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作品をご紹介いただきました!

朗報です。

小説の下読みの下読み【あなたの小説読みます】さまに、「大人の領分①茅瀬」をご紹介いただきました。こちら:

[※削除なさってました…お名前も変更なさってまして、休眠ののちに生まれ変わられたようです。残念ですが、ドンマイ!人生さまざまです。とってもあったかい作品評でした…♡]

えっと素直に…超  嬉しい。

どの辺が具体的に嬉しかったかというと、

 この小説が、長い時間をかけて構築された男女の関係を綿密に描きながら、じつは「現在」の時間軸においては「茅瀬が駅のホームに向かう階段を登り、音楽を聴きながら次の電車を待つ」だけの行動しか取られていないと知ったら、この小説の冒頭を読み始めたばかりの人は驚くでしょう。

1.「長い時間をかけて構築された男女の関係を綿密に描きながら」のところ
短編に時間を感じる時が私は好きです。このご講評に選ばれた語彙から滲み出る、二人の時間の流れと重み、「綿密に」という、柔らかくもみっちりと計算された印象の、この息苦しい語感に、「はい。私はそういう物語を読みたい」と言いたくなりました。ので、それが何はともあれ形になっているらしいことを、お知らせいただきまして、喜びひとしおです…。

2.「驚くでしょう」のところ
読みの驚きとは必ずしも真犯人が分かる瞬間のような驚きではないと思います。いわゆる広義のワンダーネス、不可思議な体験との出会いによる静かな、遅効性の驚嘆というのも、読書の喜びなのですね。読んでいるうちに、現在が過去に、過去が回想に、回想が夢想になり、やがて、覚醒とともに忘却が始まる夜の夢のように、あまりにも不可逆に散逸してしまう、そんな儚さを必死にかき集める茅瀬の、切なくも不思議な感覚を、追体験いただけますと、私としましては大変嬉しいのでして、ここに「驚き」が予告されることは、私にとって、大変に光栄なことです。

ありがとうございます。

とても、励みになります。頑張ります。


余談になりますが、人称について告白しますと、私は地味ぃーにプルースティアン(プルースト研究者や愛好家の方々を指します)気取りでして、


語りと時間
未来に回想される現在
想起の不随意性
物語的自己同一性
多面体としての人間存在
象徴と意識

…などのテーマに、めっぽう、弱いのですね。

今回、小説の下読みの下読み【あなたの小説読みます】さまには、私が妙にこだわっているらしい間接話法(「」のない話法)と物語的時空の関係について、テクニック的な側面からもご講評いただきました。

嬉しいです(何回言っても足りない)。



お話を書くのが、大好きです。


大好きです。


以上です。

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今日は明日、昨日になります。 パンではなく薔薇をたべます。 血ではなく、蜜をささげます。