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英語と論理歴思考能力を短期間で飛躍的に伸ばす、英語ディベートのすすめ

英語と論理歴思考能力を短期間で飛躍的に伸ばす方法、それは英語でディベートをすることです。
ディベートとは、賛成チームと反対チームに分かれてどちらがより審判を説得できるかを競うゲームです。
ディベートには色々な種類がありますが、この場では、世界でもっとも活用されているディベート形式の一つであり、他のスタイルと比べて比較的に短時間で気軽にできて、知識よりも英語力と論理力が問われる、パーラメンタリーディベートをについて説明します。
「英語だけでも難しいのに、英語ディベート?絶対無理!」って思うかもしれません。
そんなことはありません。絵を描くのと同じです。上手に描くのは難しいけど、描くものと紙さえあれば、いや枝と土だけあれば絵を描くことはできます。
でも、絵を描くのと同じで奥は深いです。しかも、英語ディベートにはたくさんのメリットがあります。

英語ディベートのメリット1:英語の即興力が伸びる

パーラメンタリーディベートでは、審判以外の参加者全員が15分から30分間の準備時間の後、即興でスピーチをします。
スピーチコンテストや作文と違って、英語の即興力が問われます。もっとも、はじめのうちは言いたいことの半分も言えないし、ディベートでは話さないと勝てないので、「頑張って話そう」という、「次は勝とう」という気持ちがやる気につながります。

英語ディベートのメリット2:論理的思考能力と表現力が伸びる

ディベートは説得ゲームです。ディベートで勝つためには、「人の心を動かす」力が必要です。
人の心を動かすには、論理的なただしさ、わかりやすさ、抑揚や間の取り方による表現力が必要です。ディベートを練習すると、自然とこれらの能力が伸びます。
次のページでは、パーラメンタリーディベートのルールについて詳しく説明します。
パーラメンタリーディベートは、賛成側と反対側に分かれて、ジャッジ(審査員)に対してプレゼンみたいな議論をするゲームです。ゲームなので、勝ち負けとルールがあります。ルールには、スピーチの順番、勝敗の基準、スピーチの時間などがあります。

スピーチの順番と役割

ディベートの試合は、下のような流れで行います。

  1. お題発表

  2. 準備時間 20分

  3. 賛成チームのリーダー 7分

  4. 反対チームのリーダー 7分

  5. 賛成チーム2番手 7分

  6. 反対チーム2番手 7分

  7. 反対チームリーダーによる要約 4分

  8. 賛成チームリーダーによる要約4分

  9. 審判がどちらにより説得されたか発表。より説得力があったチームが勝ちです。

時間は自分たちのレベルに合わせて柔軟に変えてください。スピーチ時間を5分に、準備時間を15分にするのもありです。
一般的には、2人のチームで対戦しますが、3人のチームで対戦することもあります。

どんなお題で議論するの?

ディベートではお題のことをモーション(またはレゾリューション)と呼びます。。議題には、Value系(価値観の比べあい)とPolicy系(政策の比較)があります。

バリュー系モーションとは

バリュー系モーションとは、「どちらが良いか」の比べあいです。例えば「社内オフィスはありかなしか」、「同性の友達のほうが異性の友達より良い」、「一人暮らしほうが実家暮らしより良い」です。
英語パーラメンタリーディベートのバリュー系モーションは一般的に「This house believes that….」から議題が始まります。例えば、「This house believes that living with family is better than living alone」などです。

ポリシー系モーションとは

ポリシー系モーションとは、Propositionが政策を提案するタイプのモーションです。例えば、「消費税を導入する」、「死刑制度を廃止する」などの製作の思索が伴うものです。
一方で、ポリシー系モーションは「This house would…」から始まります。例えば、「This house would abolish death penality.」です。
実際の大会では、こんな議題があります。
THBTはThis house believes thatの略で、THWはThis house wouldの略です。

  • THBT nuclear plants should be banned.(原子力発電所は廃止すべきである。)

  • THBT death penalty should be banned.

  • THBT Japan should lower the age of adulthood to 18.

  • THBT English should be taught only by native speakers of English at high school level in Japan.

  • THBT school uniform is not effective education.

  • THBT education should be provided for free.

  • THW legalize euthanasia.

  • THW legalize gay marriage.

  • THBT parents should be able to choose the sex of their children.

  • THW lower the drinking age.

  • THBT single life is better than married life.

  • THBT life in a big city has more advantages than that in a small town.

  • THBT Doramemon spoils Nobita.

  • THBT Ramen is better than curry.

  • THW increase cigarettes tax.

次のページでは、英語でディベートでよく使われる用語を紹介します。

  • Government - 与えられた議題に賛成するチームです。

  • Proposition - Governmentと同義

  • Opposition - 与えられた議題に反対するチームです。

  • Prime Minister - 賛成チームの最初のスピーカーでリーダーです。パーラメンタリーディベートはもともと英国議会(Perliament)を模したディベートなので、首相という単語を好かっています。

  • Member of Government - 賛成チームのメンバーです。

  • Leader of Oppositioin - 反対チームのリーダーです。

  • Member of Opposition - 反対チームのメンバーです。

  • Resolution - 議題です。

  • Motion - Resolutionと同義。議題という意味です。

  • Preparation Time- 討論を始める前の準備時間です。通常は20分から30分です。

  • Judge - 審判です。大きな大会では審判が何人もいます。

  • Value系モーション - 「りんごとオレンジどちらが良いか」、「社内恋愛と社外恋愛のどちらが良いか」など、どちらが良いかという議論です。

  • Policy系モーション - 与党と野党が政策について討論する感じの議論です。Valueとのいちばん大きな違いは、賛成チームが具体的な政策を立案して、反対チームはその妥当性や実現性を議論します。例えば「原発を廃止する」などです。このままでは議論ができないので、今すぐなのか、5年以内なのかなど、賛成チームが具体的な政策を定義します。

  • THWThis house wouldの略です。Houseとは議会のことです。Policy系モーションは、この3語からよく始まります。例えば、This house would abolish nuclear power plants、This house would take affirmative actions、This house would legalize gay marriageなどです。

  • THBT - This house believes thatの略です。Value系モーションの多くはTHBTから始まります。例えば、This House believes single-sex schools are good for education、This House believes reality television does more harm than good、This House believes that capitalism is better than socialism、This house believes that animals have rights.などです。

  • Point of information - 相手のスピーチ中に問いかけをすることです。スピーカーは必ずしも質問を受けいれる必要はありません。

  • Constructive Speech - 立論。議論を提示するスピーチのことです。自分の意見のスピーチです。

  • Rebuttal Speech - 反駁のことです。

  • Proposal - 提案のことです。

  • Definition - 定義づけのことです。

  • Philosophy - 哲学のことです。

  • Assumption - 前提のことです。

  • Arugument - 意見のことです。

  • Manner - スピーチの仕方のことです。聞きやすいスピーチを心がけてください。

  • Matter - スピーチの内容のことです。

  • Vote - ジャッジ(審判)は、自分が説得されたと思ったほうに票を入れます。

英語ディベートを勉強できる場所

そうはいっても、ディベートはパートナーが必要。
それに、最初からひとりでやるなんて無理ですよね。
日本英語交流連盟(英語名:English-Speaking Union of Japan 略称ESUJ)の社会人ディベートクラブ練習会では、学生大会、社会人大会で活躍した、ディベーターから基礎を学びながらディベートの練習ができます。
英語も論理的思考能力も、楽器のようにトレーニングが必要なので一日学んだだけで飛躍的に伸びることはありません。


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