5年間も放置した結果、全身麻酔で6cmくらいある脂肪腫(脂肪の塊)を取ることになり、入院してきました。

2016年10月12日に無事に退院して、次の日の2016年10月13日に書いた記事を2019年にnoteへと移植しました。

2023年、更にリニューアルした記事を「戦う胃腸弱者のブログ」で投稿したので、よかったら、ご覧ください。

https://tatakau-ichojakusha-health-beauty.net/blog/2016-lipoma-surgery/

そもそも、脂肪腫(脂肪の塊)って何?

脂肪腫ってよく聞く言葉ではないので「そもそも脂肪腫って何?」という話になりますが、良性の腫瘍です。どこでもできます。
背部、肩、臀部に多いと言われてますが、頭部にだってできます。
私は頭部にできました。

30~50代の人にできやすいといわれてるようですが、20代でもできます。
私が脂肪腫に気づいたのは25歳くらいのときです。

あと肥満者に多いと言われていますが、個人的にはそうでもないんじゃないかなぁと思います。
断言はできません。その当時は不摂生な生活をしていたのは事実なので、不摂生が祟ってしまったと言えなくもないですし。
急激な体重増加もなかったような気もしますが、これも当時の記憶が曖昧なせいで覚えてません……。

あとはできやすい体質かどうかも関係するんでしょうね。
ストレスは、脂肪腫に限らず溜め込むと体や心に悪いところができちゃうものなので……。

年代性別ストレスの有無や体重増加もしくは遺伝など様々な要因は考えられますが、要因に関係なく、できるものはできると思った方がいいですよ。
原因を突き止めようとするだけで疲れちゃうし、いい結果は生まれないと思うので。
ただ、医学的にはぜひとも研究をしてほしいなぁと少しだけ思います。

入院や手術の話

入院が手術日入れて二泊三日だった(地域によっては全身麻酔でも日帰りでOKらしい。すごいびっくりした)のもあって長期ではなかった上に、入院まで2週間くらい日にちがあったので、そんなに苦労したこともなかったのですが、一応経験談としてまとめて書きますね。

あと、逐一「付き添いはありますか?」と聞かれます。
そう簡単に有給取れない日本ですが、ご家族も休めるなら休んだ方がお互いに気が楽かもしれません。
個人的には退院日に家族の付き添いがあってすごい助かりました。(手術後しばらくは重たい物を持てないので)

準備編1

はじめに。病院からもらった入院のしおりは9割位参考になります。ただ、細かいことは書いてないので、ちょっと失敗した話をいくつか。

(1)着替えを持ってきすぎた

祝日で仕事が休みだった家族に付き添いで来てもらっていたので、不要な荷物を持って帰ってもらいました。

『病衣=寝巻』って思っておくと、着替え分の荷物が減ります。
入院する部屋に着いてすぐに病衣に着替えたので、パジャマとかいらなかった。寝巻が必要かは入院前に病院に確認しておくと良いと思います。

※今回、私が入院した病院は『病衣を原則購入するもの』となっていたので購入済みです。

(2)他にもそんなにいらなかった

病院によっては原則購入するものらしいし、病院で適時支給されたので、持ってくとしたらフェイスタオル1枚あればいいんじゃないかと。

靴下とかの防寒着は病院によるので断言はできませんが、高齢の方に配慮した空調=比較的暑い(自宅より暑い)ので、靴下もいらなかった。
布団の中に入ってれば寒いってことはないんじゃないかと。

お風呂も、身体を洗うタオルが一枚と洗顔用具さえあれば大丈夫だったんじゃないかと思うくらいにはちゃんと備え付けてあった。

私の場合は、点滴の針が刺さっているために洗顔すらまともにできなくて蒸しタオルで顔を拭いていたから、洗面器すらいらなかった。

(3)娯楽用品がほとんどいらなかった

『小説持って行くと良い』とか見たから、暇なのかなって思って色々持って来たんだけど慣れない環境、初めての手術ってこともあって、入院前日から退院までずっと『2時間寝たら、数時間起きて、また2時間位寝る』の繰り返しだったので、正直小説本とか読める気力はなし。
なので、創作活動しようと思って持ってきたメモ帳も使うことはなく。
術後も気力や体力がもちろんないわけで。
仮にも全身麻酔。頭部に傷ありで痛むかもしれないっていうのに、そんな気力と体力があったらすごい。

※幸いなことに部屋で携帯が使えた(もちろん通話はNG)のと、充電器持っていけば部屋のコンセントを使うことができたので、ずっとニコニコ漫画・comicoのお世話になってました。
これなら、寝落ちても大丈夫だしね!

準備編2

ここからは持って行くと便利だったものについて。

(1)マスク

お部屋を暖かくするってことは、湿度も下がるので、すごい乾燥します。
加湿器あるならいいけど、加湿器がないと本当にしんどいです。
うるおいに配慮したマスクがあるといいですよ。普通のマスクでもないよりはマシ。

(2)ウェットティッシュ

手術後、点滴の管(針)がずっと左の手の甲に刺さっています。
点滴されてるわけじゃないから動けるし、トイレにもいけるけど、手を洗えません。
片手だけ器用に洗えるならいいけど、難しかったので、ウェットティッシュが大活躍。

(3)代理人2人以上

手術の同意書や全身麻酔の同意書は本人でも大丈夫だったけど、入院の手続きは代理人が2人必要なことがあります。

病院や全身麻酔有無によるのかもしれませんが、私が入院するときは「代理人2人」って言われて地味に困りました。
特に困る事情がなければいいのですが、事情がある人は、友人でも誰でも良いので事前に根回ししておくと良さそうです。

(4)入院保険、もしくは限度額認定証

入院保険とかは入ってないので、そのあたりは保険屋に相談してください。限度額認定証は入院前に取ってくるといいですよ。

限度額認定証を持っておくと、手術費と入院費の合算が限度額を超えることはなくなります。
金額は伏せますが、調べればすぐに出てくると思います。(限度額認定証、自己負担限度額で調べるとわかります)

※私は家族の所得区分でした。

(5)現金

病院によっては、クレジットカードが使えます。私が入院した病院は使えたので、手術費と入院費はクレジットカードで支払いました。

ただ、病院によりますが、病院食とタオル・病衣などの利用料は別途精算のところもあるので、別途その分のお金も少し持っていくと安心できるかと思います。
クレジットカードが使える病院でも、現金は少し必要になるので、持っていくといいですよ。

入院編


看護師さんが仕事とはいえ、すごい優しいです。
先生とは、手術直前と退院の日くらいにしか会ってないくらい、入院生活では看護師さんと接することになります。
他が健康体なので、小さな用事でナースコール押すのすごい申し訳ない気分になりますが、定期的に看護師さんが様子を見に来てくれるので、あんまり困ったことはないです。

退院の日の朝、頭のネットが外れてしまったんですが、自分じゃ着けられなくて、やむなくナースコールを押したんですが、押したのはその1回限りでした。
(数時間後には、頭のネットも外してOKだったので、ちょっと申し訳ないことをしたかなぁと思っています)

お風呂は予約制で、交代で入る形になる上に基本的な設備もあるので、もし何かを忘れちゃっても案外なんとかなります。

好き嫌い多い人じゃなければ、病院食は問題ないかと。
トマトと一部の物はどうしても食べれなかったんですが、それ以外は美味しくて完食できたくらいなので。

手術編

書くことあんまりないんですよね。
全身麻酔なので、グロいシーンとかも全部カット。
切ってるなぁという感覚とかも全部カット。

目が覚めた頃には全部終わってます。

麻酔もした記憶がないって伝えたら、「それなら全身麻酔の方が楽ですよ」って勧められたくらいなので、今の全身麻酔の安全度はすごく高くなってるんだと思います。

番外編:生理

運悪く手術前に生理が来てしまい、生理用品を持っていくことに。
入院する頃には、辛い日は過ぎてたんですが、それでも手術は大丈夫かとか不安になります。

大丈夫。
生き証人(私)がいるから、大丈夫。

※看護師さんにはちゃんと生理のことは伝えておきましょう。

生理用品についてですが、ちょっと高くつくかもしれないけど、ショーツタイプがかなりおすすめ。
急に始まるってこともあるから、生理来ないと思ってる人でもショーツタイプ1セット持っていくと気持ち的にも楽ですよ。

病院次第でもあるけど、手術の時も便利だったので、本当におすすめ。

退院後の話

退院した後のネタってあんまりないようで、実は結構あるもので。
それについてもちょっと書き残しておきます。

(1)肝心の患部の話

髪の毛で隠れて見えないから自分じゃあんまりわからないけど、本当に目立たないようにうまく処置してくれたらしい。
本当に有り難いです。

痛みについてですが、6cmくらいあるのを取ったわけだから我慢できない痛みがあるのかなぁとちょっぴり覚悟してましたが、そんなこともなく。
むしろ、無意識レベルで気にしてしまっているのか、動作がちょっと制限されてる分、首や肩が凝ってしまって辛い。

痛み止めや化膿を防ぐお薬はちゃんと飲んでるので、痛みがあったとしてもちょっと。

ただ、『引っ張られてる』感覚はあるので、重たいものを持つ時は「あ。やばい」と思ってしまって持てなくなります。
しばらくは持てないんだろうなぁ。
この際、患部の痛みよりも行動が制限される方が辛い!

(2)患部よりも辛かったこと

全身麻酔をするからって、血栓防止のために着圧ストッキング着用したために軸足(右)の太ももが少しかぶれてしまった方が辛いです。
後、不運にも入院前に風邪とアレルギーを併発してしまい、薬飲むのもなぁと自力で治そうとして治りかけてたところに人工呼吸用の管による摩擦で喉がイガイガしてしまったわけでして。

のどのイガイガは今朝になったらなくなってましたが、咳がまだちょっと出るんですよね。
喉の不調が回復するまではもうしばらくかかっちゃうかもしれないのも辛いです。

これからについて

2~3日後に経過観察のため、診察。
何度か診察があるので、その時に取った腫瘍の検査結果も言われます。
悪性に変化するのは稀と聞いてますが、検査結果が悪性じゃないといいなぁと思うばかりでした。

2週間位後に抜糸するようなので、それまでは銭湯とかにも行けません。
お風呂もそれまでは入れないけど、退院した後から洗髪含めてシャワーがOKだったので、特に問題は感じていません。

「抜糸したらお風呂も銭湯もOK」って言われてるけど、銭湯については一応数週間くらい様子見かなぁと思っています。

最初、2週間くらい頭を洗えないのを覚悟していたので、洗髪について聞いてみたら「退院後から洗ってもOK」ってあっさりと言われて驚いたけど、すごく嬉しかった。

2016年10月26日に診察した時に結果を聞いたけど良性だった。

抜糸のため、診察受けた際に検査結果の紙をもらいました。
良性腫瘍で悪性腫瘍ではなく、間違いなく『脂肪腫』との検査結果でした。

あとは経過観察のため、1ヶ月後に診察があります。
まだ皮膚も緩めとのことで、完全に完治したといえるのはもう少し先のことになると思いますが、以降の報告はないと思います。

良性で本当に良かった。

なんで5年間も脂肪腫を放置しちゃったの?(特に頭部なのに)って言われると辛いところだけどね。

実のところ、脂肪腫を放置しちゃった理由を話す分には問題ないんです。

<放置した理由>
・金銭的事情(一人で全部お金を用意できたのか? 貯金を崩して問題なかったのか?)
・スケジュール事情(お仕事休めるか否か)
・心身共に治療や手術が大丈夫だったか否か(その時点で抑うつ状態一歩手前でうつ病診断されてもおかしくない状態でそれどころじゃなかった)

『親に頼ればいいじゃん』と思われた方は、ぜひ親御さんに相談してみてください。きっとあなたの力になってくれると思います。

『仕事なんて休めばいいじゃない。自分大事』って思われた方は大丈夫です。むしろ、これが理解できちゃった人は、できる限り早く社畜・ブラックから脱出してください。

脂肪腫は痛みもなんにもない良性腫瘍だって思ったら、『うつ病>脂肪腫』の方がよっぽど辛かったわけでして。

そして、ずっと放置してたらさ、病院行く方が怖くなっちゃって。

それらが全部解決した頃には5年も月日が流れていたんです。

もちろん、見つかったらすぐに取ることをおすすめします。
金銭的にもかなり安く済むはずです。

この体験談が、少しでも悩む人の助けになれたら幸いです。

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