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政府行動計画案公表:第11回新型インフルエンザ等対策推進会議

去る4月24日水曜日、第11回新型インフルエンザ等対策推進会議が開かれました。2012年の作成時以来の大改訂となる政府行動計画の案が示され、議論が行われました。

資料はこちらから(内閣感染症危機管理統括庁HP)。

以下、今回の発言の概要を記載します。


計画がスタートライン。まずは読んでもらうことが重要。

行動計画というものができてきたことで、平時のキャパシティビルディングを中長期的に何を目指して、何ができるようになるように進めていくのか、その方向性が非常に明確になってきたと考えます。 ただ、作って終わりではないわけで、ここからが始まりです。 まずは、この行動計画の読みやすさの工夫はさらに進めていただき、まずは手に取って見てもらうところから始めなくてはいけません。今回の行動計画の中でも強調されている双方向的なコミュニケーションを、 この行動計画の内容について今から始めていただきたいと思っております。 まずはメディアの方にわかりやすく説明して、噛み砕いて広く報道してもらうというところからスタートするわけですが、 それから先、いわゆるコミュニティエンゲージメントという形で、いろいろなステークホルダーに対して丁寧に対話を進め、 みんなを巻き込んでいって、みんなでやっていこうという姿勢が必要だと考えます。

演習・訓練で初動対処の共通イメージを

議論を重ねる中で、発生時のイメージが人によって分かれるところと思います。 特にこの部分は演習・訓練でイメージを合わせていく必要があるでしょう。特に初動の情報について、どういう情報が必要なのか、それをどのように集めて、そして分析して政策や行動につなげていくのかをしっかりと整理していく必要があります。

過去の事例にとらわれない

演習・訓練で中身を定着させていく中で、これまでも演習・訓練の段階で、 過去に経験したシナリオというものに縛られて、過去に経験した事例に行動計画を最適化していってしまうというところがあり、これは十分に気をつけていかなくてはなりません。これまでも何度も繰り返していますが、「過去問型の危機管理にならないように」することが重要です。

絶えず進化を

計画そのものを浸透していくことからまずは始まりますが、その次のステップとして、 計画を上回る事態というのは常に想定し続けなければいけません。 またそのような状況に陥ったときに、特に倫理の問題というものは深く考えておく必要があり、 そのような議論は継続して行っていく必要があると考えます。