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【圧倒的感謝】ha | za | ma 2023PC Runway Collection「UNKNOWN UNKNOWN(未知の未知)」公式レポート

眩く鮮やかなLEDの光。躍らせるように鳴り響くBGM。
モデルが足を進めるたび新たな表情を見せる未知なる洋服たち。
レールに模したランウェイに上には、緊張と高揚がひた走っていた。

2023年4月4日。
この日、恵比寿ガーデンホールは、疾走する銀河鉄道にトランスフォームしていた。

その列車の行き先は、未定。到着時刻も、未定。
アパレルブランド ha | za | ma が五年ぶりに開催する二度目のファッションショーは、1,000人を越すゲストを未知の世界の果てに惹きずり込んだ。

ha | za | ma 2023 PC Runway Collection

 「UNKNOWN UNKNOWN(未知の未知)」


「何がわかっていないのかさえ、わからない。宇宙ってそういう”未知”に溢れていると思うんですけど、今回のショーでは服も演出も、その宇宙的な感覚を軸に置いて製作していきました。あれ、どうなってんの……? と思ってもらえるような、現象としてよくわからないものに挑戦しています」

ha | za | ma の代表であり全ての服のデザインを務める松井諒祐は、自信ありげにそう話した。そして、開催から一週間が経とうとしている今でも、私の頭の中ではあの時の驚きと興奮がぐるぐると列車のように走り続けている。

未知の世界へ誘う体験は、一体どのように作られたのか。
ha | za | ma の狙いは何だったのか。
そしてこれから、どこに向かおうとしているのか。

ショーの全貌を、松井のインタビューを交えつつお届けする。

(執筆:カツセマサヒコ、撮影:関口佳代、篠田工、横山マサト)


2023年4月4日 朝7時55分

恵比寿ガーデンホール楽屋入口、松井到着。

筆者が松井および ha | za | ma ブランドと出逢ったのは、もう八年も前のことになる。

彼はいつでもふんわりとおちゃらけた雰囲気でいて、シリアスな空気を作りたがらない。シャイであり、決して威張ろうとせず、関わる人をとても大切にする。その一方で、時に誰も想像つかないようなぶっ飛んだことも言う。頭の中に大きな宇宙があって、その中身は言語化できないものでいっぱいになっているイメージだ。

そんな彼の宇宙の中から2014年に生み出されたのが、ha | za | ma というブランドだ。

発足した2014年当時、インターネット発のアパレルブランドは今ほど数も多くなかった。ha | za | ma は手本にできる存在も少ない中、道なき道を行き、見えないものを見ようとし、その過程で多くの経験と宝物を手にしていった。

2018年に初めてのファッションショーを成功させてから、直近三年だけで見ても

・『名探偵コナン 緋色の弾丸』の舞台挨拶における浜辺美波への靴の提供(2021年)
・乃木坂46 『Under's Love』MVへの衣装提供(2022年)
・アーティストAdoとのコラボレーション新作発表(2023年)

など、ブランドをメジャー級に引き上げる”事件”をいくつも経験した。

コロナ禍でもファンは増え続け、気付けばha | za | maは、前回のショーから大きく成長して今に至る。そしてこの日、実に五年ぶりにその成長した姿をオーディエンスに見せることになった。

当然気合いは入るはずだが、代表である松井はというと、意外にも飄々とした様子でバックヤードへ向かう。


「前回、寝れなかった記憶があるんですけど、昨日は2時間くらい寝れました。今回は本当に平和。助けてくれる人も多いし」(松井)

五年ぶりの会場入り。先に到着していたカメラクルーや照明チーム、美術チームに挨拶していく。


前回と同じ会場ではあるが、当然、演出は全く異なる。
まだ何もない状態から、どのように魔法がかかるのか。


主役となる洋服たちもすでに到着しており、その出番を待っている。


「前回は靴が本番直前まで届かなくて、届いた時にみんなでワーッ!って感動してたんですよね。今日はもう、朝イチで届いちゃってるんだよなあ」と、トラブルが起きないことを少し寂しそうに語る松井。


国民的アーティストとなったAdoとのコラボレーションを象徴する青いバラも、無事搬送。
(CGではなかった!)



8:30

ヘアメイクチームやスタイリストチーム、モデル陣も到着し始めて、現場の空気が慌ただしくなってくる。前回よりルック数が増えた分、モデルも5名増えた17名となっており、控室やメイク室、フィッティングの場所をどのように確保すべきか、スタッフ間で調整が続く。

そんな状況において、肝心の松井は、今回のために作ったというスタッフTシャツを自ら配り続けていた。

この長袖Tシャツ、触るとわかるのだが、生地はかなり厚手でしっかりしているし、胸元にある「HAZAMA」のロゴはラバー素材で後から付けられている。

「しかもこれ、ポケット付いてるんですよ。すごいでしょ?」と松井は得意げな様子だが、スタッフからは「お金かけるところを間違えすぎ」と笑われていた。

「サイズ何にする? ゆったり着たい?」と一人一人に確認して配る松井

「絶対に松井さんがやる仕事じゃない(笑)」と茶化されながら、その一方で、こうして一人ひとりに一着一着を届けてきたのが松井諒祐という人物だったことを思い知らされる。受注会で接客している時と、スタンスはなんら変わっていない。

「衣装はもう死ぬほど見たから。今はスタッフTが一番気になるんです」
Tシャツを広げながら、そう言った。


9:20

ヘアメイクチームのリーダーである、ミサキダイチが到着。
ミサキの仕切りで、チームは本格稼働。

現場はさらに慌ただしくなってきたが、一方で松井は「全員集めて代表挨拶やりたかったけど、タイミング逃したなあ……」と、退屈そうに嘆いてみせる。前回は、このくらいの時間からずっと走り回っていた印象があった。今回はやはり、どこか落ち着いている。

その理由を松井に尋ねてみると、「スタイリストの佐野夏水さんがチームに加わっていることが大きいです」と話した。

松井とルックの確認をする、佐野夏水(写真左)

「ブランドを始めたての頃は全てのコーディネートを自分で考えていて、”自分がデザインした服をモデルさんに着て貰うためにコーデを考える”なんてあまりに贅沢で幸せでしかなかったんですけど、数量が膨大になってくると、もう数の暴力で。もちろん楽しさもあるんですけど、徐々にしんどさが先行してしまうという。

だったらそこはその道のプロの方にお任せして、僕は空いた時間でショーをより良くするために動こうと思って。それで、以前から交流があって個人的にも信頼していた佐野さんにお願いさせてもらいました。

佐野さんのコーデの組み方や詰め方は、僕の今までやってきたものとあまりにも違い過ぎて、安易な表現で大変恐縮の限りなんですけど『これがプロ……』って思いました(笑)」(松井)


実は今回、佐野からの提案で、ショーの3日前にモデルの蒼咲はるかを事務所に招き、丸一日フィッティングに付き合ってもらっている。その場で全51コーディネートを松井と佐野が一緒になって考えていったが、松井は本番当日以外にモデルに服を着てもらってコーデを考える経験が初めてだったという。

「もうその1日がすでに楽しくて楽しくて。プロのスタイリストさんから提案を受けながら当日のモデルさんに実際に着てもらいつつ、話し合ってコーデを組む。こんなに贅沢で楽しいことってないです。今回のショーの諸々の中で、僕にとって1番新鮮な体験であり、大きな経験値を得られました」(松井)

もちろん、当日の安心感もまるで違う。松井が落ち着いて当日を迎えられているのは、佐野をはじめとするスタッフの強固なサポートがあったからに違いない。


12:30

会場設営やヘアメイクなど、ショーに向けた準備が着々と進められていく。バックヤードはまさに祭りの前夜のような賑わいを見せ始めた。

松井もそろそろ、本格稼働。フィッティングを終えたルックから、調整を進めていく。

立っている時と歩いている時では、服の見え方も印象が異なる。
何度かモデルに歩いてもらいながら、ベストなフィッテングに近づけていく。

「あ、いいね」「うん、かわいい」といった言葉がポロッと飛び出しては、
すぐに次のルックに移る。全51着。時間との戦いだ。

時にはその場のアイデアで、アイテムを足したり着方を変えたりしていく。
どれだけ事前に準備しようとも、当日の最高を目指す。

細かな調整は、時間の許す限り続く。

ヘアメイクの責任者であるミサキ。
しかし、実際のメイクはスタッフに任せて、本人の仕事は、これ。

ショー本番でも強い存在感を示していた、透明なヘッドピースである。
実はこちら、当日にミサキがバックヤードの階段で作っていた。

「間に合わないかも……」と時に弱音を吐きながら、17名ぶんのヘッドピースを制作。そのインパクトは、当日ご覧になった皆さんの知るとおりである。



14:20

20分ほど押して、リハーサルに向けた全体説明へ。前回に引き続き、今回もA4Aの東市が演出を担う。


前述の通り、モデルは17名。一人あたり3ルックあるので、ショー中に着替えが二度挟まる。ウォークする時間は一人24秒、3ルック目は36秒が目安だとモデル勢に告げられた。
まさに時間との戦いとなり、着替えはレースマシンのピットインのようになる。モデルごとに専属のフィッターがついているが、決して余裕のある状況とは言えないだろう。

リハーサルに向けて、最後の調整。
ミサキ作成のヘッドピースも、なんとか間に合った。



14:30  リハーサルスタート

本番と同環境で、開始アナウンスから音響、照明の確認が入る。
松井のイメージした景色が、どこまで現実になっているのだろうか。
東市とその場で確認しながら、演出面の微調整を試みているようだった。

続いて、モデルが実際にキャットウォークを歩く。

素人目で見れば、このリハでも十分すぎるほどの完成度を持っていたように思えた。しかし、松井の手にはスマートフォンが握られていて、何か気付いたことがあるたび、その手が素早く動く。


リハで感じた違和感をすぐにモデルやスタッフに共有する松井。
歩き方やルックの調整をしつつ、時に衣装やヘッドピースの大幅な変更など、大胆な提案も飛び出していた。

調整を終えると、再びリハーサルスタート。

モデルがバックヤードからランウェイに飛び出す瞬間を見ていたが、これが本番ならオーディエンスの表情や様子が一切わからないところに自ら飛び込んでいかなければならないわけで、その緊張を考えると、こちらまで胃が痛くなってくる。

歩いて、ポーズをとる。それだけだからこそ、誤魔化しは効かず、各々の芯の強さが求められる。華やかな仕事ではあるが、そのプレッシャーは筆舌に尽くしがたいだろう。ファッションショーは、底の見えない谷に飛び込むような恐さがある。

また、今回のショーでは、ランウェイの先に小さな円形の台が設置されている。当日参加された方は驚かれたと思うが、この小舞台、3ルック目には回転を始める仕組みになっている。

モデルは回転する台にスムーズに乗る必要があり、さらにそこでのポージングも求められる。モデル業を本業にしている人ばかりでもない中で、やや過酷な難題を容赦無く突きつけてくるブランド。それが ha | za | ma である。



17:00 オープン30分前

松井たちがルックの最終チェックをしている頃、エントランスでは受付の準備も進んでいた。

入場ゲートで渡される、今回の「乗車券」ならぬ「乗車権」。

(松井を古くから知っている人間なら周知の事実だと思うが、彼は古くからBUMP OF CHICKENに影響を受けて育った人間のひとりだ。今回の「未知」というテーマも、宇宙や見えないものをずっと歌ってきたバンプから影響を受けた可能性が高いという)

こちらの入場特典、ただの紙製かと思いきや、まさかの裏面マグネット仕様。使えるのは当日のみだが、いつまでも残しておける最強のVIP PASSだ。


祝花も、まるで舞台装置の一つのように飾られた。どこもそれとなくha | za | ma っぽい、
と一瞬思ってしまったのは、筆者の気のせいだろうか。
Adoとのコラボレーション作品も展示。
リハ時点では会場前の広場の窓際に置かれていたが、
ゲストの導線を考え、会場の入り口前に変更。
「今夜はこの子たちが爆売れする予定なんで」と、したり顔で仁王立ちする松井。

会場前の恵比寿ガーデンプレイスの広場では、すでにショーを楽しみにしているファンが過去の ha | za | ma 製品を身に纏って集まりつつあった。この日のためのハッシュタグ「 #hazama_show 」を見て、その様子を楽しむ松井。「トレンド入らないかな……」と、5年前と同じ発言をしていた。

17:30 オープン

満を持して、ha | za | ma 2023PC Runway Collection 『UNKNOWN UNKNOWN』が開場。まずはこの時を待ち侘びた熱心なファンたちが、我先にと会場の中へ。 

すぐにAdoとのコラボレーショングッズの実物に気付き、ちょっとした撮影会が始まった。

しかし、それ以上に注目すべきは、ゲストの皆さんの足元である。

ここも
ここや、ここにも
こんなとこも
ここにまで!

おわかりいただけただろうか。足元、ha | za | maの大集合である。

足元だけではない。アウターからボトムから、あらゆるところで ha | za | ma の服を身につけているゲストとすれ違った。
「オープンの時点でもうファッションショーが始まってるみたい」と呟いている人がいたが、まさにその通りだと思う。

そんな感覚にさせてくれるのも ha | za | ma のショーの特徴だろうし、ファッションショーが一つのファンイベントのようなものになっているこの状況もまた、ブランドの求心力が確かな証拠だ。

しかし、その一方で、舞台裏。
なんだか不服そうな顔をした男が、一人。

「スタッフTシャツ、XSサイズだけ余っちゃってるんだけど」

まさかのスタッフTシャツに文句を言いだしていた松井。
「サイズ感が合ってなかったってことだよ??」と、冗談まじりにスタッフに文句を言っていた。

ここまできて、唯一のダメ出しがスタッフTシャツ。
裏を返せば、それ以外は全て、完璧だったってことだろう。


ヘアメイクやフィッティングはいよいよ最終チェックへ。

ポーズやウォークのイメトレをするモデルもいれば、雑談に花を咲かせて緊張を取り除こうとしているモデルもいた。
各々の方法で、本番に向けて気持ちを高めていく。

「もうここまできたらモデルさんを信じるしかないし、いまワンルック見てくれと言われても、ちっとも頭に入ってこなそう。きれいな生地だなーくらいしか言えない(笑)」と、やりきったとも捉えられる発言をする松井は、ここで今日初めて、メンバー全員を集めた。

「見ていただければわかるとおり、本当にこの五年間の想いを乗せて、やり切ったショーにしたいと思っています。それと、最終的には、ここにいる一人一人が、今日という一日を楽しかったなと思えるショーにできればと思っています。

で、その楽しいって気持ちがきっとお客さんに伝わると思うので、一人一人がね、緊張すると思うけど、特にモデルさんは一番緊張しちゃうかもしれないんですけど、楽しんで、歩いてきてもらえたらと思います。なので、本日は、何卒よろしくお願いいたします!」

松井の挨拶に温かな拍手が送られた。
これでようやく、すべての準備は整ったことになる。

満席になった会場内から、ショーへの期待がじんわりと伝わってくる。

5年ぶりの ha | za | ma  ファッションショー、いよいよ開幕です。

18:35 第一部 開演

客電が消えると、女性の声で、ナレーションが響き渡る。

「本日は恵比寿ガーデンホール改め、恵比寿銀河ステーションへお越しいただき、誠にありがとうございます。みなさま、乗車権の方はお持ちになられていますでしょうか?」

誰もがどこかで聞いたことのある声の主は、佐倉綾音。今回ランウェイモデルとしてもアサインされた、言わずと知れた人気声優である(この時点では「声のみの出演」と思ったゲストが大半だったと思う。まさか本人がキャットウォークを歩くとは。あの時の客席の驚きの表情が忘れられない)。

まるでディズニーアトラクションの前説のような佐倉のアナウンスが終わると、まさに会場が宇宙にワープするかのように、突如ランウェイがいくつもの光の線を作り出した。松井が今回のテーマに選んだ”未知の未知”への旅が、この光の線路に模したランウェイで始まろうとしている。


今回のショーのために松井がMiliの葛西大和に依頼した楽曲、『WHAT ROBOTS NEED』に合わせて、いよいよモデルがランウェイを闊歩し始める。
※こちらの楽曲はMiliメンバーによる新プロジェクトAWAAWAによる初楽曲となっている。

一人、約24秒のウォーク。
1,000人を越える人々の視線を一身に浴びて、その先へ。





驚きと喜び、緊張と感動、興奮と感泣。

ゲストはどのような感情を抱いていただろうか。それこそ、これまで一度も感じたことのない「未知」なるものではなかったか。

松井は今回のショーで初披露されたアイテムについて、まさにその”言語化できない感情”の創出を望んでいた。

「今回のショーの序盤のルックは、”異様な進化を遂げたベーシックなアイテムたち”というテーマで未知を表現していて、見た人から『何でそれがそこにあんの?』とか『どうやったらそこに至るの?』といったクエスチョンが浮かぶようなデザインやスタイリングにこだわりました。序盤は一見、大人しく、後半になるに連れて、より未知なる宇宙をイメージしやすいルックに変化していきます」(松井)

その言葉を受け止めて、改めて細部に注目してみたい。まず1stルックだが、こちらの白いワンピースはシャツをほぼ7着縫うことで、1着として完成させているというとんでもない労力がかかった作品。よく見てみると、確かにあちこちにシャツの襟やボタンが見える。

一見、白一色のモノトーンコーディネートに見えるが、よく見れば「なんだこれ」と声が出る。ha | za | maの未知なる新世界に一着目から惹きずり込んだスタイリングだ。


6thルックで登場したのは、”ジャケットとジャージとパーカーが肩を並べて完成するアウター”である。よく見れば左からパーカー→ジャケット→ジャージと結びついていることがわかるが、書いている私も、正直うまく理解できていない


自身を無類のパーカー好きと公言する松井のイチオシは、42ndルックの”首元の牙とフードの牙でパクッと食べられちゃうイメージのパーカー”。「絶対にプライベートでもヘビロテが決定していますし、展示会に来てくださった方に推しまくっている自分の姿が既に見えてしまっています」と語る松井。


また、前回のショーで「引きずり込まれる運命のヒールパンプス」が鮮烈なデビューを飾って以来、「ha | za | ma といえば足元だ」というイメージが一部のファンの間で定着しつつあるこのブランド。

今回のショーにおいてもシューズへの期待値は高く、会場に着いたファンは
「最前列の皆様、足元のお写真をどうかよろしくお願いいたします」と、SNSを駆使して情報共有を促していたほどだ。


そして今回発表されたのは、新たに二足。
一足目は「電撃」や「帯電」をモチーフにしたヒールシューズ

「かなりドレッシーで綺麗な印象で、フロントファスナーに付いているオリジナルの帯電ジップトップもポイントになっています。僕自身、最初に見た時に(良い意味で)『何これ……』としか言えなかったです。これまでたくさんのアイテムを共に作り上げてきたチームだからこそ成せた技といいますか、アッパーもピッタリイメージ通りのものを上げてくださいました」と、アイデアを出した松井自身も、今作に太鼓判を押す。


二足目は、外から見るとスニーカー、内から見るとブーツに見えるという、通称”違和感シューズ”。

「一見普通っぽいけど違和感がある、という靴を作りたくて、最初は”左右でサイズが違う”とか”左右反対に履いちゃってるように見える”なども考えていたんですけど、現行のものに落ち着きました。落ち着きました、と言っても、全く落ち着いてはいないデザインですけど(笑)」(松井)


そして数々の個性的なコーディネートのラストルックを飾ったのは、圧倒的な存在感を放つ、ワンピースドレス。

「ha | za | ma には『見えないものを見ようとして見上げた夜空のワンピース』というグラデーションワンピースと『夜空に駆ける透明彩度のワンピース』というオーロラワンピースが過去にございまして、どちらも大人気のワンピースだったのですが、これを合体したら相当やべえなとずっと思っていたので、合体させてみました」(松井)

まるで子供が新たな遊びを思いついたような閃きから生まれたドレスだが、ha | za | ma の二大ヒット作の合わせ技であり、その存在感は言うまでもなく唯一無二だ。素材感は写真で伝わりきらないところもあるので、ぜひとも実物を見るために受注会へ足を運んでみてほしい。今回のショーのラストを飾るのにふさわしい作品だった。


モデル17名×3ルック、合計51ルック。
その全てが、 ha | za | ma の提案する「未知の未知」だった。

洋服の一点一点に込められた情報量は異常なまでに多く、オーディエンスはそれをどこまで把握できたのか、おそらくは誰も完璧には処理しきれないまま、それでいて心地よい高揚感に包まれていたのではないか。


その証拠に、第一部のフィナーレ後に出てきた松井に送られた拍手は、一つの舞台を演じ終えた役者や監督に送られるそれのように盛大で温かく、一向に鳴り止む気配がなかった。

5年ぶりとなる ha | za | ma のファッションショー
第一部は、こうして無事に閉幕である。


19:10

会場にはまだ興奮と余韻が残っている状況だが、バックヤードではすでに、第二部に向けた準備が開始されている。

今のうちに第一部の手応えを聞こうと松井に声をかけたが、実はこの時点で、ある別の悩み事が彼を悩ませ始めていた。

「山手線が止まってるって報告があって。お客さんが第二部に間に合うか、ちょっと心配です」

まさかの交通トラブル。
第二部のスタートをどのくらい遅らせるべきか、判断が問われ始める。
来場予定者のツイートをこまめにチェックしながら、会場とも調整を試みることになった。

スタートが遅れそうでもオープン時刻に変更はないため、第二部開場に向けての準備は急ピッチで進められる。


いつでもスタートはできるように、モデルたちにも気を配る。
最良のショーと服を見せるため、衣装にはシワの一つも見逃さないようにスチームをかけ続けていた。

そして19時を迎え、会場がオープン。

第二部では、Adoとのコラボレーションのシンボルとも言える青薔薇のオブジェがフォトスポットと化しており、写真を撮ろうとするゲストによって一時は行列が作られていた。

その列が解消され始めたころに、第二部のスタート時刻が迫る。
電車遅延の影響はあまり改善されておらず、今も遅れているというゲストの投稿がちらほらと散見された。

悩んだ末、松井は15分のスタート遅延を決断。
撤収作業に充てられる時間が短くはなるが、ゲストのことを思えば、これが当然の選択肢だったと言えよう。

スタートまで余裕ができたのをいいことに、松井は再度ルックの最終調整に入った。


この日まで、松井はどれだけの気力と体力と時間を、このショーに割いてきたのだろうか。

五年前の ha | za | ma からすれば、この状況だって未知なるものだったに違いない。悩んでも歩みを止めず、進み続けてきたからこそ、応援してくれる仲間が増え、支えてくれるファンが増え、今がある。

そしていよいよ、その集大成とも言える第二部、開幕である。
十五分遅れで、この日のラストショーが始まった。


20:15 第二部 開演


遅ればせながら、ここでショーには欠かせない存在である、ha | za | maのモデルたちを紹介させてほしい。

ha | za | ma の個性あふれるルックの魅力を最大限に引き出すには、ただ知名度が高いだけではなく、確かな実力や個性を持った人材が必要なのは言うまでもないことだ。

では、具体的にどういった要素をha | za | ma のモデルに求めているのだろうか? 憶測を立てるより先に松井に聞いてみると「決まりはないです。フィーリングがほとんど」と返事があった。

「たとえば今回も、何らかの基準があるというより、 ha | za | ma という大きな箱と『UNKNOWN UNKNOWN』というテーマを通して、1人1人に意味合いや物語を考えながら選んでいる気がします」

ならば、今回モデルに起用された17名には、それぞれに理由があるということだ。全17名の起用理由について、松井の口から紹介してもらうことにする。

1.瀬戸かほ

完全に ha | za | ma にとってレジェンドで、お願いしない選択肢はなかったです。彼女がいなければ絶対に今の ha | za | ma はないし、命の恩人くらいに思ってます。だけど決して、恩があるからという理由でアサインしているのではなくて。俳優業の成長からか、年々切れ味が増していて、50代60代になってもモデルとしての顔が見たいと思える方です。気づけば10年くらいの付き合いになっていて早すぎて怖い……笑

2.渚のん

どこかレトロなんだけど、新しい。少女性を持ちつつも、大人びて見える。そんなどちらにも寄らない不安定さがものすごく ha | za | ma 的だと思うし、個人的に見ていてあまりに魅力がすごいので、お願いさせていただいています。その不安定さは、言い換えるとどこか浮遊感のある雰囲気ということで、今回の"宇宙"や"未知の未知"というキーワードにもぴったりでした。

3.篠崎こころ

ha | za | ma はどこかアニメの装備やアイテム感があるブランドだと思ってるんですけど、そういった部分で親和性がものすごく高い方だと思ってます。彼女の持つキャラクター感は唯一無二ですし、今回のショーにおける彼女の3ルック目とかは特にハマり過ぎていて、スマホのロック画面にしたいくらい。言語化せずとも伝わる彼女の説得力は、このショーになくてはならないものだと思います。

4.る鹿

以前からずっと気になっていてご依頼させていただくタイミングを伺っていた方で、今回ようやくご一緒できて本当に良かったです。あどけないのにかっこいい。そのギャップがとてもとても素敵で、どのルックを着用しても絶対に決まる確信があったので、僕やスタイリストさんとしてはモデル陣に彼女がいるだけでコーデを組む時に無茶をしやすいというか、攻めやすくなりました。

5.二見悠

二見さんが現場にいてくだされば間違いはないというか、安心感がすごいです。恐らく ha | za | ma としてモデルをお願いした回数が最も多い方だし、今回もお願いしない理由がどこにも見当たらなかった。そういう意味で、僕にとって男性のミューズです。モデルとブランドという関係で一緒に年を重ねて、高め合っていきたいと思える方です。


6.蒼咲はるか

とあるカメラマンさんを通して、ミスIDの授賞式で ha | za | ma のワンピースを衣装として着て下さったきっかけで知り合い(この時のワンピースの着姿がとても良かった)、その後も何度かお話しさせていただく機会があって、会話の流れの中で自然とご依頼させていただいてました。今回のショーでは全ルックのフィッティングモデルも務めてくださり、彼女無しには今回のショーの複雑なスタイリングは成立しませんでした。

7.東宮綾音

ha | za | ma にとって居そうで居なかった、新鮮な空気感をお持ちの方です。良い意味で抜け感があって、新しい風を取り入れてくれます。彼女にはショーのリズムが単調にならないようメリハリを出せる立ち位置を想定してご依頼させていただきました。着ていただいたルックもちょっとリズムを変えるようなものや、塩梅が絶妙なものが多かったのですが、ばっちりハマっていて大正解でした。

8.こばしり。

ゲストとして前のショーを見に来ていただいた時に「自分が何を見せたいかって本当に大事なんだって思いました」と感想をツイートされていて、なんだかその言葉が僕の中にすごく残ってたんですよね。そうだよねそうだよねってすごく賛同できたというか。その流れから何回かイメージルックモデルをお願いさせていただいていたんですけど、毎回モデルさんとしての成長が凄くて(偉そうなコメントだったらすみません)、前回は関係者席で見ていただいたランウェイに、今回は立ってほしいと僕の中で勝手に物語を作ってお願いしました。堂々たる歩きっぷりだったと思います。


9.森蔭晨之介

はじめての出会いは2016年にラフォーレでやった ha | za | ma のポップアップで、お客さんとして来て下さったとき。それ以降はほとんど接点がなかったんですけど、彼自身のお洋服の着こなしが本当に魅力的で、興味深くて僕がこっそりSNSなどで追っていたんですよね。そこから何度かタイミングが合ってお仕事をご依頼させていただき、それを経て、彼にしか着こなせないスタイリングが絶対あると確信して今回ご依頼させていただきました。

10.つぶら

つぶらちゃんは不思議と何を着てもすんなり決まる方で、普段のイメージルック撮影でももの凄く助けられています。それゆえに自然とお仕事をお願いさせていただく機会も多く、今回のショーにも彼女のいないイメージが沸かなかったです。前回のショーでもそうでしたが、現場の安定感を恐ろしく向上させてくれる方。困った時のつぶらちゃんです。

11.藍染カレン

今回のショーのテーマを『宇宙』にする案は僕の中でずっと前からうっすらとあって、そうなると宇宙→火星→赤……赤といえば絶対に彼女! と恐らく1年以上前からご本人にショーモデルお願いするからとお伝えしていた記憶があります。以前、僕が考えたオリジナルの民族のお姫様みたいな役をモデルとして演じていただいたことがあるのですが、その時から ha | za | ma を新しいステージへ牽引してくださっているような力強い存在です。

12.吉井添

圧倒的なオーラや迫力とは裏腹にあどけなさも持ち合わせていて、時に場を統べる王様のような覇気を放つこともあれば、王子様のようなか細い魅力を醸し出すときもあるお方。 ha | za | ma にとっていなくてはならない存在で、ここ数シーズンは継続して現場を共にさせていただいております。2.5次元感のある ha | za | ma の世界観に、3次元寄りのリアルと2次元寄りの奥行きを与えてくださる唯一無二の存在です。

13.アリスムカイデ

ショーのテーマから自分の役割をしっかりと噛み砕いて解釈し演じてくれる方だというのが前回のショーからもすごく伝わってきていたので、今回も欠かせない存在だと思いお声がけさせていただきました。ha | za | ma は本業がモデルという方以外にもさまざまな職種の方にモデルのご依頼をするので、彼女のような”本業・モデル”の方がいると軸がしっかりと安定します。あと内田ゆうほさんとのコンビがとても好き。


14.S!N

まず何よりも顔が良くて強い。そしてライブでの経験が豊富ゆえに表現力がとても高い方なので、絶対にウォーキングやポージングが映えると思ってました。案の定今回のショーでも異端児感がめちゃくちゃかっこ良かったし、ライブ感のあるパフォーマンスが神懸っていました。お客さんからの感想を見る限り、僕の見る目に狂いはなかったです。笑 あとは僕とカツセさんのお茶友ですね。


15.内田ゆうほ

クールな見た目とは裏腹にお茶目な方なんですけど、いざ本番となれば極めて安定したパフォーマンスを発揮してくれるから安心してお願いできるんです。前回のショーではトップバッターを務めていただいたのですが、その時も最高の切り込み隊長をやり遂げてくださりました。今回のショーにおいても成功のためには欠かせない存在。あとアリスムカイデさんとのコンビがとても好き。


16.荒川ちか

今回初めてご依頼させていただいたのですが、実はブランドを始めた当初から交流があり、いつかお願いしたいと思っていた方でした。3月下旬に彼女が出演した映画の舞台挨拶で衣装リースをさせていただく機会があり、このご縁と流れを大切にしたいと思って、個人的には満を持してのご依頼です。ご本人もすごく ha | za | ma を好いてくださっていて、今回は舞台稽古のスケジュールをご本人自ら直談判し、調整してくださって、出ていただくことができました。一つ想いを果たす事ができたという感じです。


17.佐倉綾音

佐倉さんの登場は本当にすごかった。語彙飛んだ。(筆者談)

佐倉さんについては驚かれた方も多いと思うので少し長めに理由話します。大変有り難いことにもう7年間ほどお客様として真っ直ぐに ha | za | ma を愛してくださっていて(展示会にもマジで全て来てくださっています)、数々の素敵な舞台でも ha | za | ma を着用して宣伝してくださっていて、素直にお願いできるならめちゃくちゃお願いしたい方でした。ただ、本業は超人気声優さんですし、コラボなどでモデルのご依頼をさせていただいたことはあっても、ショーのウォーキングモデルというのは先方的にどうなんだろうと悩んでいたところ、関係者との飲み会で「逆にこの流れでお願いしない意味がわからない」と次々に言われ、それもそうだなと自分の気持ちに素直になって、ご依頼させていただきました。本業のお仕事もあってリハーサルにも十分に参加できない中、本番を完璧にやり遂げていただいて、更にご恩がまた一つ増えました……。最後のグラデーションのドレスワンピースは佐倉さんが超絶好きなデザインであることを確信していたので、モデルさんをお引き受けいただけた時点でトリをお願いすることを決めました。


以上、総勢17名。

前回同様、あくまでもブランドの力だけで集客をする狙いがあり、ショーの第一部が終わるまで、このモデル陣の出演情報が明かされることはなかった。

しかし、この17名がいなかったらあれほどまでに熱狂的な余韻を残すことはできなかったはずだ。それほど、一人ひとりの存在感と功績が大きく、誰一人欠けることはできなかった布陣だったと言い切れる。

終演後にSNSを見れば、あまりに豪華な並びに目を疑ったという声が続出していた。そのことも含め、現時点での、そして『UNKNOWN UNKNOWN』というテーマを体現する上での、ha | za | ma ベストメンバーと言って過言はないだろう。

第二部フィナーレを終え、オーディエンスの前で深々と頭を下げた松井。

その瞬間に湧き上がった割れるような拍手の轟音は、きっと彼の耳の奥の奥に住み着き、いつでもこの景色を思い出させる記憶装置となっただろう。

今日までブランドを支えてくれた人たちへのたくさんの感謝の気持ちと、あくなき挑戦心をぶつけた二度目のファッションショー。1000名を超えるゲストの笑顔を胸に、確かな手応えと喜びを残して、ここで閉幕となった。


20:46  エピローグ

「最高のショーでした! ありがとうございました!!」


バックヤードに戻ってくるなり、松井が大声で叫んだ。
その声をかき消すほどの勢いで、スタッフたちは盛大な拍手と歓声を松井に送る。ショーをやり切ったことへの達成感に溢れており、バックヤードはすでに打ち上げ会場に変わったかのような賑わいを見せていた。

しかし松井はどうにも輪の真ん中に立ち止まっているのが恥ずかしいようで、照れを隠すようにそそくさと人気のない奥の方に進んでしまう。ショーが終わった直後くらい偉そうにしていればいいのに。そう思って声をかけようとしたところで、ふと顔を見ると、その瞳には、うっすらと涙が溜まっているように見えた。

「もう泣きそうだ〜」と本人は言っていたが、きっとそれは、つよがり。

あの時、彼の瞳はすでに濡れていたのだと思う。その涙は、喜びか、感動か、驚きか、安堵か。前回のショーで涙を見せなかったことを考えると、松井からしてみても、今回の体験が”未知”なるものだったという証ではないかなと、勝手に思う。

終演後も、松井はやはり、みんなの前では多くを語らなかった。
感情や野心は、自分の作る”服”で表現してきた人間だ。
きっと今回のショーでの体験も、これからの彼の創作の種に姿を変えていくんだろう。


最後に、興奮冷めやらぬ中、オールメンバーで集合写真を撮った。

その充実した顔を見れば、松井が第一部の直前に目標として話していた「ここにいる一人一人が、今日という一日を楽しかったなと思えること」は無事に達成できたのだと思える。

その後のことは、ぜひTwitterのハッシュタグ #hazama_show をチェックしてみてもらいたい。この記事が公開された時点であのショーからは約一週間が経っているが、いまだにショーはしつこい盛り上がりを見せていることだろう。このレポートでは描ききれなかった熱量を、そこできっと実感してもらえるはずだ。

あくなき向上心と、多くの感謝を抱えて、
ha | za | ma は次なるステップへと足を進める。

その原動力となるのが、ha | za | ma を愛してくれている皆さんの声であることは、きっとどれだけ ha | za | ma が変化していっても変わらないことだろう。

これからも、ha | za | ma をよろしくお願いします。





オマケ:後日談。祭りの翌日。

4月5日。
ショーの余韻があまりに強く残っており、ほかの仕事も手につかなそうだったので、松井に連絡を取り、改めて昨日の感想を聞いてみることにした。

テーマは「このショーの成功とは何なのか。これからどこへ行くのか」である。

松井は少し時間を空けてから、以下のように返事を聞かせてくれた。

「前回は、とにかくショーを成功させることだけに気持ちが向いていましたが、あれからブランド規模が明らかに大きくなって、今回はショーを経て生み出さなければいけない諸々の結果への責任も大きいので、ショーもあくまで過程という意味で、ショーへの認識自体が僕の中で変わってきていると思います。このショーが成功と言えるか否かは、これから次第だなと。

ただ、長い道のりでしんどい事も多かったけれど、やはり終わってしまうととにかく寂しい!が今の正直な気持ちです。とはいえ、どれだけ楽しい時間も終わりが来る儚さを持ち合わせているからこそ輝くのがこの世界だよな、と。

それと、終わった瞬間というのは僕自身が感無量で若干泣きそうでしたが、SNSでも泣きそうになってくれた人や実際に泣いてくれた人というのを見かけて、とにかく ha | za | ma と僕の全てにおいてやり切る熱量みたいなものはちゃんと伝わったのかなと安堵しました。

ここでいう「やり切る」はお洋服のことだけでなく、演出/ヘアメイク/スタイリング/インビテーション/ノベルティ/スタッフT/その他諸々ありとあらゆる部分においての話で、短時間の公演の中だとお客さんからはなかなか見えにくい部分も多く含まれると思うのですが、SNSを見ているとそういった可視化しづらい部分さえもお客さんの方でちゃんと発掘して受け取ってくださっているのを感じます。

それで、僕がいうのも何ですが、想像以上に ha | za | ma は愛していただけているんだなと、改めて思うことができました。当日も、「(お客さんの)拍手がものすごく長かった」と現場スタッフの方から教えてもらえて、なんかそれもすごい愛じゃん……と思えて、嬉しかったです」


「で、ここからha | za | ma はどこに行く? って話ですけど、目標を小さく掲げても仕方がないので、最終的には世界を獲りたいと思っています。ただ、その目標は今目の前にある案件を、限界を超えてやり切り続けた先にこそあると思うので、基本的には今回のショーに対してと全く変わらないスタンスで、とにかく”後悔のないようにやり切る”を積み重ねていきたいと考えています。

あと、まだ公開できない情報が多い中で、少しだけ具体的な話をするなら、最近の ha | za | ma のコレクションラインはやり込み過ぎていてちょっと本気で値段が抑えきれなくなってきたので、”若干”価格を抑えつつ ha | za | ma の世界観をお楽しみ頂けるようなセカンドライン的なものの展開も構想にはあります。

コラボもそうですが、何らかの制約やコンセプトが与えられる中でどう ha | za | ma らしさを吹き込んでデザインしていくか、という局面がこれから増えていきそうなので、そういった新しい課題にも1つ1つ楽しんで取り組んでいきたいです」





ha | za | ma 2023 PC Runway Collection 
 『UNKNOWN UNKNOWN』 Staff List

MODEL

Kaho Seto
Non Nagisa 
Kokoro Shinozaki
Ruka
Yu Futami
Haruka Aosaki
Ayane Tomiya
Kobashiri.
Shinnosuke Morikage
Tsubura
Karen Aizome
Ten Yoshii
ArisMukaide
S!N
Yuho Uchida
Chika Arakawa
Ayane Sakura

Direction

Director : Atsunori Toshi(A4A Inc.)

Direction Staff : 
Shunsuke Tanaka(A4A Inc.)
Hikaru Hikawa(A4A Inc.)
Keisuke Mizushima(A4A Inc.)
Naoki Sato(A4A Inc.)

Lighting Operater : 
Hiroyuki Iwasaki (Komaden Inc.)

Set Designer : 
Masakazu Hashimoto(FUJI ART Inc.)
Mariko Uchiyama(FUJI ART Inc.)

Music

Yamato Kasai (AWAAWA / Mili)
Cassie Wei (AWAAWA / Mili)


Styling

Stylist : Natsumi Sano

Styling Team : 
Haru Onodera
Kanna Numasawa
Ami Takahashi
Merumo Anno
Haruka Namba
Karen Sakagami
Yumeka Sugaya
Kana Fukuzawa
Sakura Matsusaki

Hair&Make

Hair&Make General manager / Headpiece Designer : 
DAICHI MISAKI

Hair Leader : Masahiro Watanabe

Make Leader : dunda UMEO

Hair Team : 
Hiroyuki Hayashi
Yuki Kawamura
Yoshiharu Mizunuma
Maho Kondo
Mina Akatsu
Hiromi Shibayama
Ryo Hasegawa

Make team
Moe Takemoto
Misaki Ishiwata
Hirono Sakamoto
honoka.
Yuko
Chisato
Kozuehirota

Ayane Sakura Exclusive Hair&Make : 
Mai Fukuda (addmix B.G)

Hair&Make Assistant : Takayama Beauty School

Head Piece Assistant :  Fujimaki

Photography

Backstage Photographer : 
Masato Yokoyama
Kayo Sekiguchi 

Show Look Photographer
Takumi Shinoda

Making Cameraman : 
Ryota Morikawa
Making Assistant : 
Sakura Misawa

Show Video Cameraman : Shinichiro Kobayashi
Show Video Assistant Cameraman : Keisuke Mizushima


ha | za | ma Team

Hikaru Sato
Natsuki Nagasawa
Hana Fukuyama
Teruki Tsuji
Miho Kobayashi
Kanako Mizumoto
Yuta Hiranuma
China Kameda
Yurika Sudo
Yuka Ando
Rin Ariyoshi
Fumiya Takahashi
Yu Kobayashi
Akane Adachi
Momoko Oshiyama
Seho Shirai
Yuika Koyae
Itsuko Niwano

ha | za | ma textile : Yoshito Taketani

ha | za | ma Item Art Direction : Yuki Fujimoto (DAINANASOUKO Inc.)

Special Thanks

All the people who came to the show this time

All the people who made this show exciting in one way or another

All the people who were involved in the production of ha | za | ma 2023PC items

Ebisu Garden Hall All Staff



ha | za | ma Designer

Ryosuke Matsui (MA Inc.)







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