真野てん|Web小説家

Web小説家の真野てんです。 自作『勃たない男と濡れない女』を掲載中。 ファンになってもらえたら嬉しいな。 Twitter→@heberex カクヨム→https://kakuyomu.jp/users/heberex
固定されたノート

【小説の書き方】群像と群像劇

こんにちは、真野てんです。
群像という言葉には、第一に「多くの人々の姿」という意味がございますので、たとえば主軸となるひとりの登場人物の視点からのみ描いたとしても、本来ならば複数の人間模様を描いた物語はすべて群像劇と呼ばれるべきだと思うのですが、表現手法としての「群像劇」とごっちゃになっているので、前者はわりかし不遇です(ぁ

一般に「群像劇」と言えば、一見するとバラバラに進んでいる複数の物語が展

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第7話:再会は待合室で

【前回のあらすじ】
 歯抜けの坊主は女の子だった。メイルゥは彼女にサラという名前を与えて新居となる物件探しを始めようとしていた。

 ことさら清潔感を強調した白い壁と、過剰なまでの消毒液の匂い。
 メイルゥは昨日の宣言通りに、サラを病院へと連れてきていた。

 待合室には老若男女や人種を問わず、診療を求めるひとでごった返している。
 これもまたメイルゥにとっては、新鮮な光景のひとつであった。

 

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第13話:泥棒猫のワルツ

【前回のあらすじ】
 タクヤはヴェロニカとのデートに浮かれていた。まさか自分が騙されていようとは知らず、大事な「青いトランク」を奪われてしまった。彼はまだそのことに気づいてさえいない。

 一度は床が見えるようにまでなった倉庫であったが、海賊船制圧後にまた荷物が増えた。

 今後こそ足の踏み場もなくなってしまった愛船の倉庫内を、船長レイノン・ハーツはひとり探検していた。

 酒樽の詰まった大きめの

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第12話:うれし恥ずかし――情けなし

【前回のあらすじ】
「星の牙」を名乗る海賊の船からヴェロニカという女性を救出した。ひとり浮かれているタクヤは、レイノンからトランクの配達を命じられる。

 火星にはふたつの衛星が存在する。フォボスとダイモス。火星のそれとは比べるべくもないがそれぞれのラグランジュポイントにもコロニーが建設されており、小規模ではあるがアジア連邦の領土とされていた。

 フール号の降り立ったβ4はスタジアム型のコロニー

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【ブログ】ワクワクともやもや

こんにちは、真野てんです。
どうにも世の中、混沌としてきましたが、いかがお過ごしでしょうか。

不謹慎な見方をすれば、いよいよ社会構造が一変するような出来事が起こる前哨戦にも思えてワクワクしてしまったりもするのですが、なるべく血を見るような改革だけは御免こうむりたいものです。
アジア地域だけを見ても、あれこれと大変そうですが、ほんとにこれからどうなっていくのでしょうか。

ふと国内のニュースを見渡

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第6話:きみの名はサラ

【前回のあらすじ】
200年の国防の任を解かれ市井へと下った魔女メイルゥは、街でひとりの浮浪児と出会い、大切なひととの別れを共に分かち合った。

[ 2 ]人狼卿ルヴァン

 歯抜けの坊主は人生ではじめて体験する高級ホテルの一室に驚愕していた。
 高い天井に広い室内。
 この一室だけでも、もともとアジトにしていたあの図書館のロビーといい勝負だ。
 王様が寝るような大きなベッドに横たわり、絵本のなか

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