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【イベントレポート】緊急開催!コロナショックの今、スタートアップ起業家がすべきこと〜リーマンショックに学ぶ今後の資金調達からビジネスチャンスまで〜


開催の背景

新型コロナウイルスの感染拡大、原油価格の下落を皮切りに世界経済の不透明感が漂う今、経営に苦しんでいる、または不安を抱えているスタートアップ企業、起業家の方が多いのではないではないでしょうか。
そこで今回、スタートアップ起業家を対象に、コロナショックの今、やるべきこと・できることを長らくベンチャーキャピタリストとして活動している丸山氏と、株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナーの今野氏、Heart Driven Fund ヴァイスプレジデントの熊谷がお話するオンラインイベントを4月7日(火)に開催いたしました!

当日の概要

コロナウィルスの影響により、初となるオンラインでの開催となりました!
平日昼の開催にもかかわらず、たくさんの方にご参加いただき、大盛況の中イベントを終えることができました。

今回も当日のお話をレポートでお届けします!

登壇者の紹介

丸山 聡(まるやま さとし)
ベンチャーキャピタリスト
2000年に大学卒業後、新卒で証券会社でM&Aや資本提携の仲介、ベンチャー投資などを担当した後上場企業の経営企画やIR、銀行系VCでのM&Aアドバイザー、ベンチャー企業のIPO責任者などを務め、自身で起業も経験。2007年春(株)ネットエイジグループ(現ユナイテッド(株))社長室長を経て、2008年夏から同社VC部門においてベンチャーキャピタリストとして活動し、2013年1月ベンチャーユナイテッド(株)取締役に就任。2018年2月からは活動の幅を広げ、上場企業での財務・投資アドバイザーや上場企業の社外取締役などにも就任。
今野 穣(いまの みのる)
株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー, 最高執行責任者(COO)

2006年グロービス・キャピタル・パートナーズ入社、2012年同社パートナー就任。2018年同社代表パートナーに就任。主な投資担当先は、アカツキ、ライフネット生命保険、みんなのウェディング、ブイキューブ、Quipper、スマートニュース、ビズリーチ、yappli、オクト、akippa、アグリメディア、READYFOR、FLYWHEEL、Creema、リノベる。など。同社以前は、経営コンサルティング会社(現PwC)にて、プロジェクトマネジャーを歴任。東京大学法学部卒。
熊谷 祐二(くまがい ゆうじ)
株式会社アカツキ Heart Driven Fund ヴァイスプレジデント

IT企業3社を創業したシリアルアントレプレナー。 2014年にiemo共同代表取締役就任を経て、同社をDeNA社へ売却。 2015年にスポーツテック事業を手掛けるSkyBall社を創業、2018年にアカツキへ売却するとともに、アカツキのesports事業責任者並びにProfessional Esports League(所在地: スペイン)の取締役に就任。2019年7月より、Heart Driven Fund ヴァイスプレジデントに就任。自身の起業・経営経験を元に主にシード期の投資実行、ハンズオン支援を手掛ける。

リーマンショックの時って何してた?

はじめに、自己紹介も兼ねて、3人がリーマンショックの時に何をしていたのかについてお話しました。
■丸山
ユナイテッドのVC部門でベンチャーキャピタリストとして活動し始めたときにリーマンショックが来ました。
■熊谷
当時は一社目を立ち上げたばかりで、駆け出しの起業家でした。規模もまだ小さかったため、リーマンの影響はあまり受けていないです。
■今野
VCを始めて2年くらいのときにリーマンが来ました。かなりの大打撃を受けた投資先もありましたが、逆にチャンスだったところも。

どんな業界がダメージを受けるの?

では、具体的にどのような業界がコロナショックによって影響を受けるのでしょうか。過去の事例から紐解いて、「一般的に経済が落ち込んだ時に影響を受ける業界」と「コロナショック特有の影響を受ける業界」に分けて見ていきましょう。

■一般的に経済が落ち込んだ時に影響を受ける業界
会社に余裕がないときは、まず人件費と広告費を削ります。そのため、リーマンショックの時は、人材系の事業を行う会社と、広告事業を行う会社はかなり影響を受けました。
また、不況時には金融機関が貸し出しを渋るようになるため、不動産業界もダメージを受けました。
これらに付随して、消費者が高額のものを買わなくなるため、自動車業界なども打撃を受けることになります。

■コロナショック特有の影響を受ける業界
コロナショック特有の影響を受ける業界として、小売業や飲食などがあげられます。また、モノを海外から輸入している会社や、海外から受託を受けている会社は、取引自体がストップしてしまうためダメージを受けています。
シェアリングエコノミー系のサービスを展開する会社やインバウンド、観光系の会社も影響を受けていると考えられます。

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逆に好影響を受ける業界は?

逆にコロナショックによって業績が上向いている業界もあります。
緊急事態宣言が発令され、外出自粛が求められる中、家庭内需要が増えています。そのため、ゲーム、デジタルエンタメコンテンツ、EC、フードデリバリーは好調です。また、これはコロナだけでなく一般的な不況時においても言えることですが、継続課金してくれるユーザーがいるコンテンツ(占いやモバイルゲームなど)は不況による悪影響をあまり受けないといえるでしょう。

VCは投資を控えるの?

事前アンケートで多くの方から「VCは投資を控えるのか」「ベンチャーは資金調達しづらくなるのか」といった質問を頂きました。

■エンジェル投資家
エンジェル投資家は、不況の影響で自分の資産が減っている人は投資を控えると可能性が高いです。ただし、エンジェル投資を本腰入れてやっており、余力がある方は変わらず、もしくはより積極的に投資するかもしれません。

■CVC
本業に悪影響を受けているCVCは投資を控えることになるでしょう。ただしこれも会社によるので一概には言えません。ちなみに、Heart Driven Fundは積極投資を続けています。

■金融系VC
イベント開催時時点では起こっていませんが、今後信用収縮(融資・信用枠の縮小、または銀行の融資条件の急激な厳格化)が起きると、投資を控えざるを得なくなります。

また、現在はコロナウィルス拡大防止の観点から、新規投資面談はオンラインで行われることが多いですが、face-to-faceで面談する場合に比べて投資を受ける側と投資をする側の「心の距離」が縮まりにくい、というのもVCからの投資が少なくなってしまう原因だと言えるでしょう。
それを解決するためには、既存投資家はもちろん、自社とつながりのある投資家、信頼できる人からの紹介、をたどっていくのが大事かもしれません。ただし、この状況がしばらく続くようであればオンライン面談のみで投資実行される事例も増えると思います。

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具体的にどうすれば?

ではこのような状況下で、起業家は具体的にどうすればよいのでしょうか。

■とにかく早く資金調達する
ランウェイが12ヶ月未満の会社は早く資金調達することです。悲観的なシナリオでも生き残れるよう現金を用意し、事業計画を引き、あとはひたすら事業の成長に向けて走りましょう。

■バリュエーションを調整する
投資家の投資動向は組織によって異なりますが、直近1-2年で大きな資金を集めた投資家は積極的な投資を続ける可能性が高いです。beforeコロナの感覚でバリュエーションを設定してしまっているベンチャーが多すぎる、といった点を強く指摘されていました。

■プロダクトに集中して潜る
とにかく早くキャッシュを確保して、プロダクト開発に集中するべきであると強調されていました。プロダクトクオリティが高くなれば必然的にユーザー・クライアントを増やせるし、この状況下でも投資を受けられます。さらには市場が戻った際には大きな成長が期待できます。

熊谷個人のまとめ

今回のイベントについて、熊谷個人でもブログを書きました!
是非チェックしてみてください^^

https://note.com/yujikumagai/n/n5f7fdf566d8a

最後に

今回は初のオンラインイベントとなりましたが、参加者の皆様の反応も良く、今後も第二弾、第三弾と開催していくことになりました!次回の開催は5月を予定しております。皆様のご参加お待ちしております。

直近の開催予定

イベント情報などFecabookページに随時更新していますので、ぜひページのチェックもよろしくお願いします^^
https://www.facebook.com/HeartDrivenFund/

Heart Driven Fundについて

起業家 、アーティスト 、クリエイターなど多様な才能へ投資、コラボレーションを通じて価値創出するアカツキの投資プロジェクトです。現在投資からハンズオン支援まで積極的に行なっております。

Heart Driven Fund ホームページ
https://hdf.vc/

#起業 #スタートアップ #ハートドリブン #HeartDrivenFund

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