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LIVE BLAST夏の終わりの豊洲PIT篇(9/13Saucy Dog/PEDRO/GLASGOWライブレポ)

「9/13 LIVE BLAST powered by FanplaKit」
TOKYO FM内FESTIVAL OUTよりSaucy Dog、そしてPEDROを、そしてオープニングアクトにはオーディションを勝ち抜いたGLASGOWを迎え、豊洲PITにてライブが行われた。

まず登場したのは、GLASGOW。2018年9月から活動している4人組バンド。彼らは55組のアーティスト達のオーディションを勝ち抜き、この豊洲PITでのオープニングアクトを勝ち取った。

オープニングアクトにしては勿体なさすぎる程の存在感を見せつけられるステージであった。Vo.アラタニの透き通る歌声が凄く印象的であった。この歌声と勢いのあるバンドサウンドが相性良く、豊洲PITを響かせていた。これからも勢いが増していくバンドだと、この日の4曲を聴いて多くの人が思ったのは言うまでもないだろう。

GLASGOW セットリスト
1.lightning
2.オレンジフィルムカーテン
3.youth
4.After image


続いて登場したのは、BiSHのアユニ・Dソロプロジェクトとして結成されたPEDRO。ギターに田渕ひさ子、ドラムに毛利匠太を迎え、先日無期限活動休止を電撃発表したバンドである。

このPEDROが今日もステージで、会場を魅了していく。1曲目から最新曲、「夏」を披露。「始まる季節、終わる季節、また夏まで生きようか」とこの夏の終わりにまだまだ生きていこうと約束した気持ちになった。

続いて田渕のギター音、毛利のドラムと共に「GALILEO」がはじまる。ライブ定番のこの曲の疾走感と共に会場の熱量は増していくばかりであった。

「pistol in my hand」は独特な演奏と単純ながらに強い言葉の歌詞が相まってはじめて聞いたというGLASGOWやSaucy Dogのファンは衝撃を受けたのでは無いだろうか。これがPEDROなのである。

続いて披露したのは「自律神経出張中」。PEDROの代表曲のひとつであるこの曲でアユニのギアが1段階更に上がったように見えた。

「空っぽ人間」そして「浪漫」と続く。2020リリースのアルバム「浪漫」に収録されているこの2曲を連続で魅せる。この曲達にはPEDROの良い所が詰まっている。アユニが大切に歌う言葉達には重さが感じられ、田渕のギターソロはとにかく圧巻であるし、毛利の刻むリズムが堪らなく心地良いのである。これからも大切にしていきたい音楽をそっと抱きしめていきたい気持ちにさせてくれる。

次に「生活革命」がはじまる。この曲にはアユニの優しさがここぞとばかりに詰まり、あらゆる感情を引き出してくれる。切なさや寂しさをどこかで強さに変えてくれる魔法の歌であると、筆者は思っている。

時は早いもので、最後の曲となる。「感傷謳歌」。先程「生活革命」で引き出されたあらゆる感情をこの曲が包み込んでくれるのである。「生きていればいつかきっと
良いことがあるらしいが 良いことは生きていないと起こらない」こんなにも前向きな言葉を最後に掛けてくれるPEDROは本当にやさしいロックバンドだなと終始思わせてくれる。

PEDROはいつまでもやさしいロックバンドでいてくれる。活動休止もきっとまたやさしさを溜めるための期間なのだろう。PEDROのメンバー3人が退場して、そう思ったのであった。

PEDRO セットリスト
1.夏
2.GALILEO
3.pistol in my hand
4.自律神経出張中
5.空っぽ人間
6.浪漫
7.生活革命
8.感傷謳歌


最後に登場するのはSaucy Dog。Vo./Gt.石原慎也、Ba.秋澤和貴、Dr./Cho.せとゆいかによる3人組バンドである。

彼らの登場と共に大きな拍手が沸き起こり、暗転。静寂の中から石原の歌声が響き渡り、「煙」がはじまる。この始まり方、すごく好きだ。ついさっきまでPEDROモードの会場を一気に物にしていた。

勢いそのままに「シーグラス」へ。この曲の持つ爽やかさとライブ特有の熱さが交わって、胸の昂りが止まらないばかりである。いつかのnoteにも書いたが、筆者はこの曲の歌い出しの息遣いが堪らなく好きである。ライブだとそれが余計強調されて、癖になる。

上がったボルテージをキープし、「雀ノ欠伸」へ移りゆく。心臓の鼓動にマッチするような心地良いリズムは会場の拍手へと伝染し、一体感が生まれていく。哀しかったり切なかったりといった恋愛を歌う事が多いSaucy Dogの中でも、前向きに等身大なこの曲は背中を押してくれる一曲である。

続いて最新アルバム「レイジーサンデー」からもっともエグい曲と石原が自負する「シンデレラボーイ」。自身の経験を女性目線で歌ったこの曲は本人の言う通りエグい。初めて生で聴く「シンデレラボーイ」であった。開いていた掌をそっと握りしめてしまうような虚無感に襲われてしまう。

更に「ゴーストバスター」が続く。ギター音を響かせ、石原の低めの声が続くAメロから高音へと変化していくサビの流れがとても良い。また次に披露された「バンドワゴンに乗って」にも共通して秋澤のベースとせとのドラムというリズム音がこの曲になった時に特にSaucyの音楽になる感じがビンビンに伝わってくる。

最後の1曲は、本人達もとても大事にしているという「結」。秋澤のベースがここでも痺れる。そっけなくもどこか温かくなれるこの曲。途中でPEDRO、アユニ・Dがサプライズ登場。PEDROとSaucy Dogという2つのバンドがここに来て交わり合う瞬間に立ち会えた感動が収まらなかった。石原の歌声とアユニの歌声、それぞれがお互いの声に乗っかり合い、細く綺麗に伸びていた。GLASGOW含め、今日出演したバンド達の様々な思いを綴ろう、描こう、繋ごうとしている気持ちが伝わった瞬間であった。

Saucy Dog セットリスト
1.煙
2.シーグラス
3.雀ノ欠伸
4.シンデレラボーイ
5.ゴーストバスター
6.バンドワゴンに乗って
7.結(feat.アユニ・D)

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