スノードーム

そりゃぁ……行きたかったし
閉じ込められたらって思ったけど……

空を叩くと『トン♪』って響く音。
灯りの加減で丸く弧を描く天井が見える。

雪野原に氷の張った池に重そうに枝を下げている樹木をまるまる切り取られた……
いわゆるスノードームの中に入ってしまった。

なぜ?

さっきまで、散歩していて
雪野原を歩いてたし……池が凍っててスケート滑れそうって思って……
雪が降り始めて……
スノードームみたいって思ったけど……

だからって……なんでスノードームにとじこめられてるの?

『はぁ……』
ため息しかでない……
カサッと枝の雪が落ちる音。
『だれ?』
ゆっくりと小さな女の子が出てきた。
『?』
女の子はスケート靴をはいていた。
『だれですか?おにいちゃんは?』
『おにいちゃん?』
女の子は急に大粒の涙をポロポロこぼして泣き出した。
聞けば、おにいちゃんとはぐれてしまったそうで…
そのおにいちゃんはと言うと……
もう1つのスノードームに閉じ込められて、妹を心配そうにこちらを見ている。
どうやら、池を半分にしてスノドームが出来たようでちょうど妹とはぐれた時のようだった。
泣き出す妹にお兄ちゃんは『大丈夫』といいたそうに何度も何度も頷いてみせていた。
『ほら、おにいちゃん大丈夫って言ってるよ』
『おにいちゃん…』
お兄ちゃんは妹を元気付けるようにスケートを滑りはじめた。
飛んだり回転してみたり……
『おにいちゃん、上手だね』
『おにいちゃん、フィギュアスケートの選手なの』
『そうなの!だから、上手なのね』
『うん!大好きなの!おにいちゃん』
見とれるくらいきれいだった……
それと同時にこのスノードームを割って
兄妹をあわせてあげたくなった……
でも、どうやって………

ドームのギリギリの氷を見ると
ただ、上から被せているだけのように見えた。

『………そうか……』
もしかしたら、うまくいくかも……
『ねぇ、おにいちゃんの側で同じように踊れるかな?』
『…おにいちゃんに教えてもらってたの。だから』
『おにいちゃんの真似して踊ってみてね』
うなづくと、お兄ちゃんの真似をして踊り始める妹に気づいたお兄ちゃんはゆっくりと教えるように踊り滑りはじめた。
この二人に気づいたら、同じドームにいれてくれるはず……
祈るようなおもいで二人の踊りを側で見つめていたら、ドームが持ち上がり二人が同じドームに入ることができた。
私は別に……
兄妹は私を見ている。
ドームの側面をドンドン!叩いている。
泣きながら叩いているのが見える。
二人が同じドームに入れて良かった……
私は手を振って笑って見せた。
……………………………

『お〜〜〜い』
冷たいソーダを頬につけられて目を覚ました。
暖かい部屋で喉がかわいた……
『ありがとう……』
あ……そうだ
スノードームをつくりかけていたんだっけ……
パーツの中にはスケートを滑る兄妹。
『一緒にいいかな?』
二人を氷の上におく。
ベンチに座る女性を一緒に……

スノードームを完成させた。


6

へこたん

チョコっとSF

SF違うっしょ〜〜笑(*≧∀≦*)って声聞こえそう
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