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日記5

12/25
 メリクリ。気圧のせいかぼーっとしていた。年末年始、いつも通り飲み会のお誘いが押し寄せてきて少し憂鬱になる。でもあと何回こうやって過ごせるかと考えると寂しくもある。迫る来年には25歳になる。25!?!?!?もう働いていると思っていたよ。少し惨めになっては踏ん張る、その繰り返しだ。


12/26
 一秒前の感動は、昨日食べたご飯は今の自分にどれほど価値があるのだろうか?昨日の夜寝る前に聴いていた曲を覚えているか?いや、覚えているかどうかは問題ではない。その時の自分が満足なり快楽なりを感じていたかどうかの方がよっぽど大事だ。それがどうであったかすら覚えていないが。

 賢くあろうとしすぎるのもまた問題であろう。でも、今日も「答え」には辿り着けなかった。諦めるな!この思考回路においてブレーキはいらない!


12/27
 江國香織「ホリー・ガーデン」読了。余白は美しい。余白こそが時間そのものであるから。

 大学の近くにある、だいすきなドトールが閉店してしまう。あの常連さんたちはどこへ行くのだろう。どこへも行かないのだろうか。今年は本当にいろんなことがあった。その締めくくりとしてはとても悲しい。


12/28
 今日は、大学への通り道にある居酒屋に初めて入った。ずっとお店の中がどうなっているのか気になっていたのだ。

 ここまで書いて、松本大洋「ピンポン」のペコの台詞を思い出した。スマイルがポカリ缶の成分表を眺めているところにこう言うのだ。「お前ポカリ派?おれ、ポスト派」中に何が入っているのか気になるものは何か、という意味である。

 中は女将さんが切り盛りしているような、BGMがテレビのバラエティであるような普通の居酒屋であった。また、薄いウーロンハイを飲みに行こうと思う。煙草も吸えるし。

12/29
 ある人と久しぶりにお話をした。お話っていっても、LINEだけど。なんとなく、直感的に、頼りにしている人。

 この世界はどこまでも微妙で曖昧で、正解のようなものには辿り着けない、分け入っても分け入っても,,,。のようなものですね、と言った自分に対して、その人はどこまでも微妙で曖昧であるならばそういう風に言語にするよりも、なんとなく不安であり続ける方が誠実ではないだろうかという立場をとっていた。ハッとした。確かにその通りだ。

 なんとなく、ぼんやりと、不安だ。ずっとそうだったし、これからもそうだ。でも、思考が進むと納得しようとしていた。「そういうものだ」と、自分を落ち着かせるために。大丈夫なんかじゃないから大丈夫だと言い聞かせていた。逆説だ。裏は表で表は裏なのだ。


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