厚真町のルーツは北陸。

開拓民として移り住んだ人々によって建てられた家屋には、当時の北陸地方の建築様式が残されています。
北海道のような寒い地方では凍上と呼ばれる自然現象が起こるため、メンテナンス無しでは木造建築物の保存が難しいとされるなか、気候や地盤などの条件が偶然整っていたこの地。なんと100年以上前に建てられた古民家がいくつも現存しているんです!

そこで、開拓時代の厚真の歴史を後世に伝えたいと始まったのが「古民家移築再生プロジェクト」。
“良いものや歴史は守るだけではなく使い続けることで未来へと引き継がれていく”のだという想いが、そこには込められています。

町中心部から車で約5分、お洒落な家が立ち並ぶエリア“フォーラムビレッジ”の入口に、プロジェクトの1棟目となる旧畑島邸は建っています。
この古民家は数年前、移築が完了した際にパン屋へと生まれ変わりました。小麦の違いや素材の味をしっかり噛みしめたくなるハード系のパンは、良質のワインやチーズと共にいただきたい大人の味わい。ファンも多く、休日ともなれば遠方から買い求めに訪れる人たちの姿を多く見かけます。
販売スペースの隣にある座敷は、コンサート、展示会、ヨガ教室なども行われるオープンスペースに。上を見上げると立派な梁が当時のまま残されており、開拓の歴史に思いを馳せることができます。

地震で延期にはなってしまいましたが、今後は2棟目、そして3棟目の移築も計画されています。事業や活用プランの公募はこれからだそう。しかしどのような姿に生まれ変わったとしてもきっと厚真町に新しい風を吹き込んでくれるに違いありません。
宿? 飲食店? 何かの基地? それとも…そんなことを想像するとちょっとワクワクしてきませんか。

               (厚真町在住フリーライター 村上紗希)

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