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ひとり大反省会の一部始終をあますところなくお伝えします。

どうもこんにちは。

病み上がりに白目をむきながらキーボードを叩いています、発達ナビ業務委託ライターの佐藤です。

24歳なのになぜかまだ大学三年生のわたしがライターとして働き始めて一年半。

今日は、伝える作業を通して気づいた、困りごとがある当事者との向き合い方について、ちょっとした気付きを語らせてください。


普段の仕事の流れ

わたしの仕事をざっくり説明すると、発達障害などに関連するキーワードから自分が興味を持ったものについて、解説的なコラム記事を書く感じです。

記事を書き始める際にはまず、読者を設定します。

この記事を読むひとは、普段どんな生活を送っていて、何に困っていて、どんな情報が知りたいのか。などなど。

困難に直面している当事者に少しでも役立つ情報を提供するために、ときには正義感に駆られながら、わりと入念にリサーチをします。

知恵袋や発達ナビQA、キーワードプランナーなどをヒントに、医学書から論文、法制度など徹底的に調べ、得た知識を噛み砕いて記事にまとめあげていく感じです。


文章に映し出された自惚れ

さて、ここからが本題です。

ライターをはじめて半年くらい経った頃でしょうか。自分には、当事者の病気や、その周辺の情報を調べれば調べるほど、当事者に感情移入するほど、自惚れがでてきてしまう傾向があることに気がつきました。

というのもある時、自分が書いた記事の企画書を読み直していたらふと、言葉の端々にどことない傲慢さを感じたのです。なんか、読んでいてムカつく書き方で…いつからそんなに自分はエラくなったんだ?!と衝撃を受けました。

とりあえず誰にも見られないうちに、急いで修正してから編集さんに提出はしましたが、そこから少しの間、色々考えさせられることになりました。


ひとり大反省会

思い返してみれば、悩み事がある身近な発達障害・精神障害当事者とリアルで接するときにも、わたしにはそんな向きがありました。

おそらくそれは、

「同じような悩み事は私も少しは持っていてキチンと対処できているのに、なんであなたは同じようにできないの?」

といった意味不明な尊大さと、

「あなたよりわたしの方がその障害・病気について知っている」

という浅はかな思い込みに由来していたのだと思います。


分かりにくいと思うのでちょっと説明させてください。

例えば、精神的な落ち込みや不注意、身体の痛みなどの困りごとって、人間であれば誰にでも経験はあると思います。

でも、たとえ同種の悩みだとしても人によって捉え方や深刻さ、切迫感が段違いに異なる。なのに、想像力が貧困しているわたしは自分が経験している悩みと同レベルで考えがちでした。

その上、その人に必要以上に感情移入し、なんとか解決しようと焦ってその問題について調べれば調べるほど、これだけ調べたのだからあなたのことは全部わかるよ的な妄想に取り憑かれがちでした。

当事者は他人であり、たとえどんなに時間をかけて文献を読んだり、悩み事を聞いたとしても、その人と同じ経験をすることはできない。完全に他人を理解するなんて不可能なんだってことがよく分かってなかったのだと思います。

もっと言えば、医学書に書いてある病名はただの分類でしかないし、同じ病名でも困りごとはひとりひとり違うのに、心のどこかで、その診断名を当事者のアイデンティティかのようにレッテル貼りをしていたのかもしれない。

先入観と虚栄心に満ちた「善意」を押し付けることがいかに傲慢で、相手を深く傷つけるのか、全く理解していませんでした。


結論

そんなこんなで、画面越しでもリアルでも、困りごとを持っているひとと接するときは、自己と他者の境界線を意識しつつ、クソの役にも立たないプライドを捨てること、そのつど真摯に向き合うことが大切なのかな…と、今では自戒しています。

なんだかあっさりした結論でごめんなさい。


さいごに

まあこんな綺麗事言っていますが、日常で直面する様々なトラブルの対処に追われていると、時たま、例の傲慢さがひょこっと顔を出したりします。自己肯定感が低いわたしは、正直、わりと誘惑されたりします。

でもそんな時は、この文章を全世界に公開してしまったことを思い出したいです。


ああ、これでもう後に引けなくなったなあ。。。


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