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スキャンした水彩イラストの色調整不具合修正実験記録

 先日、川名潤さんのイラストデータのRGB←→CMYK問題についてのツイート https://twitter.com/kawanasan/status/1102914545360633857 
を拝見し、
「ああ…Photoshopの「モード」でスキャンしたRGBデータをCMYKにしてしまっていた(ポートフォリオなどを印刷屋さんに頼む際)…」と後悔や反省をし、4月末ごろを予定している次回ポートフォリオ作成の際に修正してみよう、と漠然と心積もっていました。

 一方、透明水彩で塗ったイラストについて「彩度を高く保つ=絵具を混色で濁らせずびしっと効かせる箇所を作るともっと見映える、今の状態は惜しい」というアドバイスと、今ある絵(今一歩彩度が退行してしまっているもの)を仮にデータの色調整で改善するなら…というサンプルを頂ける機会がありました。
「よし、自分でも手持ちの絵データで色調整過程をやってみて今後の塗り計画のサンプルにしよう」と開いてみたデータが↓。

…燻し生春巻き…???
 しかもなんと考えなしなことに印刷屋さんに出す用のデータとして使ったものだったので、CMYKしか残っていない状態でした。
気合を入れてアルシュに描いた為紙の風合いを飛ばしたくないという意図から影を幾らかは残しぎみな調整をしていたのに加えて、黒ずんでしまうPhotoshopの「モード」でCMYKにし保存してしまった、複雑骨折多重債務のようなデータです。
(ここに載せたのはそんな渋みデータをさらに統合しRGBに戻しjpgで書き出したという重ね重ねの惨状になります)
 しかしまあ差がわかりやすくていいか、一回やってみよう、で、CMYKのまま「色相・彩度・明度」「レベル補正」「明るさ・コントラスト」「トーンカーブ」などの調整レイヤーを重ねたり、「スミ版が多すぎる結果になる」というところからKのチャンネルに「明るさ・コントラスト」をかけたりし、目で見た感じではこのぐらいか…で今回の修正作業を〆たものが↓(記事の最初の画像と同じもの)。

記憶と勘由来ではありますが、赤いパプリカのハイライト周辺/飾り切り人参の縦面/皿の模様の向かって左手前辺りを混色なし彩度高く保って塗った設定で…という調整結果です。
 生春巻きの影などが食品としては一般的に受け入れられづらい/違和感をもたれそうな色合いになってしまっていたところも、伴っていくらかは改善したかと思います。

 「まずそう」「食品として違和感がある」色合いの修正具合については(後日まとめを書きたいと思っている)2019年3月16日の日本イラストレーション協会JILLA主催「クリエイター向けスマホ撮影術 IN 大宮」で習ったことを反映してみました。というのも、塗った色がどうもくすみがち、影が汚げ…という部分は、「好きな工程なので混色を思うさましてしまった」ということもありますが、参考にした写真が↓の有様だったからではないか?ということに思い至ったからです。

 自動フラッシュ/露出について全く知らず/若干ズームもしたかもしれない/周辺をだいぶ切りましたが他の料理で陰っているところもある…というトンデモ写真をよく見て描いてしまったが故のことであったかと考えました。

 今回実験をしてみて、今後データにする水彩イラスト用の作業としてやらねばならん事は
・後で描くかも、と思うものは写真を撮る時点からそれなりに気を配って撮る
・あまり上手く撮れなかった時は写真の時点で補正しておく
・よく使う紙に混色なしチューブままの色見本を作りスキャン、モニタと横に紙を置いて見比べなるべく近い印象になるまで色調補正したデータを作っておく(RGB/CMYK)
・絵具を塗り出す前に、強いハイライトとして紙の白を厳に残すのと同じくらい彩度を高く生の絵具の色を使うところを計画して塗る
・塗り終わってスキャン、色調整するとき色見本データを共に開き、スポイトで色をとって生の絵具色のところが色見本と同じくらいの数値になるまで調整する
などかと思います。
 この現代、アナログ画材使用イラストでも塗って終わりではなく上手くデータにするところまでが作品づくりである(私の場合は)にも関わらず随分雑をしてきたものです…。ただ、この生春巻きの絵を描いた約一年ちょっと前には気付けもしなかったものを「アチャー」と感じるくらいには何か見えてきたのかな、と解釈して改善を図るべくトライアンドエラースクラップアンドビルドをドゥしたい所存です。

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イラストレーター林タロウ

ゲームグラフィッカ出身のフリーランスイラストレーター。現在は透明水彩を用いて描くイラストをメインの仕事にしていきたいと考えています。東京都板橋区在住、いたばし推しの一助となりたい。 http://hayasi-tarou.sakuraweb.com
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