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インフルエンサーは「エセネット起業家」の再来になるのか?

どうも、webコンサルタントのイチハヤです。

最近、ツイッタラーやブロガー界隈でちょっとしたnoteブームが来ていて、 単月で100万円以上の売上を出す人も大勢出てきていますね。
ぼくも先日、コピーライティングについての有料noteを発売したら150本以上が売れました。購入してくれた方、本当にありがとうございます。

ただ、、、ですね。

ぼくはインターネットビジネスの業界で生きてきてかれこれ5年になりますが、情報商材業界が敵視され、noteが異様に歓迎されていることに少し違和感を覚えています。

目次
1.noteと情報商材の違い
2.高額noteの販売は悪なのか?
3.ネットビジネス業界の歴史と多くの人が勘違いしている真実
4.いまnoteで流行している悪質な売り方
5.この業界を発展させるために何が必要か?

1.noteと情報商材の違い

そもそもnoteの有料コンテンツは何らかのノウハウや実績について解説しているものが多く、広い意味で「情報商材」と言えるものだと思っています。

では情報商材というものの定義が何なのか、というところですが
文字通りに考えれば「情報」を商材としているものはすべて情報商材として考えるのが自然です。

そのように考えると、一般書籍や 音楽 CD・DVDなどもすべて情報商材と考えることができます。kindleや音楽データのダウンロード、動画教材などデジタルコンテンツは全て、情報商材と捉えていいでしょう。

noteを運営するピースオブケイクさんは規約上で情報商材の販売を禁止すると明記されていますが、実はこの「情報商材」という言葉の定義が曖昧になっているのが現状です。今のところ運営側から販売停止や垢BANくらったという話は聞いてません。

つまり、運営側は特に現在の状況を問題視はしていないということですね。

2.高額noteの販売は悪なのか?

そんな中で少し前に「noteを高額で売ることはネットビジネスの情報商材と同じで詐欺行為だ!」といったような批判が見られましたが、 これについては批判の的を外しています。

つまり、金額の大小に関係なく、「情報」が「商材」となっているものはすべて情報商材なので本質的にどちらも同じビジネスモデルです。なので、高額になると悪だ!という指摘は本質的ではありません。

ではなぜ、同じビジネスモデルなのにも関わらず、noteのコンテンツは受け入れられて、情報商材だけが悪いイメージが強いのでしょうか?
これはみんなの頭の中でなんとなくできあがっているイメージのせいです。

3.ネットビジネス業界の歴史と真実

ネットビジネスの業界では、2010年頃〜2013年頃までプロダクトローンチと言って、派手な誇大広告で煽って高額塾を販売するのが流行っていました。有名なところでは与沢翼氏をはじめとする「ネオヒルズ族」と呼ばれた人たちのことは記憶にある方もいるでしょう。

ぼくはかつてのそういった高額塾の販売者の人の知り合いもいるので彼らの裏側も知っていますが、彼らは塾の中では真っ当にビジネスを教えていました。そこで提供しているノウハウもある程度まともな内容でした。

(もちろん販売者によって内容はピンキリなので、くだらない塾もあるのでしょうが、さすがにそんなものは淘汰されていくので、売れている塾はそれなりのノウハウを提供していました。)

ただ、広告時に「誰でも楽してカンタンに」というところをあまりにも強く煽って販売してしまったので、購入した人たちの意識が低く、依存心が強い人を集めてしまいました。

その結果、まともに実践もせずに
「なんで高額を払ったのに結果が出ないんだ!」というクレームが殺到してしまったというのが真実です。

そして、派手な活動をしていた彼らをマスメディアで大きく取り上げていたために「情報商材は悪だ」というようなイメージが大衆に植えつけられました。

結局、そういった被害者の会の発足や2014年の与沢氏の破産などを経て、高額塾販売者の多くは業界を去って行きました。

もともと業界内でも派手なことはせずに真っ当にビジネスを行っている人から見れば、彼らの存在はよくは思われておらず、「エセネット起業家」「煽り系ビジネス」などと揶揄されていました。

そして、彼らが去った2014年以降のこの5年間でネットビジネス業界は、その時の反省も踏まえて、いまなお真っ当な形でさらなる進化をしています。ノウハウも5年前では考えられないほどにブラッシュアップされてきました。

つまりぼくが何を言いたいのかと言うと、
「情報商材を売ること」が悪なのではなく、「売り方」に問題がある人がいて、彼らが大きくクローズアップされたからネットビジネス業界に悪いイメージがついたということです。

昔から「職業に貴賎なし」という言葉がありますが、客観的に貴い職業や賎しい職業があるわけではありません。
どんな職業でも、貴い向き合い方をする人と賎しい向き合い方をする人がいるだけです。
つまり、全てはやっている人の人間性の問題です。

となると、情報商材業界が悪、noteは善、といった見方は本質を見誤った指摘だということはわかってもらえたでしょうか。

4.いまnoteで流行している悪質な売り方

それではここで、「売り方」と言う部分に着目してもらいたいのですが、最近のnoteブームの中でインフルエンサーやブロガーと呼ばれる人たちが行っていて、考えて欲しい「売り方」があるのです。

1.「部数限定販売」にすることで消費者を煽り、
  規定の部数が売れたら直後に補充し、また部数限定を謳って販売する。
2.これを繰り返して、「〇〇部突破!!」と、さらなる煽り販売を続ける。

という売り方が流行っているようなのです。

この売り方については売れた直後に数量追加をしているだけで、実質的には限定でもなんでもありません。ただただ消費者を煽って買わせるためだけにやっており、商売人としての倫理観に欠けた行為だと思います。

そうやって消費者を煽って大きな売り上げを上げた後に、
「わたしが○百万円売り上げた方法を大公開!」と、また次の煽り販売に繋げて成果を上げています。

売り上げを上げることを至上命題においた、かつての「エセネット起業家」や「煽り系ビジネス」と本質的には同じです。

高額塾と比較すれば金額が安く、派手さがないので誤魔化されて購入している人が多いですが、やっていることは同じなのです。
「売り方」という観点で言えば、凋落していったかつての「煽り系ビジネス」の人たちと大差ないことをしています。

そういった売り方をしているインフルエンサーは、徐々にメッキが剥がれ落ちていずれは信用を失い、 凋落していった「エセネット起業家」たちと同じ未来をたどることになるでしょう。

5.この業界を発展させるために何が必要か?

ぼくはnoteの販売や情報商材の販売そのものを否定するつもりは全くありません。

デジタルコンテンツの販売は、 時代の流れに合ったビジネスモデルなのでそれそのものは決して悪ではないし、もっと業界全体が成長すれば良いと思っています。

ただ、そこでしょうもない小手先のテクニックを使った商売人の風上に置けないような「煽り系ビジネス」を行うことはやめてほしいと思っています。

そうやって情報弱者を煽って刈り取るビジネスを行っていけば、業界全体のイメージが悪くなり、業界の成長が妨げられるからです。

コピーライティングやセールステクニックは確かに大事ですが、
それは大前提として「使う人の誠意」があってこそのものです。

実際に、インフルエンサーや影響力のあるブロガーがやっている活動について、ファンをはじめとするその業界の中の人はものすごく盛り上がっていると錯覚している人もいますが、一歩業界の外に出ればまだまだ「怪しいことをやっている人たち」と思われているのが現実です。

まだまだ「うさんくさい業界」という風に見られている現実を素直に見つめる必要があります。

そんな悪いイメージを払拭し、業界全体が成長していくためには、 デジタルコンテンツを「真っ当なやり方で」広めていく必要があります。そうすれば、徐々に業界の外部の人たちも理解を示し、この業界の市場全体が成長していきます。

ぼくは「煽り系ビジネス」のスタイルがなくなって、本当に実力のあるものが残っていく時代になってほしいなあと思っています。

もし、この記事を読んで"耳が痛い"と思われたあなた。
あなたのために、今からこのメッセージを送ります。

セールスは、世界で一番大切な恋人・両親・我が子に向けて語る言葉でおこなってください。もちろん自分自身にも一寸も恥じることがない、胸を張って言える言葉で語りかけてください。

大切な家族に何かを提案するときに
「〇〇限定!!今すぐ買わなきゃ!急げ!!」なんてことは絶対に言わないはずです。
それがセールスする際の大前提、最低限の心構えです。
それができない商品なのであれば、そんなものは売らないでください。

商売人の心構えや大前提をすっ飛ばして、小手先のセールステクニックで目先の利益を追いかけていると、いずれ信用を失って痛い目を見ることになります。

心無い一人が、信用を失って勝手に消えていくのは自由ですが、それによって業界全体が「うさんくさい」というレッテルを貼られ、かつてのネットビジネス業界のようになっていくのがわたしは悲しくてなりません。

同じ過ちを繰り返さないで欲しい。
それがこの業界の発展を願う、わたしの想いです。

おそらくこの記事は、当該のインフルエンサーにとっては痛いところをついた内容なので、彼らのシェアによる大きな拡散は起きないことでしょう。もしかしたらぼくは彼らから敵視されるのかもしれません。

それでも、多くの人の目に触れることはなくとも、みんなが良い想いで、誠実にビジネスを行うことで、健全にこの業界が成長していくことを願って記事にしました。

ぜひあなたの意見もコメントかツイッターで気軽に送っていただけると嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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