、選挙権のない枢機卿も含め、サン・ピエトロ大聖堂に集まり、ミサを捧げます。

午後、選挙権のある枢機卿たちは、バチカン宮殿内のパウロ礼拝堂に集合し、聖霊の助けを願う歌『ヴェニ・クレアトール』を歌った後、システィーナ礼拝堂へ移動します。

礼拝堂に到着すると、首席の枢機卿先導のもと、宣誓文を唱えます。

「もし自分が選出された場合聖座の自由を守ること」
「選挙の秘密を守ること」
「投票において外部の圧力を受けないこと」

投票は、所定の用紙に無記名で行われ、投票者自らが手書きで記入し、そのまま投票箱に入れます。

これは、新教皇候補の誰かが2/3以上の票を獲得するまで行われ、投票後は、『票の集計』『数の検査』『投票用紙の焼却』が行われます。

投票用紙の焼却は、特殊な薬品を混ぜて行い、

・新教皇が決まっていない場合
 ⇒ 礼拝堂の煙突から「黒い煙」を出す
・新教皇が決まった場合
 ⇒ 礼拝堂の煙突から「白い煙」を出す

これが、投票経過を知らせる合図になります。

1978年のコンクラーベでは、黒でも白でもない灰色の煙が出たため、情報が混乱する事態となりました。

現在は、明確に色付けするために、黒煙の場合は過塩素酸カリウム・アントラセン・硫黄の化合物、白煙の場合は塩素酸カリウム・乳糖・松脂の混合物を投票用紙に混ぜて燃やしています。

また、2005年のコンクラーベからは、新教皇が決まった場合、煙が出た直後にサン・ピエトロ大聖堂の鐘を鳴らして正式な合図をするようになったため、結果がより明確になりました。


現在の教皇は、2013年3月13日に選ばれた、第266代教皇フランシスコ。バチカン宮殿内で、各国の元首や外交官の対応と教務を行っています。

近年、フランシスコ教皇は、体調面から退任が囁かれています。

次のコンクラーヴェが開かれる日は、そう遠くないのかもしれませんね😌

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