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英語脳と語彙を身につけるには、多読が一番効果的。

筆者とこの記事について

この記事は、Note.com マガジン『続く英語独学法 - TOEIC300点から海外就職・国際結婚』の、第3部です。
このマガジンでは、純ジャパ、18歳まで英語の偏差値が50以下、TOEICは300点だった筆者が、

  • 2年間の独学だけでTOEICを800点まで伸ばし

  • 在学時に外国人の彼女を付き合い

  • 新卒でヨーロッパに移住して、現地の米系企業に就職し

  • 25歳でフリーランスの翻訳者、ノマドワーカーになる

ような、レベルの英語力を身に着けるためにしたすべてをまとめるものです。

本文

多読とは、英文をたくさん読む学習方法です。
楽しんで読める、今の自分のレベルより少し低い英文を多読すると効果的です。
語彙や、一般的な英文読解のレベルを上げるのに最適な勉強方法です。
ちなみに、英語では、Extensive reading, free reading, book flood, or reading for pleasureといいます。
「多読だけですれば、英語が伸びる」という本もありますが、じつは海外で多読の効果は賛否両論です。

一部の言語学者は、読むだけでは語学力は成長しないと、かなり理論的に反論しています。

しかし、それもやり方しだいです。では、どのような多読が効果があるのでしょう?

多読の効果は、英語の読解力と、英語脳の獲得

多読のメリットは、英語の読解速度や、知っている単語が増えるだけではありません。

英語らしい表現が身についたり、単語のニュアンスがわかるようになります。

そして、「知っていること」を「できること」にします。これは、公立学校の英語教育で完全に欠落している部分です。

英語から和訳した文章が日本語として不自然なように、日本人が日本語思考で英語を話すと不自然な英語になります。多読をすると英語らしい表現身につきます。

単語のニュアンスとは、辞書には書かれていない、翻訳の際に失われる微妙な意味を、私は「Lost in Translation(翻訳で失われた)」と、映画『Lost in translation』をもじってこう呼んでいます。

例えば、「Run」は一般的に「走る」と訳されますが、「走る」以外にも「run a business」、「runny nose」、「long-running TV shows」など、さまざまな意味があります。日本語では全く別の言葉ですが、多読をするうちに「run」の意味を英語のままでより抽象的に理解できるようになります。

多読の原則は、多読専用の本を、辞書を使いながら読むこと

たくさんの本を読んで、辞書を使わずに推測から単語の意味を理解し、そして覚える。

この方法で単語を覚えるには、最低でも6回は同じ単語を見なければなりません。しかし、普通の本では、175,000語の文章中に、2000の頻出基本単語のうち、10%しか6回以上登場しません。つまり、175,000単語、A4で400ページ以上を読んで、覚えられる単語は、たったの200です。
(参照: ERIC - Commentary: Response to McQuillan and Krashen (2008), Language Learning & Technology, 2008-Feb https://eric.ed.gov/?id=EJ805511)

これでは、さすがに効率が悪すぎですよね。では、どうすればよいのでしょう?

答えは、同じ単語が6回以上登場するように書かれた、多読専用の教材を読むことです。(参照: What can readers read after graded readers? http://www.nflrc.hawaii.edu/rfl/April2016/articles/mcquillan.pdf

グレイディッド・リーダー(Graded Readers)などの、使用する語彙や文法を修正して、さまざまなレベルの学習者が内容を理解し、読書を楽しめるように、工夫された多読用の英語教材です。


この記事は、Note.com マガジン『続く英語独学法 - TOEIC300点から海外就職・国際結婚』の一部です。

次回は、精読について詳しく説明します。



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