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もらったものを大事にできないから、いつまでたっても途上国のまま

今日の画像は、ジンバブエのビーズ細工です。
キリン、ホロホロ鳥、象です。

休み中の課題のポスター期日通り提出したら何か小さいものあげるよ!と生徒に連絡。
53人中4人が出した。期日は明日まで。

「時間内でやる、というのはとても大事。」と伝えたかったけど、なぜ大事か考えてたら日本では大事だけど、アフリカで必要ないかもしれないなと思い、期間は1ヶ月以上あったし、出してくれたらいいやと、物でつることにしたのだ。

期日を守った生徒には、定規をあげるつもりだった。
こちらでは短いプラスチックのものを皆持っていて、絵画作品の枠はガタガタの線が引かれてるのが気になっていたからだ。
亡き父が、美術教師で文房具の物持ちがよく、定規が30ほどあったので、先月日本から来た母に持ってきてもらった。破線が引ける定規、異なる木の見本がついたもの、ステンレス定規など。よくもまあ30も集めたものだ。

ポスターの裏には、採点基準の紙を貼って提出してもらう。
ポスターを作る手順や詳細は紙にまとめて説明しながら全員に配ったが、無くしたからくれ、実家においてきた、と言われる。なんなんだ。

消しゴム一個持ってない生徒が多い、最悪の経済状況の中で、どの口がそんな贅沢なこと言うんだろう。

停電の合間を縫って印刷し、
同僚の私用に使われないようコピー用紙を確保。60枚。
テーマ選びも苦労した。
パソコンをもっていない生徒も、絵画やコラージュでポスターが作れるよう、自由のきくものに。
既に教えたポスターの基礎を復習をかねて詰め込んで、下書きのスペースもつけた。
同僚に英語をチェックしてもらった。

そんな労力は、すぐにはかえってこないもの。
きにせずいけ。
学びたい奴だけ、付いてこい。
チャンスがあるのに掴もうとしないのは本人の自由だ。
教員養成校なのに、卒業生しても先生の募集は少なく、先生になれない人がほとんど。

フリーランスデザイナーは、調査中だけど、仕事がないなら作れば少なくてもお金になるんじゃないかなとふんでいる。何者になれなくても、数人でもお金を得る術にしてくれたらと思う。

途上国では、お金よりも物の寄付がいいと聞いたことがある。お金だと、ちがうことに使われてしまう場合があるからだ。

しかし物の場合も、援助慣れしてしまうからなのか、大切に扱うと言うことができない場合がある。売ったり、雑にあつかったり、盗んだり。
壊れたらなおしかたがわからず、すぐ捨てる。

大切に扱うって知らないの?
たとえば、かわいいあなたの子供は大切に扱わないの?
物を大切にする心は、日本人の美徳だけなのか?
もしくは、こちらが上から目線なのか?

生徒のポスター印刷はインク無くなるから5枚までだと同僚が言う。
だったら普段から私用でプリンター使うんじゃねー!と同僚に叫ぶと、いつ俺が使ったんだよととぼけられる。
全くこのボランティアは、と現地語で言われていたかもしれない。

今日はジンバブエに来て半年の中で二回目の雨だ。
静かな雨の夜の中、答えがでずに、ああ今日はイライラしたなあと振り返った。

考えても、仕方ないので、トライ&エラーの数を増やすだけだ。
やるだけやたら、もう本当にこんなに停電続くなら、こんな国でて日本にかえっていいぞ自分、とも思う。

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