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「Edge: Online HDR Live with Dolby Vision®」ふりかえり

Edge : Online HDR Live with Dolby Vision® フライヤー

先日公開した配信ライブイベント「Edge: Online HDR Live with Dolby Vision®」、もうお楽しみいただけましたでしょうか。
7月25日で公開終了となりますので、ぜひ以下のリンクからご視聴ください。
チケット購入後は何度でも視聴できます。

このイベントはDolby Visionを用いた高画質の配信プログラムで、Vimeo上でのショウサービスとしては日本初のものとなります。
本稿では今回Hello1103が何に挑戦し、何を獲得したのか、規格や用語とともに解説します。

【Edge : Online HDR Live with Dolby Vision® 】
日時:2022/5/25 (水) 21:00 〜2022/7/25 (月) 23:59 公開
料金:1,000円
出演:Hello1103, gato
技術協力:Dolby Japan


より高画質なライブ動画

共演のgato

今回共演としてgatoを呼んだ大きな理由は「音楽と映像を駆使してステージを創り出す」ということ。Hello1103とともに会場である吉祥寺NEPOのLEDパネルなどを駆使してバキバキなVJをしてもらい、さらにそれを最新の技術で撮りきろうというのが今回の趣旨です。
もちろんライブイベントとして音楽を蔑ろにはできないので、音楽と映像のどちらも添え物にならないバランスの良さもポイントでした。

gato
2018年、突如インディーシーンに現れたエレクトロバンド。ダンスミュージックを軸に、昨今の海外インディーとの同時代性を強く感じさせるサウンドと、日本固有のオリエンタルな空気感をミックスした楽曲は、現行シーンにおいて唯一無二の存在。シームレスに曲を繋いで展開していくDJライクなパフォーマンス、VJによる映像と楽曲がシンクロするライブに定評があり、クラブやギャラリーなどライブハウスの垣根を超え、じわじわとコアファンを増やしている。また、音源制作のみならず、アートワークやMusic Videoの監修をもメンバー内で担い、随所にクリエイティヴな才能を光らせている。2020年10月に1st AL『BAECUL』をリリース。収録曲「miss u」がJ-WAVE『SONAR TRAX』に選出される。2021年5月、リミキサー陣に80KIDZ・AmPm・ケンモチヒデフミらを迎えたRemix AL『BAECUL REMIXIES』をリリース。同年10月には2nd AL『U+H』をリリースし、渋谷WWWXにて初のワンマンライブを敢行した。

iPhoneによるHDR・広色域撮影

iPhoneでの撮影  (カメラマン : Naoya Matsuda、Bori (音景-Onkei-)

NEPOにお越しいただいたことがある方はご存知だと思いますが、LEDパネルはプロジェクターよりはるかに強い光を放射します。
これを生半可なカメラで撮ると思い切り白飛びします。
今回のテーマのひとつは「LEDパネルを使った強力なVJでも白飛びさせない」というもので、これを実現するために選択したカメラがiPhone13でした。

収録では4台のiPhone13を使用。
iPhoneのカメラはDolby Vision®規格対応の動画を撮影できるため、明滅の強い被写体に耐性があります。

Dolby Vision®

Dolby Vision®は公式には以下のように説明されます:

米国ドルビーラボラトリーズが開発・提供しているハイダイナミックレンジ(HDR)と広色域機能を組み合わせた先進の映像技術です。
1. 驚異的な明るさ、コントラスト、色彩
一般的な映像(SDR)に比べ、ハイライトは最大40倍明るく、黒色は10倍濃くなり、より現実に近い鮮やかな映像を目にすることができます。
2. Advanced HDR
Advanced HDR(ハイダイナミックレンジ)が、エンターテイメントをよりリアルなものにします。
3. お使いのデバイスに合わせて最適化
Dolby Visionは、デバイスが表示可能な最高品質の映像を自動的に提供するため、映像を常に最高の状態で楽しむことができます。

少し噛み砕くと、Dolby Vision®は大きく「光の明るさ」と「色の鮮やかさ」のふたつに分けて説明できます。
スマホ画面などで言う「光の明るさ」とは、画像が白飛びや黒潰れをせず、明るい部分ではより強く眩しく映像を投影するということです。
それだけ画面のバックライトを強く発光させることになるため、そもそもディスプレイが対応していないとどうしようもないです。
この部分だけを指して「HDR」という言葉で表現することがあります。

「色の鮮やかさ(色域)」とは、画像の赤色や緑色などを濃く鮮やかに投影するということ。
微妙なディスプレイで赤い花を表示すると全部のぺっとした色味だったり、沈んでいたりといったことがないでしょうか。
こうした色の表現をより細かく・ダイナミックに表現できることを指して「広色域」と呼びます。

Dolby Vision®に対応するということは、HDRかつ広色域の映像を作成するということ。
これが十全に表示できるディスプレイであれば旧来よりも目の覚めるような鮮やかな映像として表示されます。

こうした技術を駆使して完成した「Edge: Online HDR Live with Dolby Vision®」。iPhoneや2018年以降のMacBookなどで綺麗に見られるのでぜひお試しください。

本企画について オトトイに掲載されました。(2022年05月20日)


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