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yk (Hello1103) ソロアルバム 『Haven』 リリースに寄せて ①経緯

新年明けましておめでとうございます。Hello1103のyukakoです。
今年もよろしくお願いします。

さて、2021/12/17(金)に私の音楽名義 ykのソロアルバム Havenがリリースになりました。
自分の分身のような、ほの暗い7曲です。
作編曲が私 yk、ミックスがHello1103のKatsuhiro Hitomi、
マスタリングはChihei Hatakeyamaさんにお願いしました。
アートワークやトレーラー映像などビジュアル関係もykです。

タワーレコード渋谷店 7F 試聴機展開 (2021.12.20)

2020年からソロの音楽活動が始まって、リリースまで約1年半。
自分の音楽を音源としてまとめるだけでなく、多くの方の協力でCD・配信などで世に出すことも出来て感慨深いのですが、
きっと忙しくなるといつか詳細を忘れてしまうので、年末年始が一段落したこのタイミングで、

①経緯 - 『Haven』 制作まで …そもそも何故VJの人がソロの盤出したのか。
②制作 - 『Haven』リリースまで
…どうやって作ったのか。マスターや流通に際して関係者に謝意を込めつつ。
③セルフライナーノーツ 
…全体と曲ごとの紹介。

の3本立てで備忘的に記録を残そうと思いました。
まずは経緯から記します。

経緯 - 『Haven』 制作まで

自己紹介

まず、私の簡単な自己紹介をします。
私は電子音楽ユニットHello1103でVJと映像制作とデザインを行いつつ、2017年頃からVJ Hello1103 / VJ yukako (Hello1103)名義で色々なアーティストのライブ現場でサポートVJをしています。
5年内に出会った人は意外に思うかもしれませんが、私はもともと鍵盤弾きでDAWを用いた作編曲を行っていました。今でもたまにHello1103の作曲を担当しています。

きっかけは、コロナ禍

私がソロ活動を始めたきっかけにはコロナ禍が切り離せません。
コロナ禍が始まる前年頃までは、おかげさまでVJの仕事も依頼が多くあり、Hello1103のライブも併せて年の大半をライブ現場で過ごすような生活をしていました。
が、2020年の新型コロナウイルスの大流行によって、ライブ自体が出来なくなり、現場の仕事が激減。それに伴いVJもライブも殆どない(というか出来ない)時期がしばらく続きました。

Prophet Rev.2

仕事が無くなって時間が出来たので、それまで忙しくて手を出せなかった「楽器」を始めることにしました。
即興のVJの活動を通して、視覚と聴覚の関係性で「具象と抽象の感覚の境界」や「音を映像にする⇄映像を音にする」ということに興味を持ち、2019年頃から映像演出のためにも楽器で音を出す実践をしたいと思い始めていました。
そしてどうせ始めるのだったら、Prophetシリーズのような一生向き合える楽器をと思ってました。音が好みで以前から目を付けていた憧れのアナログシンセです。シリーズの中で迷ったのですが、自分やHello1103に合っていそうなProphet Rev.2にしました。
高額な機材なので資金を少しずつ貯めいたところ、幸運なことに給付金のブーストがあり、6月に手にすることができました。
そのときの様子がこちら。喜びがほどばしっている笑

Prophet Rev.2を触っているうちに、楽器が楽しいという初期衝動を久々に思い出しました。これは『Haven』リリースの大きなきっかけのひとつです。
購入した頃はフレーズやコードを弾いていたのですが、やがてProphetの一音一音の素晴らしさに魅せられて、即興で持続音や連続音をつまみで変化させるのが楽しくなりました。この流れで、自然とアンビエント・ドローン・ノイズのほうへ音楽性が指向するようになっていきました。映像演出で具象と抽象の境界を表現したいと考えていたのと一致したようにも思います。
ちなみに、もともと主にリードシンセとして使おうと思っていたので8和音のほうを購入しました。16和音のRev.2ではどんな鳴り方するのかいつか試してみたいですが、今のところ8和音がちょうどいいです。

初ライブ、yk (Hello1103) ソロ活動開始。

2020年8月頃にはProphetでの即興のつまみの操作に少し慣れてきて、気持ちいいと感じる時間が保つようになってきました。楽器の上達にはライブ本番が一番なので、お世話になっている大宮ヒソミネの西浜店長に頼んで、ライブのブッキングをお願いしました。
2020年9月、新たな楽器を手に入れて3ヶ月。ちょうどコロナ禍でライブハウスに来るお客さんがかなり少ない時期で、どさくさに紛れて修練を積もうという魂胆もありました。

この初のソロライブのときに、ライブハウスの大きなスピーカーで爆音でライブを行う楽しさに気付いてしまったのです…。自分の楽器の音を鳴らしきる快感たるや、自宅で味わえないものでした。こういったライブの快感ともっと演奏を良くしたいという気持ちで、引き続きライブを継続していくことになります。
今となってはHello1103 Ambient SetにykのProphetを使った即興の音作りが組み込まれるまでになったので、始めてみて良かったなと思います。

プロセスの音源化を検討

即興の音作りのライブを続ける中で、自分が気持ちいいと思える時間を維持出来るプロセスが固まって、曲のようなモチーフが2つ出来ました。
とても綺麗なものと、とても暗いもの
それが 『Haven』の中のSusurrationBottomlessの原型になります。「Susurration」は先日MVを公開した楽曲です。

2021年の春頃にはそういったプロセスをメモするためにも音源を作りたいと思い始めました。その頃は一発録り音源をSoundCloudで公開するので十分だと思っていたのですが、CDという形にすることになったきっかけはM3 2021秋でした。

M3 2021秋、Hello1103の代打での音源化

M3は毎年春と秋の2回開催されているCD/音源の即売会です。Hello1103は4年ほど前からM3に参加しています。
このM3の締め切りが我々にとってリリースの良い刺激になっていて、おかげでコンスタントに春と秋に新作を出し続けています。
ただしHello1103のスタイルだと制作期間の関係でどうしてもEP程度の作品しかリリースできません。2021年初夏頃のM3秋に向けての制作会議中に、そろそろフルアルバムをリリースしたいので曲を貯めるために秋の新作を見送るという話になりました。
私はちょうどソロの音源をまとめたい気持ちがあったので、代打として音源を出そうか?と提案してみたところOKをもらい、リリースすることになりました。

ちなみに、せっかく音源化するならChihei Hatakeyamaさんにマスタリングを依頼しよう、M3後に流通するならDewfall Recordsにお願いしようと背中を押してくれたのはHitomiくんでした。自分のソロ活動を大ごとにしていいのか不安だったのですが、今となっては判断に感謝しています。

以上が制作までの経緯です。
②③はまた後日投稿しますね。それでは!

『Haven』は各社サブスクリプションでも公開中です。
まだ聴いたこと無い方は是非。既に聴いてくださってるかたも是非。

Hello1103の公式オンラインストアでもCDやダウンロード版(ハイレゾ・mp3の詰め合わせ)を購入することができます。

CDで欲しいという方は、実店舗での取り扱い店舗がサイトにまとまっていますので覗いてみてください。
Haven』特設サイト

追記:2022.5.27
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