見出し画像

つなぐことの大切さ

昨日とある展示会に行った。

今仕事でやり取りをしている企業が出展し、
商品例を展示されるので
私の会社の営業マンにそれを見てもらうことで
今私達がしようとしているプロジェクトを
より具体的にイメージしてもらえると
狙って訪問することにした。

展示会というと東京や大阪が多いのだが、
昨日の展示会は大都市でない場所での開催。

正直、規模感も小さいので目的の企業以外は
それほど期待せずに会場に向かった。

会場は最寄りの駅からも10分ほど
歩かねばならない場所で、
しかも新幹線も停まる駅から地下鉄を
乗り継いでいかなければならないので
正直展示会場の立地としてはイマイチである。

そんなことを思いながら会場に到着すると
入り口の受付に人が並んでいた。

別に来場者が多いわけではない。

受付の人数が少なかったので
並んでいただけである。

東京の展示会なら受付のところに
たくさんの人がおり、スルスルと進むのだが
昨日の展示会では受付が2人しかいなかったので
なかなか列が前に進まなかったのだ。

しかも、受付書類にチェックを入れる必要が
あるのだが、
そのチェックが漏れている人が多いため
受付時にその場でチェックをする人が多発して
そのせいで明らかに効率が落ちていた。

事前にチェック箇所があることを
アナウンスして、列に並んでいる間に
チェックを済ませてもらえばいいのに。

そんな風に思っているとようやく私の番が来た。

会場視察用の名札を預かり、いざ中に入る。

やはり想像していた通り、会場は比較的コンパクトで
来場者もそれほど多くはない。

一緒に行った営業マンは出展する側として
東京の展示会に何度も出ているので、
彼から見るとこの展示会はとても寂しい印象だと
言っていた。

そうして私達は展示内容を見始めた。

大都市で開催している展示会ならば
有名企業が大きなブースを出して、
そこから外れていくにしたがって
小さな企業が出展している構図が主である。

当然ながら有名企業はお金を持っているので
ディスプレイやアピールの方法も
非常に派手で、
展示会の種類によってはコスチュームを着た
コンパニオンの方が立っていたりもする。

ところが、昨日見た展示会はそんな様子とは
全く異なっており、
出展しているのは中小企業ばかり。

中には大企業もあるのだが、大企業だからと言って
ブースがデカいわけでもなければ
派手な演出もない。

なんだかとてもニュートラルな目線で
各社のビジネスやアピールポイントを
見れるような展示会となっていたのだ。

目的の企業に行くのも大事であるが、
せっかくこのような展示会に来たので
一通り全てのブースを見て回っていると、
その途中でいくつかの企業と話をすることになった。

私達の会社のビジネスに直接関係ありそうなものから
全く関係なさそうなものまで色々と話を聞いたのだが、
どの企業の方もとても真摯に説明をしてくれて
直接ビジネスに関係なさそうではあるものの
「ははぁ、そういうビジネスもあるのか」と
唸らされるものがとてもたくさんあった。

正直、過去に視察した大都市での展示会では
このような感覚を味わったことがなかったので
私はとても驚いた。

それと同時に一つの考えが私の頭の中を占め始めた。

その考えとは一体何かというと、
面白いビジネスをしている企業は
山ほどあるのに、それが上手く結びつかずに
埋もれてしまう事例は多いのではないかということである。

正直今回展示会で見た企業のビジネスは
どれも小規模でニッチなものである。

だが、そのどれもがとても面白く
しっかりとしたストーリーがあるものばかりであった。

もっともっと多くの人に知ってもらえば
色んな企業の方が興味をもつだろうと
思うような内容がたくさんその中にはあった。

実は世の中、このようにマッチングさえうまくいけば
もっと広がるチャンスがあるビジネスが
あるのではないだろうか。

展示会のような形で自分たちの商品やサービスを
アピールできる企業ならまだ多少マッチングの
チャンスはあるだろうが、
恐らく今回見た展示会に出展しない規模の
中小企業は世に数多存在している。

そして、それらの企業の多くは必ず何かしら
面白いビジネスを展開しているはずなのだ。

だが、それは既存の顧客との間だけで完結されて
ひろがることがないまま
結局埋もれてしまう。

こんなにもったいないことはないだろう。

ビジネスは規模が大きければいいというものでもないし、
小さいからこそ成り立つキメの細かいサービスは
必ずあると思うが、
それにしても世に求める人がいるならば
本当に必要と思う人に活用してもらえることで
その価値はさらに高まるのではないかと思う。

私が尊敬するnoterでいつも記事を拝見している
チェーンナーさん(現在アカウント移行中)は
「人と人とをつなぐ」ということをコンセプトに
活動されているが、
まさにチェーンナーさんがしようとされているのは
このように面白い技術やサービスを持った
個人、企業の方をマッチングすることなのであろう。

自分たちのビジネスを前に進めるために
参加した展示会であったが、
何だかとても色んなことを学ばされた
とてもいい機会になった。

ビジネスは決して一人で完結するものではないし、
企業の中だけでも完結しない。

それを求める人としっかりマッチングしてこそ
初めてビジネスとは成り立つものなのだ。

とても当たり前のことだが、
それをいかに行っていくかが
とても重要な事なのだと改めて思わされた一日であった。

ちなみに展示会で沢山歩き、
色んな話を聞いたからか、
帰りの電車は1時間半ほどあったが
全く記憶がないほど眠ってしまった。

こんなに寝たにも関わらず
夜には何の影響もなく
すんなり眠りについてしまった。

まさに「春眠暁を覚えず」である。

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?