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Stranger Thingsについて語らうイベントをやる。~80年代の栄華は現代に希望を照らす~

Netflixで公開中の「ストレンジャーシングス~未知の世界~(原題:Staranger Things)」のシーズン3を観た。(以下「ストレンジャーシングス」=「ST」)

STをご存じでない方のために。
サブスクリプション映像サービス"Netflix"で限定公開されているSFサスペンスドラマ。

2016年にシーズン1が公開され、じわりじわりと人気を広げ2017年にシーズン2が公開、1年間の休止期間を経て今年7月4日(”July,4”すなわちアメリカ独立記念日)に最新作であるシーズン3の全8話が一挙公開された。

80’sの名作映画や文化を現代風に落とし込んだドラマ、という風に解釈してもらえればと思う。

今回のシーズン3公開にあたって大手アパレルともコラボした商品も発売されている。
H&MやNIKE、Levi'sとコラボした商品はどれも即日完売。

※Levi'sとのコラボサンプル。一番右のスウェット最高ですよね。僕は買い逃しましたが。

評価ももちろんのことシーズン2が公開された2017年にはGoogleの検索ワードランキングTV部門で1位を獲得し、
YouTubeで公開されたシーズン3の予告編はわずか一週間で2200万PVを突破した。

そんなワクワク感と不安を纏いながら満を持して公開されたシーズン3。
周りのフレイヤーたち(STファンのことを愛をこめてそう呼ぶことにする。詳しくはS3のとある用語より)もそろそろ見終わったころかなと思うので新たなフレイヤ―を増やすため、フレイヤ―たちをさらなる深みへ導くためにSTの概要を手短に書いていく。



■初心者フレイヤーへ。とりあえずこれがSTだ■
1980年代初頭、アメリカ合衆国架空の町「ホーキンス」。ホーキンス中学校の同級生マイク、ウィル、ルーカス、ダスティン。
いつものようにマイクの家で「ダンジョン&ドラゴンズ」(アメリカのボードゲーム)に興じた帰り道、ウィルが行方不明になってしまう。
街ぐるみで捜索しても一向に見つからないウィルの行方を案じるマイクたち3人組は坊主頭の少女イレブンに出会う。交流を重ねるうちに彼女は自らの秘密をマイクたちに打ち明け、ウィルは生きているということを伝える。
一方、失踪したウィルの母親ジョイスはホーキンス署の保安官かつ同級生であるホッパーと協力して捜査を進めるうちに、街はずれの「ホーキンス国立研究所」がウィルの失踪に関係していることを突き止める。
実はマイクたちと交流を深めていた謎の少女イレブンこそ「ホーキンス国立研究所」から脱走してきた超能力少女だったのだ。

とまあS1のプロットをざっくりまとめると
・親友4人組のうち一人が失踪!
・超能力少女に出会う!
・街はずれにある研究所がどうも怪しい!
・街の保安官やウィル母を交えて皆でウィルを助けに行くぞ!
みたいな話。
S2ではその1年後、ホーキンスの町全体に襲い掛かるさらなる脅威を描く。
いつか見た昔の映画のような雰囲気を感じる方、それは間違いではないかもしれない。

80年代のエンタメ帝王スティーブン・スピルバーグやホラー界の巨匠スティーブン・キングの原作をはじめとした80年代の映画作品群を現代風にリアレンジした作品こそがSTなのだ。

まずはこちらを見ていただきたい。

STがオマージュしたと推測される映画との比較シーン集。
S1編とS2編の2種類があったが、わかりやすさを優先してS2編を採用した。
例えば動画冒頭のスティーブン・スピルバーグ監督の未知との遭遇(原題:Close Encounters of the Third Kind)で少年がUFOの光に導かれるシーンと、
S2のキーアートとしても採用されているウィルがアップサイドダウン(裏側の世界)の扉を開けてしまうシーン。

上:未知との遭遇(1977)
下:ST・S2のキーアート


■選ぶのに苦労したよ。ST視聴する上で必要な4本■

とまあこんな感じで80年代エンタメへのオマージュが随所にちりばめられている。
映画フリークの身分から転生したフレイヤ―たちに言わせれば元ネタは無限にあるらしいが本当にざっくりとした名作どころでいえば
グーニーズ、ET、ポルターガイスト、エイリアン
あたりが本作を語るうえで避けて通れない作品かと思うので一つずつ解説していく。

1、グーニーズ(原題:The Goonies)

問題児だらけの仲良し4人組が海賊の残した秘宝を求めて冒険するスティーブン・スピルバーグ総指揮の80年代を代表するキッズアドベンチャーもの。

「田舎町の仲良し4人組が奔走する」というところがSTへの落としどころ。
ジャケ絵のようにSTも次第に「主人公のお姉ちゃん」とか「お姉ちゃんの彼氏」だの「お姉ちゃんの同級生」だのが仲間入りして最終的な絵面はまさに「グーニーズ」のジャケ絵そのものになる。


右から二人目の「マイキー」はとある役でSTへの出演を果たす。
フレイヤ―の皆様、S2から出てきた「アイツ」だよ。


2、ET(原題:E.T. The Extra-Terrestrial)

地球で迷子になってしまった宇宙人ETとアメリカの片田舎に住む少年少女たちの交流を描いたハートフルSFもの。
言わずも知れた名作なので今回紹介する作品の中で一番見たことある人が多いのではないだろうか(ただ、ETって00年代になってからのテレビ放映がほとんどなかったらしく意外と同世代で見たことある人が少ないと個人的に感じる)。
グーニーズ同じく少年少女が活躍するスティーブン・スピルバーグ監督・制作である本作。

STの物語となる超能力少女イレブンは劇中でまさにET的な扱いで描かれている。
研究所で育てられたイレブンがかくまわれたマイクの家でテレビ映像にくぎ付けになるシーンや、坊主頭にウィッグを付けておしゃれをしようとふるまうところなど。
S1終盤の自転車での逃亡劇は宙に浮くのが自分たちか敵かが違うだけのまんまオマージュ。

ETの名シーン。これにそっくりなのがS1の山場で出てきます。


3、ポルターガイスト(原題: Poltergeist)
4、エイリアン(原題:Alien)
この2作品はホラー要素を構築する作品。

ポルターガイストは平凡な一家を襲う怪現象を描いた1982年のホラー映画。
「別世界に消えた子供」「家の中で起きる超常現象の数々」などももちろんのこと別世界に消えてしまった「愛する子供を救い出そうという家族の物語」というところも根底的に通ずる部分である。

ポルターガイストから「別の世界の何者かが仕掛けてくる超自然現象」的な姿の無い脅威を拝借している一方、エイリアンからはSTシリーズを代表するかたちのある異形の姿を拝借している。


エイリアンは宇宙船ノストロモフ号を襲撃する宇宙人の脅威を描いた1977年のSFホラーもの。
ジャケットの卵から生まれたエイリアンが人体への寄生と脱皮を繰り返し成長し、宇宙船の乗組員を一人また一人と殺していくSFホラーだ。
映画は見たことなくともこいつの姿を一度は見たことあるんじゃないでしょうか。


こいつに似た姿のデモゴルゴンという敵が全編通して主人公たちを脅かします。
デモゴルゴンがどんな奴かはフレイヤ―になってから確認してみて。




■これからのエンタメについて。あとイベントの告知します■

前述したように映画フリークからフレイヤ―に転生した身分からすると元ネタはまだまだあるらしい。(「スタンド・バイ・ミー」「遊星からの物体X」「キャリー」「アルタードステーツ」「炎の少女チャーリー」「リッジモンド・ハイ」などなど)
かく言う僕も映画フリークからの転生組だ。

何が言いたいかというと、こういう映画フリークの心をグッとつかむような作品が世の中で広く受けているのがたまらなく嬉しい。
渋谷のド真ん中には巨大なSTの広告が立ち並び、映画フリークとは縁のないようなギャルたちがSTコラボのグッズでオシャレを決め込み街を闊歩している。
「流行したものはすでに衰退しつつある」とはよく言うが僕はこのSTの流行りをもう少し長く見ていたい。
ルーク・スカイウォーカーは死んだ。
アイアンマンも死んだ。
ずっと続いていく物語を描く映画の世界にも一定の終わりは必要だということを昨今の風潮から強く感じる。

既に「映像エンターテイメント=映画」という図式もNetflixの登場を皮切りに崩壊し始めているのかもしれない。
映画館に足を運ばず好きなタイミングで隙間時間に視聴できるテレビシリーズの方が視聴者から受け入れられ、よりクリエイティブな作品が生まれる可能性があるのかもしれない。
事実、STを企画・監督したダファー兄弟は「長編映画は自らのキャリアプランから排除している」とも語っている(ダファー兄弟のコメントはDU BOOKS「ネットフリックス大解剖 Beyond Netflix」より)。

続きが楽しみなシリーズ物の映像作品として、これからどこに行きつくかその行く末を注目するべき今一番アツい作品それこそがSTなのだ。




そんなSTの魅力を語るイベントを行う。

高崎のコーヒースタンドを貸し切って隔月ペースで映画好きな仲間たちとオススメ映画を紹介するCinema Clubというイベントをやっています。

Cinema Clubメンバー

会場の様子。スクリーン貼って予告編を流したりもします。

そんなCinema Clubで今回はStranger Thingsについての特集をします。
ここのnoteでは語り切れないSTの魅力や80年代映画フリークの独自の目線から切り取るS3の細かすぎる元ネタコーナーなぜ今80年代が流行っているのか、なんて話を僕の方からはしようと思っています。
さらに当日は高崎市のサンドイッチスタンド「THE SANDWITCH CLUB」の提供でワッフルチキンという料理も出ます。
イレブンの大好きなワッフル。本土アメリカではSTの新シーズンが公開されるたびにワッフル業界が潤っているらしい。笑
そんなワッフルをアレンジしたアメリカの郷土料理「ワッフルチキン」も是非ご賞味あれ。
詳細はこちらから


8/24 cinema club
17:00-19:00
@New Boy Coffee
※1ドリンクオーダーをお願いします。
 ワッフルチキンご予約の方は1ドリンク+¥700


【注意】
ワッフルチキン準備の都合で8月20日(火)までの「要予約」になっております。
会場となるNew Boy CoffeeのインスタグラムでのDMもしくは
僕のインスタグラムへのDMでご連絡ください。

会場となるNew Boy Coffeeについて書いた過去の記事はこちら。


どうぞよろしくお願いします。

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