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アマゾンの誕生。間に入る業者が駆逐される時代

職場も「人間関係」の一種なので、信頼を失ったらおしまいなんですよ。ところが、青年の中で「あ、これダメだな…」という空気が漂い始めます。

この時点で、青年が取れる方法は2つ。1つは「究極の作家」を目指すために、さっさと仕事を辞めて楽になる方法。もう1つは、素直に上司に従って「優秀な社員を演じること」でした。

1つ目の方法は、正社員にしてもらったばかりだし、運転免許を取るためにお金も払ってもらっていたし、現実的に言って難しい状態。

…となれば、2つ目の優秀な社員を演じるしかありません。演じるといっても、表面上演じるわけではありません。「心の底から成り切る」んです!青年にとって、何かに成り切ることは子供の頃から得意でした。わずかとはいえ、舞台に上がった経験もありましたし。

ただ、そのためには自分を殺さなければなりません。自分の本心を封じ込め、周りの人たちの要望に応え、「みんなが望む理想の姿」になる必要があります。

ところが、この期に及んで、両方求めちゃうんですよ。「会社にとって役に立つ人間」になり、同時に自分の理想もかなえようとする。青年は、そういう性格でした。それは人として非常に苦しい行為。よって、精神はボロボロになっていきます。


当時、アマゾンが誕生したばっかりだったんですけど。まだ、本しか売ってなかったんですよ。

アマゾンの基本思想として「家具だとか小物だとか、なんでもかんでも通信販売で売ってやろう!」ってのは、この時点からあったんです。ただ、現実にはうまくいかなかった。だから、最初は本だけを専門にして売る通信販売会社として軌道に乗せてったんです。

やがて、本だけではなくCDだとかDVDだとかも扱うようになり、家電製品や家具も販売するようになって、当初の「なんでもかんでも通販で販売する会社にする」という夢を達成します。さらに、電子書籍やデジタルミュージック・映画の有料配信などもスタートし、現在みなさんが知る超巨大企業アマゾンの姿になっていきます。

で、青年も先見の明があったので、「あ!この商売いけるじゃん!」と思ったんですね。「アマゾンと同じコトやればいい!」と考えて、会社に進言したんですよ。「通信販売やりましょう!会社のホームページを作って、直接カサやマフラーを売れば、利益率が格段に上がります!」と。

けれども、店長を始めとして会社側の反応は実に冷たいものでした。

「うちは『おろし』だから、そういうのはやらないんだ。いくら1つ辺りの利益率が高くとも、まとめて数が売れないと商売にならない。だから、やらない」と突っぱねられてしまいました。

おろしってのは直接お客さんに物を売るのではなく、販売店に商品を流す役割。実際に商品を売るのはデパートなどのお店なんです。でも、それだと利益率が下がっちゃうんですね。だから、アマゾン方式で「直接お客さんに売った方が得だ!」と青年は考えたわけです。

正確に言えば、アマゾン自体が中間業者みたいなものなんです。直接物を作って売るわけではないので。ただし、それ以外の中間業者を全部排除しちゃうので、かなりコストが安く済むんです。それって物を作ってる人も、買う人も得だと思いません?

「これからの時代、中間に入る業者は要らない!どんどん駆逐されていく時代になる!」と先読みしたわけです。

でも、この考え方は理解されませんでした。よって、「こいつ、何言ってるかわかんないよ」とガン細胞扱いされただけでした。

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