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”リストラ”という言葉の意味

リストラという言葉を聞いてあなたは
どんなことを思い浮かべるだろうか。

多くの人は“解雇”を想像するのではないだろうか。
案外知られていないがリストラという言葉自体には
解雇という意味はない。

最近私が働く会社において色んな変化が起こっている。

私はまさにこれこそがリストラなのではないかと
思うようになった。

今回はそんな話をしようと思う。

まず、先ほど書いたようにリストラという言葉の
意味を考えてみよう。

何気なくリストラという和製英語のような言葉と
私達は捉えているが、
この言葉は英語のRestructuring から来ている。

Reというのが再びという意味で
Structureが構造という意味を組み合わせた単語で
再構成するという意味の言葉がリストラの語源なのである。

では私達がこの言葉に対して解雇という意味で捉えるのは
なぜだろうか。

それは収益が出ない会社を変えるために会社を再構成する意味で
固定費となる人件費削減が一般的によく行われるからである。

会社の利益を出そうと思うと収益を上げることが
一番シンプルな解決法ではあるが、
世の中そんなに簡単に収益を上げられるほど
イージーゲームではない。

そのため、確実に利益を出せるようにまず人件費を
削減するのが最もシンプルな方法となる。

コロナ禍で旅行産業、航空会社が多くの社員を
削減した話は記憶に新しいが、
これもまさに売り上げがどうにもならない状況を鑑みて
会社を生き残らせるための策として事業を再構成して
人員削減に踏み切ったのである。

だが、これはリストラの本質ではない。

本来のリストラとはまさに再構築なのである。

ビジネスというものは常に変化し続ける市場に合わせて
収益が出るように戦略を組み替えていかなくては
ならないものなのだ。

そして、時にはその変化の幅を大きくしなくては
ならないシチュエーションが生じる。

そんな時に必要なのがリストラなのである。

冒頭に書いたように私が働く会社では
いま大きな変化が起きようとしている。

その中で私達社員は変化を着実に捉え、
その変化にしっかりと適応していかなくてはならない。

まさに私達自身がマインドを“再構成”しなくては
ならないのである。

だが、多くの人はこのマインドの再構成ができない。

これまでやってきたやり方だから、
私はこう教わったから、
変化したらうまくいかないかもしれないから、
そんなやりかたうまくいくはずない。

そんな風に考え、自分を変化させようとしない。

その結果、会社は思うように再構成ができず、
結果として人員削減という最悪の形をとってしまう。

もちろん先ほど書いたコロナ禍の航空業界のように
自分たちの努力だけではどうにもならないことはある。

だが、私達が直面する課題の多くはそんな課題ではない。

私達が変化を受け入れ、自ら変化を作ることができたならば
再び利益を出すことができるものばかりなのだ。

ここ数年ずっと会社の中でその変化を起こそうと
けん引してきたつもりであるが、
なかなかうまくいかずくじけそうになることばかりである。

成功体験は間違いなく大切なものであるし、
それがあるからこそ私達は自信をもって進むことができる。

だが、それに縛られて変化を受け入れられなければ
私達は結果としてネガティブな意味でのリストラを
受け入れなくてはならなくなってしまう。

常に私達は心の中でリストラを起こし続けなくては
ならないのである。

そのためにも私はもっとリストラという言葉が
ポジティブに使われて欲しいと思っている。

この話は何も会社で働いている人だけに
当てはまる話ではない。

変化の大きい時代のなかで個人として生きていくためにも
マインドのリストラは常に必要なのだ。

あなたはちゃんとマインドのリストラができているだろうか。

この記事を読んで少しでもリストラという言葉に対する
あなたの印象が前向きなものになったならば嬉しい。

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