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無責任なアース

「パパ、この緑の線何なん?」

昨晩息子がふと私に聞いてきた。

夏休み中の息子は学校からノートPCを
持ち帰ってきているらしく、
それで課題をしようとしたときに
コンセントについているアースが気になったらしい。


コレ

「それはアースって言って、余計な電気を
放電するためのものなんや」

そう息子に教えると

「そうなんや。でも、どこにも挿すところないで」

言われてみればそうである。

「まぁ、挿さんでもちゃんと動くからそのまま使とき」

関西電気保安協会の方が聞いたら
お叱りを受けそうな答えを私は息子にした。

しかし、実際私のPCもアースを挿さずに
ずっと使っているからこうしか言いようがないし、
そもそもアースをどこにどう挿したらいいのか
わからない。

これはあまりに不親切ではないだろうか。

アースをわざわざつけるぐらいなら、
そもそもアースがさせる口もあるべきなのだ。

これは一体なぜなのだろうか。
そして、どうやって挿すのが正解なのだろうか。

早速Google先生に聞いてみると、
どうやらアースは漏電による感電や電磁波のノイズ発生を
抑制するために必要なものらしい。

漏電リスクがある水回りの製品にはたいていアースが
付けられていて、
洗濯機を設置する箇所にはあらかじめアースが
設置できるコンセントが付けられているそうである。

パソコンの場合はどちらかというと電磁波ノイズの
影響を抑えるという目的が強いようで、
実際多くの人がアースを挿さずに使っているようである。

だが、これだけでは私の疑問に対する答えに
なっていない。

目的があって付けているならば、
本来それを挿すべき穴が開いていないと
おかしいのだ。

Amazonで見てみると確かに下記のような
延長コードでアース口が付けられたものはある。

だが、これはあくまで延長する前提であるし、
オリジナルの穴にアースはないので、
そもそもこれを設置できる場所は限られるのだ。

これはやはりオカシイのではないだろうか。

ここでGoogle先生に再び聞いてみる。

すると、やはり日本ではアース線の接続が必要な機器が
少ないことからそもそもアース穴のない
コンセントを設置するようになったそうである。

だが、この答えは非常にモヤモヤが残る。

アースの必要性を訴えるぐらいなら
最初から穴をあけておかないのは
あまりに無責任ではないだろうか。

Google先生が教えてくれたサイトには
通常のコンセントをアース付きに変える方法が
書かれていたが、
この作業は資格を持った人だけができる作業で
基本的に業者にお金を払って変えてもらわなくては
ならないようである。

結局この件について調べれば調べるほど
モヤモヤが解消する答えには行きつかなかった。

だが、そんな中で書かれていた記事を見て
驚いたことがある。

それは海外のコンセントは基本的にアースが
黙っていても付いているということである。


マレーシアのコンセント

以前から海外に行くとコンセントが
3つ穴なのは不思議だなと思っていたが、
このうち一つはアースになっているそうである。

これならばユーザーがアースを意識しなくても
勝手にアースを挿して安全に電化製品を使用できる。

本来あるべき姿はこちらではないだろうか。

何だか結局モヤモヤしてこの記事を終わることに
なってしまった。

親として息子にはちゃんと納得してほしいところだが
私が言えるのはこのモヤモヤした回答までである。

いっそアースのついたコンセントのある
洗濯機の前でパソコン作業をさせるのが
いいのではないかと真剣に悩む早朝であった。

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