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言葉は思っているよりも相手に伝わっていない

今日中にお出しします。

昨日の午前に私が聞いた言葉である。

先週のはじめに顧客より
とある証明書の発行を依頼されていた。

顧客より依頼されてすぐに供給先の業者の方に
必要になった書類のフォーマットを送り、
その到着を待っていたのだが、
1週間待っても全く反応がなかったのだ。

念のためフォーマットを送ってすぐに
依頼先の会社の営業担当には電話連絡を
したので、伝わっていないということはない。

そこで気になってメールで書類の状況を
確認してみると、
「記入に当たり調査が必要で時間がかかる」
との回答であった。

チェックマークを入れて社名と担当者名を
書くだけとはいえ、
しっかりと裏を取って書いて頂くことは
絶対に必要なことである。

私は調査が完了次第、早急に書類を
出していただくように依頼をした。

そしてそれから1週間が経過した昨日。
さすがに顧客から催促が来たらしく、
担当営業マンから今日中に書類が出せるかを
確認してくれという旨の連絡がきた。

今日中にできないならばいつ出せるかも
含めて確認しようと担当の営業マンに
電話を入れてみると

「あ、そういえばもう発行できてます。
 今日中にお出しします。」

という回答であった。

何とか顧客の要望に応えられる形に
収まったことで安心したのだが、
念のため急いでいることを再度伝え
電話を置いた。
それが午前11時ごろの話であった。

ところがである。

午後から出張に出ていた私の携帯に
待てど暮らせど書類のPDFが届かなかった。

昼過ぎに確認したときには
「書類をPDF化したりパスワードをつけるのが
面倒なので後回しになってるのかな」
ぐらいにしか思っていなかったが、

15時頃になるとさすがに遅いと思い始めた。

しかし、私も当然ながらそればかりを
考えている余裕もない。

供給先との面談などをしているうちに
17時頃になってしまった。

一般的に企業相手に今日中に出すというと
勤務時間内を指すと私は思っていたので、
私は書類の発行先の営業マンに電話をしてみたが
つながらなかった。

それでも早く発行してほしいことを
ショートメッセージで送り
返答を待っていたがしばらく連絡はなく、
結局送付されたのは18:30であった。

そこからすぐに自社の営業マンに
書類を転送したのだが、
結局17:30を回った時点で
これ以上顧客をお待たせするわけには
いかないということで
提出が次週に変更されていた。

私自身かなりヤキモキしたし、
多少なりとも心を消耗したにも関わらず
何の結果につながらなかったので
正直落胆していた。

今回のやり取りで私が反省すべきポイントは
どこであっただろうか。

それは、「今日中」の定義を
事前に書類発行する業者に
伝えていなかったことである。

午前中に電話をして「今日中」と聞いた時点で
私は午後一には送付されるものだと
勝手に思い込んでいた。

ところが、相手の頭のなかでは
今日一日が終わるまでに提出すれば
いいと考えていれば、
そのタスクの優先順位は必然的に
下がってしまう。

完全に私たち双方の中で
期限の相違が生じていたことに
私は電話した時点で全く気づけなかったのだ。

そして、このような場合
発行する側も「今日中」の定義を
相手に尋ねることは必要であろう。

仮に私が考えていたよりも
ずっと早く発行されていたならば
何も問題にならなかったであろうが、
今回はそれよりも遅くなったため
私には不満が生じてしまった。

書類発行でお金を払うわけではないが、
相手が求めていることを正確に聞き取って、
それを満たせる提案をすることは
ビジネスにおいて重要なものである。

次に私が書類を発行をする側となったとき
この学びをしっかり活かすことで
今回の私のような不満を
防ぐことができるであろう。

人は言葉でコミュニケーションをとるが、
言葉はFAXのように
相手の頭の中で言葉が再現されたときに
どのような見え方をしているかは
基本的に発信者にはわからない。

発信者ができるのは
相手の理解度を想像し、
そしてその確認を言葉ですることだけである。

今回の一件で、学びを得たとともに
改めて言葉でのコミュニケーションは
難しいものだと感じることができた。

”言葉は思っているよりも
相手に伝わっていない”

そんな風に考えるぐらいで
ちょうどいいのかもしれない。


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